吉田修一のベストセラーを映画化
ベルリン映画祭では深津絵里が主演女優賞を獲得した作品
とても見応えのある映画だった。
長崎の寂れた漁村で祖父母と暮らす土木工が携帯の出会い系サイトで
知り合ったOLを怒りにまかせて殺してしまう
そんな男と逃避行をすることになるのは佐賀の洋品店で働く30近い女で
出会いは同じく携帯サイト
彼女は男から自分は殺人犯だと告白されるが・・・
「悪人」というタイトル
悪人とよぶには あまりにも悲しい境遇の主人公に同情してしまう
この「悪人」という映画の中で、主人公は生きるということに
もがき苦しんでいる。
どのように生きていいか解らずに
刹那的な快楽を追い求めている姿が描かれてはいるが
心の奥底ではほんとうの愛を求めている。
あまりにも愛することに不器用なため騙されて、犯してしまう罪
が、そんな主人公を心から愛してくれる人と出会うのだが
> あなたともっと早く出会いたかった
心から自分の罪を悔いてもさまざまな人を巻き込んだ罪は消えない・・・
やるせない痛み
人間のどうしようもなさ
それでも、なお この二人に共感できる何かがあった。
「君について行こう」 向井万起男 講談社文庫
日本人初の女性宇宙飛行士・向井千秋と病理医の夫が
奏でる、ユーモアとペーソスあふれる愛の感動物語
そして誰もしらない宇宙の訓練風景
痛快無比におもしろい新しい夫婦のかたち
( 出版社・ 内容説明より )
映画を観終わってから
やるせない思いを引きずりながら寄った本屋には
向井万起男さんの「君について行こう」があった。
わあ、文庫になったんだ、この本!
たしか10年ぐらい前に読んだ記憶がある。
内容はすっかり忘れたけど(笑)
とにかく面白かったことだけはよく覚えている。
ハイ、お買い上げ
明日は病院へ行かなくては・・・
きっと2、3時間待ち
持っていくのに最適な本だよ。