イノシシの農作物被害を防ごうと、中国山地に抱かれた広島県北広島町溝口で29日、農地と山林の境界の草を刈り緩衝帯を設ける試みがあった。
地元と都市部住民の協働作業で、県内初の試み。野生動物が潜む場所を除き、人と動物が共存できる里山づくりを目指す。
「ひろしま人と樹の会」メンバーや地元住民ら 40人が参加。林と農地との境界の雑草を刈り、長さ約500メートル、幅20メートル前後の緩衝帯を設けた。 . . . 本文を読む
ニホンザルやイノシシなど野生動物による農産物被害がここ数年、県内で深刻になってきた。県は06年にニホンジカとイノシシの捕獲促進を決めたが、今年は最近被害が目立つニホンザルも初めて捕獲対象に盛り込んだほか、鳥獣害防止に向けて捕獲技術を伝達する指導員を100人養成する事業にも着手。一方、県内の農家有志がこのほど、農林水産省の職員を招いた勉強会を初めて開くなど、“現場”の農家の危機感も急速に高まってい . . . 本文を読む
母子ともスクスク あす命名式
サルやクマなどの野生動物とのすみ分けや中山間地域の景観保全のため、県が県東部で実施している安心で美しい郷づくり事業(カウベルトの郷づくり)で、魚津市稗畠のカウベルト(牛の放牧帯)に放牧されている繁殖雌牛(妊娠牛)二頭のうち一頭が子牛を出産した。県東部のカウベルト六カ所のうち最初の出産で、子牛は元気に親牛の後を歩き回っている。 (武田寛史)
出産したのは黒毛和種の . . . 本文を読む
野生動物による農作物被害が深刻化している大鹿村河合地区の住民ら約三十人が二十五日、「獣害防止緩衝帯整備」をし、人家近くにまで生い茂る草や木を切った。
山間地にある同地区には十六戸、四十三人が暮らす。水田や人家近くにあった桑畑などが荒廃。「家の隣が猿の巣になっている」「田んぼでシカが遊んでる」という状態で、「ジャガイモや大豆を植えても、収穫直前になってイノシシに食べられる」「柿が実れば熊が寄っ . . . 本文を読む
ヤギに雑草を食べさせて遊休農地を荒廃から守る放牧試験に、佐久市の独立行政法人・家畜改良センター長野牧場が取り組んでいる。ウシでも同じ試みが行われているが、小型のヤギは狭い農地でも放牧できる。ヒツジほどか弱くないため野生の動物が恐れ、サルなどの獣害予防も期待できるという。ただ、難点は活用後。「冬場、小学校で世話をしてもらうなどの仕組みができればいけるのだが……」と担当者は期待している。
ヤギ放 . . . 本文を読む
美濃加茂市森山町でアライグマの被害が続いている。民家の天井裏に潜り込み、中には子育てを始めることも。鳴き声や足音がうるさいだけでなく、尿やふんのせいで天井を張り替えた家もある。「アライグマショック」ともいうべき事態だが、木曽川を挟んで隣接する可児市は本年度、アライグマを捕獲しやすくする取り組みを始めた。20日から26日まで動物愛護週間。人と動物の悩ましいあつれきが続く。
「まったくずうずうし . . . 本文を読む
サルによる農作物被害が深刻な大町市に、サル追い払い専従の臨時職員がいる。里に出没したサルをどうやって山へ帰すのだろうか。担当課の職員から「毎日がサルとの大運動会」と聞き、ますます興味がわいた。市が専従職員の公募を始めた二〇〇五年からこの仕事に従事する清水良司さん(38)=同市常盤=に同行、力戦奮闘の一日を密着取材した。
午前八時半。清水さんは、課のミーティングが終わるとすぐ、専用の軽ワゴン車 . . . 本文を読む
田畑を荒らすニホンザルやツキノワグマなどの野生動物の撃退にイヌが注目されている。すでに新潟や群馬など約10県でイヌが活躍。長野県では、南部の伊那市で北海道犬を10匹投入する計画が浮上した。関東農政局は11月8、9日、自治体の鳥獣害対策担当者を対象にイヌの活用事業をテーマにした初の検討会を長野県大町市で開催することを決定。“イヌの威”を借りる自治体はさらに増えそうだ。
「人間が追い立てたときは . . . 本文を読む
住民の高齢化や過疎化で増えている中山間地の耕作放棄地にヤギを放し、生い茂った草を食べさせることで農地保全につなげようという試みが18日、八頭町で始まった。従来は牛が活躍してきたが、県の若手職員の発案で、牛より楽に飼育できて、獣害から田畑を守る効果も期待できるヤギを「登板」させた。
◆八頭で試験放牧開始
八頭町郡家。かつて柿が栽培され、数年前から人の手が入らなくなった約15アールの耕作放棄地 . . . 本文を読む
県内で6万頭以上が生息しているとみられるニホンジカの食肉利用を促進しようと長野県は19日、衛生管理基準と肉処理作業のマニュアルを策定したと発表した。こうしたジビエ(狩猟肉)のガイドラインの策定は島根県のイノシシ、北海道のエゾジカに次いで全国で3番目。
鳥獣害被害が深刻だった前年度は9254頭のシカが長野県内で狩猟されたものの、うち食肉用には約820頭しか回らず、資源の有効利用が課題となってい . . . 本文を読む