「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

困ってるひと

2011-08-15 16:44:28 | 書籍・絵本


  

  困ってるひと  大野更紗 ポプラ社

  脱帽した!
  闘病記としてでなく 読み物として面白かった。
  突然、襲った原因不明の難病
  事態の深刻さ、過酷な入院生活
  それをなんとも軽やかな文章で綴っている。
  でも、そこには多くの問題提起がされている。

  24時間とぎれることのない熱と倦怠感
  車椅子生活になり、障害者手帳が交付され
  何度も死のうと思った。
  そんな中で自身の病状と距離感を持って
  社会において「困ってるひと」の問題を問いかける。
  あぁ、こうやって「生きるとはなにか」を考えることも
  できるんだ。と教えられた感じ・・・

  著者の「難」を共有できる気がして何度も涙がこぼれた。
  もとい、著者はそんな涙を少しも求めていないだろう。

  『なにがあっても 悲観も、楽観もしない。 ただ、絶望は、しない』

   「ただ」、「絶望」は、しない。
   その言葉を何度も反芻する。
   何らかの「難」のクジを引いたとき、どう抜け出すか
   「難」を乗り越える鍵はどこにあるのだろう?
   わからないので日常を大切にするしかない・・・
   ぐるぐると空回りしながら空を見上げる。
   お日様がてかてか 今日も暑いなあ

  

   私はずっと冷麺が嫌いなのだと思い込んでいた。
   10年以上前に初めて焼肉屋で食べたものが不味かったので・・・
   娘が盛岡冷麺が食べたいと言うので仕方なく買いに行った。
   うん?
   美味しいじゃん、これ!
   10年も食べないでいてソンした。