さらば、スーツと革靴の日々 ～ 新しい職場はガス会社（１） ～

　今回は新しい職場に関する話を書きます。

　新しい職場に関する話の前に、まずは『１年ぶりに定職につき働いた感想』を書きますが、「人間って働いていないとダメだなぁ。」と心の底から思っています。

　働き出してからは、晩飯が美味しいですし、休日が楽しいですし、よく眠れます。これらの感覚はこの１年間はなかった事なので本当に毎日が充実している感じです。「俺は生きている!!。」と実感しています。本当に就職できてよかったですね。無職のまま福岡でくすぶっていたらフォースの暗黒面に捕らえられて荒んだ人間になっていたと思います。


　さて、本題の新しい職場に関する話ですが、私が10月から勤めている会社はプロパンガス会社です。20社近くの販売店（代理店）さんにガスの卸売りもしているので、会社の規模としては小さくはない感じです（中の下クラスか？）。

　エネルギー関係に詳しい方ならば、「なんで今頃プロパンガス会社に就職するの？。大丈夫？。」と思われるはずです。現に８月に面接を受けた際に社長から「プロパンガスは斜陽産業だけどいいの？。」と聞かれています。それくらいプロパンガス業界は厳しいのが現実です。

　プロパンガス業界は、今はやりの『オール電化』にお客さんを奪われていますし、昔から都市ガスに商圏を奪われ続けています。同業者の中にも強引なやり方で商圏を拡大する会社も出てきているので、決して良い状況とは言えないのがリアルな現実です。私も新卒だったらプロパンガス業界への就職には躊躇していたと思います。

　それにもかかわらず今回の会社を私が就職先に選んだのにはいくつかの理由があります。まぁ、「理由」と言うよりは「打算」と言う言葉の方が適当かもしれません。その理由は、

　①今までの私の仕事の経験が活かせる
　②訓練学校で学んだ経験が活かせる
　③44歳の私でも若い分類に入る
　④会社のＩＴ化が遅れている

の４つです。これは今回入社した会社が私の以前のお客さんで、会社の内情をそれなりに知っていたからこそ判断できたことなんですけどね。

　①に関しては、どこのガス会社もそうですが、「プロパンガスは今後厳しくなる一方なので、何か新しい事業を始めよう。」と言う流れがあるので、私が20年以上かかわってきた営業やコンサルの経験が役に立ちます。本業とは違う新規事業の立ち上げも何度か経験していますからね。会社が数年で潰れる事はないと思うので、何とか新事業を立ち上げて軌道に乗せたいですね。
　ガス会社で食品関係の新規事業を始めて軌道に乗っている会社もあるので、今後はそれぞれの会社の知恵と実行力が試される時代になってきているのが現実です。

　②に関しても①に関連しますが、ガス会社も『エコビジネス』と言うくくりでオール電化や太陽光発電の仕事を始めているので、訓練学校で学んだ電気の知識が役に立ちます。第二種電気工事士の資格は無駄にはならないと思います（既にガス器具の設置工事で役に立っています）。

　③に関しては、私の会社は高齢化が進んでいて45歳の私でも若い部類に入るので、就職活動の際に感じていた『30代後半から40代の就職は厳しい』と言う定説が当てはまりませんでした。20代の人だと馴染むのが大変そうな社員の年齢層なので、私のような年代の方が会社としても受け入れやすかったようです。
　ちなみに、私の会社は65歳で定年なので、何もなければあと20年間は働く事ができると思います。その為には新規事業の立ち上げに頑張らないといけませんね。

　④に関しても③に関連しますが、年齢の高い社員が多い事もあって、ガス関連の基幹システム以外の社内のＩＴ化（コンピュータ化）が遅れています。パソコンを使える人が少ないので、これまたコンピュータ業界にいた私の経験が活かせます。既に資料やカタログを作ったり、パソコンの使い方を他の人に教えたりしています。今後はＨＴＭＬの言語を覚えてホームページの更新も私が行なう予定です。


　以上のような４つの理由があって私は今の会社を選び、運良く採用してもらえました。入社して１ヶ月経過しましたが、「私の選択や考えは間違っていなかった。」と現時点では思っています。今までの経験を活かせまくりです。

　仕事で着る服は、今までの20年間のユニフォームだった『スーツと革靴』から『作業服と安全靴』に変わりましたが、中身は変わることなく新しい職場で働いています。新しい知識や経験もバンバン入ってきているので、更なる私の変化（進化）を期待しています。

　次回は、新しい仕事の日々に関する事を書きます。