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ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

小集団活動の成功の条件.3

2006-02-03 | 高シナジー経営
従業員の不満をなくすために上位者は支援すること。

最近、不良0、良品率100%を目指す企業が増えている。
不良を予防するためには、設計段階の管理、生産準備段階の管理で大部分の予防はできるが、残りは現場第一線の製品を作り込む能力になる。このために従業員の力量を確保することが大切である。ISOではこれを要求している。また、ISO/TSでは、動機付けのための具体的活動をしてその成果を把握することも要求される。

動機付けで難しいのは、人を相手に、いかにその気にさせるかである。まして、その気持ちを継続させることはもっと難しい。

さてこのために小集団活動は有効である。
改善の目標と改善のプロセスの体験という共通の目標と体験は、動機付けを高めることに役立つ。

ただし、このためには、小集団が不平不満のはけ口とならず、動機付けを受け入れる準備ができている必要がある。この準備のため管理者の役割は大きい。
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小集団活動の成功の条件.2

2006-02-01 | 高シナジー経営
小集団活動の計画は、活動に直接影響を受ける人が作成すること。

計画の全てをトップダウンで行うのは考えものである。
活動に参画するメンバーの意見を聞いて計画するとよい。
しかし、いつの段階から計画作成に参画してもらうのか、考えなければならない。

以前、第1回QCサークル国際会議で、海外の推進者から、「日本のQCサークルは本当に自主的活動か」という質問が日本の企業に対して集中した。そのときの答えは、「自主的ではない。自主的だけでは進まない」というのが、結論であった。

仕事の時間を使って行う活動なら、完全に自主的活動とは言いにくい。
しかし、自主的に取り組めるようになるのが、目標である。

最近の製造現場では、派遣や外国人労働者が多くなった。このような現場でコミュニケーションを良くするためには、言葉の問題がある。この言葉の一つが改善であり、それに使われるQC7つ道具といわれるものである。これを正しく教えることが大切である。7つ道具を使い改善事例ができると言葉の問題はかなり解決するはずである。

これができた後、いくつかのグループのリーダ゛を集めこれからの進め方を検討すればよい。
このように、コミュニケーションの向上のためにも改善を実践するのが、小集団活動である。
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小集団活動の成功の条件.1

2006-01-31 | 高シナジー経営
満足の得られる仕事があってこそ、小集団活動は成功する。
小集団活動はQWLを目標にする。

以前は小集団活動をやっていたから、理解できているという話を聞く。
なぜそれが継続しなかったのかの解析が必要である。
そのときと比べて今の仕事の環境はよくなっていますか。
やる気、生きがいは改善されましたか。

まず、満足のいく仕事が与えられているか、仕事の内容や範囲、目的を考えた仕事の点検を小集団活動のスタートと同時に行うことが大切である。仕事に大きな問題があるうちは、それらの問題点の解決も管理者の役割として、理解をしてもらい、小集団活動をすべきである。

以前、構造不況という大きな問題を抱える会社でQCサークル活動をはじめた。
従業員は初めのうち、自分たちで解決できる問題より、将来の不安が多くQCサークルどころではなかった。会合で出るのは、不平不満ばかりだった。QCサークルの事務局のある総務にもQCサークルがあり、そのサークルでは、他のサークルの不満のうち総務で答えられることの改善を行った。しばらくして、総務のサークルの努力もあり不平不満は少なくなった。その後、その会社のQCサークルが活性化したのはいうまでもない。
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小集団活動の成功の条件

2006-01-30 | 高シナジー経営
今週は小集団活動の成功条件についてまとめたい。

小集団活動を始める前に、確認しておきたいことは、次の3点であろう。
小集団活動のビジョンを示すこと。活動を実施する人たちと上位者の小集団に期待することをそろえておくこと。
職場の生活の質の向上(QWL)を基本とすること。生きがい、人間としての成長が何より優先されなければならない。不良0を目指す条件である。
問題解決、改善の技術の習得。コミュニケーション、情報の伝達のツールともなる。

次に成功の条件を挙げると、
1.満足の得られる仕事の点検。現状に問題があるなら、まずその改善を活動の目的とすること。
2.小集団の計画は直接影響を受ける人びとの立場で考えること。初めは誰かが決めなければ進まないが、活動がある程度進んだ段階では、小集団のリーダが集まり計画を考えたい。
3.上位者が自分の仕事に満足してなければ、良い指導はできない。上位者の不満をなくすために小集団を使うのでなく、従業員の不満をなくすために上位者がいる。
4.上位者は小集団活動の障害を取り除く活動をすること。上位者の改善は望ましくない仕事を直すことに向けられること。
5.事務局は小集団活動と上位者の調整を行うこと。
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QWL

2006-01-27 | 高シナジー経営
自主的に改善活動に取り組むためには、QWL(Quality of Work Life:職業生活の質)が確保されてなければならない。

ISO9001の要求事項を含み自動車業界の要求事項を追加したISO/TS16949では、「動機付け」のための具体的施策が要求されている。

最近、電機業界では中国に対抗するためにも「不良0」を目指す動きが出てきた。これら目的を達成するためには、組織の全ての人の質がよくなければならない。とりわけ、第一線で従事する人の質がよくなければならない。

心理学者のE.フロムは「人間というシステムは物質的な欲求だけが満たされて、生理的な生存が保証されても、人間独特の欲求や能力-愛、思いやり、理性、喜びなど-が満足させられなければ、本来の機能を発揮しない。」ことを強調する。著書「希望の革命」では小集団活動の必要性を示唆している。

これからは、仕事と自分の生活を割り切る考えでなく、多くの時間を占める仕事の中で自分の質を高める活動に着手することが、大切である。
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小集団活動

2006-01-26 | 高シナジー経営
小集団活動やQCサークル活動について考える。

以前、成果0のサークル活動を提案した人がいた。
サークル活動で過大な成果をあげるのは、日常の仕事に不具合が多いからであり、スタッフや管理者が的確な仕事をしてないからである、という考え方である。

この考えは多くのサークル活動に当たっている。
サークル活動に成果を期待過ぎて、負担がかかりすぎると、長続きしない。
成果は管理者がサークル活動の結果をまとめ、水平展開することにより得られるものである。このような成果を挙げる活動は、管理者のサークル活動に対する「お礼」と名づけていた会社があったが、的を得た理解である。

小集団活動やサークル活動の目的を整理したい。
まず、テーマを共有化することで、共通の関心と体験をすることにより、チームワークを強めることに役立つ。
次に普段の仕事でわからなかった新しい個性を発見する機会になることである。相手を理解することで、思いやる気持ち、ともに仕事をする喜びがえられれば、それ自体が大きな成果である。

このように、問題解決や改善を通して得られる成果は、明日の仕事に対するエネルギーである。
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組織的改善活動

2006-01-25 | 高シナジー経営
部分的の問題解決をしても成果は限定される。

顕在的問題は誰でも気付くから解決することが出来る。
ところが、部分的活動のみでは、部門間、階層間などの「間」の問題が残り慢性化する。潜在的問題は部門間、階層間に壁を作り連携の悪い組織になる。

さて、究極的な「間」の問題は、組織と顧客との関係である。
組織がある程度大きくなると、組織内部の「家庭に事情」がででくる。それが優先すると顧客無視、顧客不在の経営になる。内部の調整のための会議が増えるのは、部門間の連携が悪いからである。内部指向が強くなるのは、組織の危険信号である。

外部の目で組織を光と問題点がよく見えてくる。顧客指向を取り入れて、内部の体制強化を図ることも必要である。このように「顧客の力を借りて強くなる」ことも大切である。

本来このような組織の問題を解決するためにシステムの見直しが必要であるが、ISOをそのような組織の整備の手段として利用することはまれである。

そのためには、現状把握を組織的に行う必要があるが、一番重要なことは、経営者が慢性問題、潜在問題に対する自覚症状があるかどうかである。

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双方向のマネジメント

2006-01-24 | 高シナジー経営
方針管理はトップダウン、QCサークルはボトムアップ、という解釈があるが、これでは成果が半減される。

方針が実力を無視したものでは、目標は達成できない。そのため、現状把握を行い問題点や課題を明確にして、目標達成のための経営資源の要求を行う。このような双方向の活動をキャッチボールという。

QCサークルは自主的活動であるが、管理者の理解と支援があれば、方針と関連するテーマの選定をするようになる。

このように成果をあげる活動は基本的に双方向である。
双方向活動になるように工夫が必要である。

責任を明確にすることは、役割分担を決めることであるが、責任を果たすために、インプットは何か、また、何をアウトプットするかを考えることにより、連携を強めることができる。責任を押し付けるだけでは、連携を強めることは出来ない。

このように、双方向のマネジメントが相乗効果をあげることが出来る。
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トップダウン

2006-01-23 | 高シナジー経営
経営は基本的にトップダウンである。
経営者が方針や目標を示さなければ、経営は成り立たない。

なかには、ひらめきがあって会社を起こす人もいるが、顧客からの要望が始めの方針になる。経営者の役割は営業を兼ねることもあるから、顧客の要望の伝達がその役割りになる。しかしそれだけでは、会社としての自主性が育たない。親会社にぶら下がり自主性のない会社はそのようにしてできる。

経営者が方針をだすためには、会社の現状を理解することが大切である。
いまどのような問題を抱えているかをつかむためには、第一線の人の意見に耳を傾ける必要がある。

ある社長は「何か手伝うことはないか」「何か困っていることはないか」を聞きながら頻繁に現場を歩くという。

企業が小さい間は経営者が何もかにもするから、トップダウンもボトムアップもないが、大きくなると人の意見を介して現状把握することが多くなる。その人が優れていればよいが、自分の権限を守るため事実を加工したり、人の悪口だけ報告したりすると正しい情報が、経営者まで届かなくなる。イエスマンも困るし秘密警察も困る。このようにして経営者は裸の王様になっていく。

効率的な経営をするためには、トップダウンとボトムアップの両方が機能しなければならない。
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制約を外す

2006-01-20 | 高シナジー経営
制約を外して考えることが大切である。人間は成長の過程で多くのことをプログラムされているので、それをはずして考えてみる、というのを、diprogramingというのだそうである。


以前アメリカの教育学者と企業教育についての研究をした。彼は心理学者で日本では欲求の段階で有名なW.マズローの弟子で潜在意識の研究をしていたが、人間の成長にとって、制約から外に出ることが大切であるという理論を構築していた。

人間は生まれたときから多くのことを学ぶがそれが制約となり、能力を限定することがある。制約から外に飛び出すことは多くのリスクを伴うが、そこから学ばないと成長しないというのが、彼の人間の成長モデルである。

この理論を聞きながら、西堀先生の「人間の能力は面積でない」というのを思い出した。奥行きが深いが間口が狭い、逆に、間口は広いが奥行きは浅いという同じ面積で考えがちである。
間口を広く奥行きを深くすることが可能ということである。

企業も人間の集まりであるから正しく成長することができるのに、そのチャンスを限定することがある。システムや規則もあまり細部のことを決めすぎると制約になり成長を抑えることになる。何事も多少の遊びが必要である。

システムにはフレキシビリティーーが必要、書類作成のみの行き過ぎたISOには注意が必要。
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