ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

サヨナラ、ライン7

2009-08-24 | 健康・美容
「ライン7」というブランドをご存知ですか?

在住の方だったらご存知の方も多いかと思いますが、そうでない方には
思いっきりではないでしょうか。

ライン7は海を愛する人たちのマリン・ファッション・ブランドで、実際にヨットを操るような人が使うヘビーデューティーさがウリ。
ニュージーランドで開催された2000年のアメリカス・カップで公式スポンサーとなり、めきめき頭角を現しました。

丘の「カンタベリー」
海の「ライン7」

と言えるNZの数少ないファッション・ブランド―――
で・し・た。



過去形なのは昨日をもって
営業が終了したからです。
(特設会場を借り切っての売り尽くしセールの新聞一面広告→

これも昨日で終了し全7店舗も閉店)

景気悪化を甘く見ていた経営判断がたたり資金繰りが付かなくなり、最後は必死で身売り先を探したものの、それもかなわず倒産しました。

約1年前にココで、
>子どもでも知っているような有名企業が倒産したり
と言っていたときは、かなり無理な出店をしてきたように見える量販店が
アブナイのでは
と思っていましたが、その手の店はオーストラリア資本が多く、資金力に物を言わせてかなり健闘しています。(本国もかなり元気だし

逆にバックに何もない、まんまNZ企業のライン7はあっさりサヨナラ。
いくらアメリカスカップを仕切ったとはいえ、常に熾烈な競争に晒されている北半球ブランドと比べたら、デザイン、品質、価格どれをとっても競争力が弱そうで、
「買い手がついたとしてもオーストラリア企業では?」
と思っていましたが、けっきょくどこも手を挙げませんでした。

倒産が決定的になったときに経営者が、
「すべては私の経営判断の誤りだった。」
と驚くほど率直に非を認めていたのは印象に残りました。

一方の丘のカンタベリーもこの不況の中、イギリス資本に身売りしました。
すでにNZ資本ではなく、オーストラリア企業の手に渡っていたそうですが(それすら知りませんでした!)、そこでも躓いてしまいました。

ライン7と違ってブランドとしては残りますが、名前とキウイが3羽並ぶロゴ以外、もはやNZとは無関係なブランドです。さーびーしー

(←こちらもオーナーが変わるのを前に見切り処分?!)


皮肉なことに、ライン7の最後の広告の裏には、
今シーズン、オークランドからノースランドに移籍したラグビー選手の
ラッキー・ムンロくんが!

(苦しそうな写真ですが→)


なーんとなんと、彼のパパがライン7の社長だったそう!
あの経営判断の非を認めていた本人@@; (確かに苗字が一緒でした)

ライン7の売れ残った在庫はボランティア先に寄付されてくるらしいです。
なんだか最期の最期を看取るようです

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