わずか半年で終わった個人事業主生活 ～ 54歳のハローワーク（その10） ～

　（8月14日の記事の続き）

　ハローワークの『紹介状』を持って4社目の運送会社の面接を受けた翌日。
　朝の9時19分に電話が鳴りました。福岡の市外局番の092で始まる知らない電話番号が表示されていました。
　「3社目か4社目からの連絡だな。」と思いながら電話に出たところ、相手は昨日面接を受けた4社目の運送会社の面接官の方でした。短く挨拶を交わした後に言われたのは、「〇〇さん。採用です。」の一言でした。

　面接の感触が良かったので、「受かったかも。」とは思っていましたが、ハローワークの担当者の方から、「ハローワーク経由で最近応募した3人が連続で不採用になっている。」と言うネガティブな話を聞いていたので楽観はしていませんでした。『採用』の一言を聞いて本当に安心しましたね。なんだかホっとしました。

　その後は今後の入社に関する話をして電話を切りました。私の成就を心配していた母親に結果を報告してこの日の就職活動は終わりです。その後は安心した気持ちで元寇ゲームの『ゴースト・オブ・ツシマ』をプレイしまくりました。就職したらゲームをプレイする時間は減るので今のうちにクリアしておきたいですからね。

　そして、翌日の昼過ぎに3番目に面接を受けた会社の社長さんから電話がありました。
　「まだ決めきれていないのでもう一度会って話をしたい。ひょっとして他に決まっちゃった。」と聞かれたので、自宅の近くにある4社目から採用の連絡があったことを正直に話しました。「あ～そう。おめでとう。そちらで頑張って下さい。」と言われて電話は切れました。通勤時間の関係で4社目に受かったら3社目は辞退しようと思っていたので事前に想定していた流れになりました。片道の通勤時間が車で『3社目：1時間 vs 4社目：15分』と大きく違いますからね。

　そして、翌日。ハローワークの『警備・建設・運輸』の担当者の方に採用が決まった旨を報告し、「よかったですね。本当に・・・。」と喜んで頂きました。
　担当者の方の話だと、新型コロナウィルスの影響で失業者がどんどん増えているのに求人案件はどんどん減っているみたいで、「こんな時期に就職が決まるなんて本当に良かったですね。頑張った甲斐がありましたね。」と再度言われました。就職環境は想像している以上に悪化しているみたいですね。私は運が良かったみたいです。

　その後は担当者の方に何度もお礼を言ってからハローワークを後にしました。
　ハローワークの支援を受けての就職活動は1勝2敗1無効試合で終了しました。4社全てで面接を受けることができたのは良かったです。良い経験になりました。
　同時期に行なっていた転職サイト経由での運送会社へのアプローチは2社が書類選考落ちだったので、私の2020年夏の就職活動は『1勝4敗1無効試合』の結果で幕を下ろしました。約2週間の短いシーズンでした。

　
　と言う事で、契約社員の身分ではありますが今月末から再びサラリーマンに戻ります。
　3月22日に『さらばサラリーマン』と個人事業主になった記事を書きましたが、わずか半年で個人事業主を廃業することになりました。3月と4月は仕事がありましたが、5月、6月、7月、8月の4ヶ月間は失業保険で食べていたので、実質2ヶ月間の個人事業主生活でしたね。なんだか少し恥ずかしいですね。

　そして、ハローワークに採用の報告に行った翌日、税務署に『個人事業の廃業の届出書』と『所得税の青色申告の取りやめ届出書』を提出してきました。私の前に2人並んでいたのですが、その2人も私と同じように個人事業主の廃業の手続きを行なっていました。「みんな色々あるんだなぁ。」と思いながら税務署を後にしました。


　以上、就職が決まった話と個人事業主を廃業した話でした。

　個人事業主の動きを更に模索する選択肢もあったとは思うのですが、新型コロナウィルスの影響で全く先が見えない状況を考えて今回は『早期就職』を選択しました。
　10月で55歳になる私が『自己実現の欲求』を目指して就職活動に時間を割くよりも、早急に『生理的欲求』や『安定性欲求』を満たせる環境を確保する方が重要だと今回は思いました。プライドだけでは飯は食えませんからね。自分ができることを今はただやるだけです。