「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

わたしを離さないで

2011-04-08 23:11:03 | 映画


  

   映画 「わたしを離さないで」 を観てきた。

     イギリス最高の文学賞、ブッカー賞受賞作家 カズオ・イシグロの
     同名小説の映画化
     小説を誠実に映画化していたと思う。
     独創的な話なのだが 過酷な現実を受け止めていく三人の姿には
     胸を締め付けられた。
     キャリー・マリガンの静ひつ演技がとても光っていた。

   * 寄宿学校へールシャムで、幼い頃から共に育ったキャシー、ルース、トミー
     学校には厳格な規則があったが、そこで育った3人はその環境に疑問を
           持つこともなかった。しかし成長とともに、3人には過酷な使命が
           あることを知る・・・

    まず小説を読んだ時、最初は「クローン」というモチーフに気をとられてしまった。
      だが、読み進んでいくに従い、この物語はべつにクローンの最先端技術が
      どこまで進んでいるかといった話ではなく、人間とは何か?ということを
      描いているのだと。
      時を経て過去に身を投じ、3人はやがて・・・

     

   

   満開の桜
     もう花びらが散りはじめてきた。
     風に舞う花びらはうつくしい。

     薄暗い駅を通り抜けて 止まっているエスカレーター
     を横目でみながら 階段を駆け上り
     映画を観るために行った渋谷・文化村
     スクランブル交差点も109ビルの通りも
     人波であふれていた。
     ふつうは すぐにやってくる
     ふつうに すぐ慣れる
     これからもふつうであるように・・・
     ふつうだと思うから、存在できる、気がする。

     映画館は混んでいた。
     混んでいたのは同じブースでも「英国王のスピーチ」だったけど・・・
     やっと、新聞などにも映画広告が載るようになったもの、ね。
     3、4人の主婦らしいグループがこのあと どこでお茶するかと
     盛り上がっている会話が聞こえてくる。
     映画が始まるまで ひとり、ロビーでコーヒーを飲む
     せめて、おつりは「義援金箱」
     
     
   
    

  


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2 コメント

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わたしを離さないで (アリー)
2011-04-14 19:17:46
こんにちわ
わたしも観ました。
ずっと前に小説はnoaさんのブログで
紹介されていて、すぐ読みました。
臓器提供者としての生を抗うでもなく
受容するキャシーたちに胸がつまりました。
もう一度読み返してみようかな
と思いました。

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Unknown (noa)
2011-04-15 17:54:21

アリーさん

その後、お母様はいかがですか?
案じております。
どうか平穏の日々でありますように

映画をご覧になったんだ!
地味だけど よい映画でしたよね。
かなり重い、厳しいテーマだけど・・・
観てよかったと思います。

治癒不能だった病が治る時代にも
なりました。
最近、臓器移植のニュースもあったり

でも最後に
誰にも「終了」がくる、と
あの科白を言ったキャリー・マリガンの
顔がまだ目に焼きついている。
死があるからこそ
生きることの大切さを感じています。

コメントありがとう
嬉しかったよ。



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