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【071023】地域ぐるみで有害鳥獣対策 諏訪市神宮寺区

2007年10月24日 | 獣害-対策:シカ・イノシシ
 諏訪市神宮寺区は、区内でイノシシやニホンジカによる農業被害が多発しているのを受け、地域ぐるみでの自衛対策に乗り出した。農家と森林組合、区が協力して、森林と耕地との境に防護柵や緩衝帯を整備したり、間伐や捕獲を促進し、「獣害に遭いにくい地域」を目指す。防護柵は、江戸時代以前に耕作地に近い山へ設けられた「猪(しし)土手」「猪垣(ししがき)」のような構造にすることも検討する。

 関係者によると、茅野市境に近い中山間地にある片山耕作地(約400平方メートル)で、3年ほど前からイモ類などの食害、畑の踏み荒らし被害などが頻発。個々でネットを張ったり、捕獲用のわなを仕掛けているが、被害が減らないという。

 こうした中、100年先を見据えた森林整備の計画を立て、実現を目指していく林野庁の補助事業に神宮寺生産森林組合が採択。災害に強い森林づくりとともに、耕作地の農家40人でつくる「片山耕作を守る会」や区と協力して「鳥獣に強い森林づくり」を目指すことにした。県諏訪地方事務所も鳥獣対策モデル地区として防除技術などを支援していく。

 22日は区公民館に県環境保全研究所(長野市)と諏訪猟友会から講師を招き、野生獣の習性や防除方法を学んだ。続いて耕作地で現地調査を実施し、今後の対策に生かすため、被害マップづくりを進めた。講師たちは「害獣を呼び込むものになる」として、農地周辺に落ちたクルミの実などを片付けるように指導していた。

 今年度は耕作地に隣接する山に約40メートルにわたって防護柵を設置し、山側に緩衝帯を整備。支柱は間伐材を活用する。侵入防止効果を高めるため、柵の山側に穴を掘る猪垣の形状を目指す考えだが、遺跡もあり、関係機関と協議して慎重に進める。来年度以降は防護柵を約500メートルに拡大するほか、緩衝帯整備や間伐を進め、害獣が住みにくい環境を整えていく計画だ。同事務所林務課は「他の地域に波及する集落・地域ぐるみでの対策のモデルケースになれば」としている。

(長野県)

長野日報
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=8704

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