ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

注意深く考えること

2006-06-21 | ボトムアップ・マネジメント
大先輩から聞いた話である。
OR:オペレーション・リサーチで有名なチャーチマン博士が日本の技術者を集めセミナーを開催した。話の初めに何か質問はないかの問いかけに、どのようにしたらORを組織に導入できるか、の質問に対して、「注意深く考えること」が答えであった。
ORを体系的に整理して確立させた大家に対する質問である。すぐ役に立つ回答が得られるものと期待した聴講者に対して、「注意深く考えること」が回答である。大半の聴講者はこの回答を気にも留めなかったものと思う。
しかし、自分で苦労した経験のある聴講者には役立つ、アドバイスであった。

何か新しいことをしようとか、新しい環境に飛び込もうとした時、何を考えたらよいだろうか。
まず「注意深く考え」周りをよく現状把握すること。
次ぎに先入観や思い込みを捨てて「知らない眼でみる」こと
できない理由を考えず、できる方法を考えること
ここまでできたら、できる限りの力を出して実行してみること
このくり返しをすること
である。

思い込みをすてることは難しい。知らない目で見る、始めてみるような見方をしないために、発見できるはずのものも、見落としてしまうことが多い。
仮説を立ててそれを検定するのが科学的方法だが、自分の狭い知識や先入観にこだわっていると、我田引水の仮説しか立てられない。これでは、仮説を立てた意味はない。得られる結果も解りきっていて、陳腐である。
次ぎに行動に移すことを考えるが、どうせ役に立たないと諦めていると、できない理由を並び立てることになる。
実行するにしても、力がでない。

このような悪循環をなくすため、まず「注意深く考える」ことが大切である。

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