仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

稽古屋 / 柳亭こみち

2021年08月22日 | エンタメ
落語『稽古屋柳亭こみち
噺は、「ご隠居さんに、自分はどうして女にモテないのかを聞きに来た八。見栄、男っぷり、金、芸事、すべて良くないか持ち合わせないので、何か芸を覚えなさいと近くの稽古屋を教えてもらった。言われるままに早速稽古屋に出掛けた八は・・・」という内容。
26歳独身のお師匠さんに小唄の稽古をつけてもらう八だが、少し話しただけでもうお師匠さんに惚れてしまった。
それでも真面目に、♪世辞で丸めて浮気でこねて♪と、あとについて唄ってみるのだが、息継ぎをしなかったり、浪花節や演歌になったり無茶苦茶なのが面白い。
さて、演者の柳亭こみち師匠は、七代目柳亭燕路師匠の弟子。
大学卒業後に一度出版社に勤務したあと、弱かった扁桃腺を切る手術を受けて、柳亭燕路師匠に入門したという気合いの入りようなのが凄い。
また、日本舞踊の吾妻流名取なのだそうで、この演題にも充分すぎるほど生かされていて素晴らしい。

強情灸 / 古今亭文菊

2019年01月24日 | エンタメ
落語『強情灸古今亭文菊
噺は、「俺んちの前を素通りはねえだろう、寄ってけよ。と職人仲間に声を掛けた男。聞くと、最近調子が悪かったので、熱いと評判の"峰の灸"を据えてきたというのだが・・・」という内容。
俺がこの町内で、いの一番に据えようと思ってたと悔しがる男に「ピリッと来るどころの騒ぎじゃないよ。俺だから我慢できたようなものだ。気の弱い男じゃ駄目だろうな」と自慢話を始めたのだが、聞いているほうは面白くない。
江戸っ子同士の意地の張り合いが度を越してしまうのだが、熱いと思うから熱いんだと言っても物事には限度があるだろう。
江戸っ子気質というのはどうにも厄介なものらしい。
(^。^)
さて、演者の古今亭文菊師匠は、二代目古今亭圓菊(1928年~2012年)師匠の弟子。
二つ目時代の平成21(2009)年には、NHK新人演芸大賞落語部門の大賞を受賞している。
また、平成15(2003)年入門の落語協会同期10人(柳家小八三遊亭ときん鈴々舎馬るこ、五代目桂三木助柳亭こみち、二代目古今亭志ん五古今亭駒治柳家小平太柳家勧之助古今亭文菊)で、"TEN"というユニットを組んでいたようだが、平成29(2017)年に解散しているようだ。