ニュージーランド移住記録:みたび

移住は帰らなくてもいい終わりのない旅。人生そのものも旅。そして気づき始めたあの世への旅。旅と夢限定ブログ

ケアンズ行:走る植民史の生き証人

2022年03月04日 | オーストラリア:ケアンズ

キュランダ高原鉄道は内装も
外観同様に、レトロなまま。



特に目を引いた、見たことも
ない天井はタイルのような艶
感を持つ薄い鉄板のレリーフ

ではないかと思います。


最初は長閑な光景ですが、



列車は世界自然遺産、クイー
ンズランド湿潤熱帯地域(8,9
79平方㌔)の中に位置するバ
ロン渓谷国立公園(28平方㌔)
を上っていき、概ねバロン川
に沿って走るので、何ヵ所か
で滝を見ることができます。


線路際のストーニークリーク滝

ここは滝を跨ぐ高架の鉄道橋
(1890年完成)が掛かっており
絶好の観光スポットです。


列車は徐々に高度を上げ、眼
下には豊かな緑と水資源



谷底を流れるバロン川



車内には鉄道建設当時の写真



今でこそ観光列車が風光明媚
な光景を快走していますが、
渓谷に建設された鉄道が当初
運んでいたのは、金や錫


バロン川はアサ―トン高原を
えぐるように流れ、渓谷の傾
斜は所により45度にも達し、
19世紀の鉄道建設は手作業の
危険な難工事の連続で、ここ
で23人が命を落としました。

1891年開通。ケアンズ駅完成
鉄道は走る植民史の生き証人


停車したのはバロン滝停車場



といっても駅ではなく滝を見
るためのいわば見晴台です。



写真ではわからない雄大な滝

滝の全長は265m。華厳の滝
の210mと比較しやすいか。


滝壺の切り立った奇石



滝の上には1930年代に建設さ
れた小さなダムがあります。

これは水力発電施設の一部で
30年間にわたりケアンズに電
力を供給して、発電所は19
63年に下流に移転したそう。


自然の宝庫のように見えても
鉄道といい発電所といい、こ
こではさまざまな開発が行わ
れてきたことがわかります。

再び列車に乗り込んで・・


終点キュランダ駅に到着



コメント
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