夫が倒れ 数日間の寝たきり後 やっと復活
始めは 全てに介護が必要でしたが 自分で出来ることが増えるよう 少しずつ私は手を退いています
それでも 通院以外の外出には ハードルがあります
今日は 車のメンテナンスで 一緒に出掛ける事になりました
メンテに1時間半ほど掛かると言われ 私はそこで待てば良いと思うのですが
夫は 近くのデパートに行きたいと言います
「 終わってから車で行けば? 」と言うのに 「 今 行く! 」
要するに ボーと 何もしないで待つのが嫌なのですね!?
と言っても 車がなく移動するには かなりの時間と覚悟が必要・・
店の前の道路のちょうど反対側に 小さなレストランがあるのに気づきました
「 あそこでお昼を食べよう 」
私の提案に 絶対自分の意思を貫くつもりの夫の心が揺らぎました
向かい側でも 信号で渡るので遠回りして歩かなければならないけれど その位なら何とかなるでしょう
足取りゆっくりの夫と 何となく容疑者連行風の私が 歩道を歩いていると
突然 後ろから
「 すみませ~ん 横 通らせていただきま~す 」の 声
立ち止まり 安心して追い越せるように 道を譲りました
すると 追い越した男の人は クルリと私たちの方へ向きを変え
「 悪かったですね
ゆっくり歩いているのに びっくりしたでしょう?
気をつけて 頑張って下さいね!
僕も 応援していますからね 」
服装 カラフル 個性的
顔を合わせただけで 楽しくなるような雰囲気
もしかして・・ お笑い系の人???
私たちも 笑いながら さよならの手を振りました
「 ホント 面白い~! 」
夫も ニコニコと頷きます
さて レストランの前に立ちましたが・・
本当に営業しているのかな と思うほど 人の気配がない
恐る恐るドアを開けました
お昼時ですが 誰も居ません
居ました!
60歳位の店主が一人
メニューは イタリアン?
夫は ピザ 私は ウニクリーム帽子型のパスタ
前菜や スープも付いて とても丁寧なお料理でした
他にお客さんもいないので 多分フランスで修行なさったらしい 個性派店主とお話が弾みました
夫は こんな風に 私と一緒に外に出掛ける機会を持つのが一番みたいです
いろいろな人が居て それぞれ違う生き方をしている
それに触れるのが 生きているという実感を味わう時です
*** 写真は 椿とノア 本文とは関係ありません ***