体力の無さを実感 ～ 新米トラックドライバーの日常（その2） ～

　10月も半分が過ぎ、私のトラックドライバー生活も1ヶ月半が経過しました。
　顔は日焼けし浅黒くなり体重も5キロ以上減ったので、「なんか精悍な顔になってきたなぁ。」と自分でも思っています。母親からも同じ指摘を受けているので、明らかに春から夏にかけての失業時代の私とは違うみたいです。やはり人間は働いたり動いていないとダメみたいです。

　さて、体重があっと言う間に5キロ減った今の私のトラックドライバーの仕事ですが、前回の記事でも少し触れましたが、運んでいる主な品物は『建材』です。木材、金属材、石材、等の建築現場で使用する物なので重いものがほとんどです。最初のうちは持って運ぶのが本当に大変でしたが、最近はコツがつかめてきたので少し楽になりました。何メートルもある木材や金属の束を運ぶのに重要なのは『バランス』ですからね。ようやく身体（主に腰）が覚えてきました。
　ただし、毎日自分の体力の無さを実感しています。ドライバー歴の長い先輩の動きを見ていると、重いものを軽々と担いで休憩しなくても全然バテませんからね。私なんて大量の汗をかきヘロヘロですぐにバテてしまいます。

　そんな建材の納入先は以下のような場所です。私は3トントラックに積んで運んでいます。
　建設中の場所がほとんどで住所がはっきりと決まっていないので、だいたいの住所をカーナビに入れて、現地に着いたら仮設足場の組んである建物を探して納品する感じです。一戸建ての家の建設現場だと住宅街をトラックで入るので神経を使います。

　（1）マンションやアパート等の建設現場
　（2）一戸建ての家の建設現場
　（3）工事会社の事務所や倉庫
　（4）工事現場

　上記の納品先で楽なのは（1）の現場です。マンション等の大きな現場には作業用のエレベーターが設置されているので、そこに横づけしたら現場の作業員の方達が荷物を降ろすのを手伝ってくれます。宮崎に行った時は10人以上の作業員の方達があっと言う間に荷下ろししたので『移動に往復6時間、荷下ろし3分』なんて現場もありました。
　私も荷下ろしに加わることもありますが、「運転手さんは何もしなくていいよ。俺らがやるから。」と言う感じなので任せるしかありません。「運転手さん邪魔。」と手伝っていて怒られたこともあります。初老の私がモタモタしながら重い建材を運ぶのは筋肉隆々マンの彼らにしたら邪魔以外の何物でもありませんからね。私が加わることでチームワークも悪くなるみたいです。

　逆に大変なのが（2）の一戸建ての家の納品です。手伝ってくれる人がいないので、自分ひとりで全ての建材を降ろさないといけません。トラックの荷台一杯に積んだ木材を降ろすのに4時間くらいかかったこともあります。その時は、仕事に慣れていなかった、前日の大雨で地面がぬかるんでいた、35度くらいの炎天下だった、トラックと降ろす場所の距離が40メートルくらいあった、等の悪条件が重なったんですけどね。熱中症になる一歩手前で危なかったですね。まぁ、この経験があるので、「あの時よりはマシだ。」と思いながら今は仕事ができています。

　運ぶ品物で一番重いのは水道工事で使うマンホールの蓋を始めとする部材ですね。1つが40キロとか60キロある（もっと重いのもあるみたいです）ので腰にきます。「よくこんな重いもの運べますね。」とお客さんに聞いたら、「転がしているよ。」と言われてズっこけました。我々は転がして納品する訳にはいかないので手に持って納品しています。マンホールの蓋を10枚納品した時は手も腰もパンパンになって数日キツかったです。

　と言った品物を毎日運んでいます。割れてしまう便器やタンク等の陶器を運ぶ時もあるので運転は慎重です。トラックを運転するようになってから私の安全運転度は確実に上がっていると思います。


　以上、新米トラックドライバーの私の仕事の話でした。徐々に体力や力が付いてきているのは感じていますがまだまだですね。

　建材運び以外では引っ越し会社さんの手伝いと言う仕事もたまにあります。引っ越し件数が多い日はトラックの数が足らなくなるみたいで、そんな時は我々のような運送会社に応援要請があるみたいです。
　ただし、個人の荷物を運ぶ仕事なので何かあった時のことを考えると会社の命令とは言え私としてはあまりやりたくない仕事です。引っ越しのプロではないですからね。