ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

悪貨は良貨を駆逐する

2005-10-23 | ISO外論
これも監査での話、認証取得前の監査では、認証のためのハウツーが頭にあり監査が進められることがある。監査する方も受けるほうも、やるからには受かりたいのは当然のことである。

ただし、ISOという手段が企業の方針という目的を離れて一人歩きするととんでもないことになる。

内部監査という、受かるコツの伝授の場になる。
そこで、この記録はこれではまずい、とか、手順の作成の日付をどうするという話になる。熱心のあまりのことで、悪気は全くないのだが、これが危ない。
監査で問題になったことを直す指示をするとき、指示を受ける人に十分説明しておかないと,単なる手直しのつもりが、ごまかしになる。非常時のことが、平常時の標準になりかねない。

このように手段が一人歩きをはじめると、ISOとはそんなものか、という考えがうまれる。審査前にごまかす方法を身につけると、それが日常化するようになる。

このようなマイナス面の処置は何か失敗したとき使えるので、便利である。
良いことを定着させるのは難しいが、悪いことは早く広がる。
負のシナジー、負のスパイラルが体質化したら戻すのに時間がかかる。
価値のある貨幣と価値のない貨幣が同時に使われると、価値のある通貨は貯蔵され、価値のない「悪貨」が市場に流通する傾向を発見した、グレシャムの言葉は真理のようである。

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