日の暮れかかった 淋しい道を 男が一人歩いていると
草むらで 背を向け ひどく泣いている女を見た
女は華奢な上品な人らしく 身なりも綺麗であった
「 お女中 」
男は近寄り 声をかけた
「 お女中 そんなにお泣きなさるな 何かお困りならば お助け申しましょう 」
しかし 女は泣き続けた
袖で顔をおおい むせびながら 泣き続けた
「 お女中 」 できるだけ優しい声で 男は話しかけた
「 どうか 私の言うことを聞いてくだされ
間もなく日が暮れます ここは若いご婦人がいるところではありません 」
女は 立ち上がりながら まだ顔を隠したまま むせび泣いていた
男は 女の肩に軽く手を置き言った
「 お女中 お女中 私を信じて ご事情をお話し下され 」
女がくるりと向きを変え 顔を上げた
「 お・・お女中・・・ 」
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ずっと前に撮った チュウサギの写真です
傍で見ると 大きい~!
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