露花便り

福山市の庭師のブログです。庭師の仕事や日々の生活の中からやさしさに包まれる出来事や気付きを綴っていきます。

金閣寺垣

2010-05-24 11:28:47 | 竹垣
お久しぶりです♪
お元気ですか?
ここ数日、雨が続いていましたが、ついさっきから太陽が顔を出しました


今日は、先日施工しました金閣寺垣をご紹介します。



「金閣寺垣」とは、臨済禅宗の名刹鹿苑寺(通称金閣寺)の境内にある竹垣で、
足下垣の名作として知られる竹垣です。


大きな特色は、胴縁(どうぶち)を用いずに、柱間に低い立て子を一列に配して、
上に特に太い半割竹の玉縁(たまぶち)を掛けることです。


聞きなれない言葉が多いですよね
写真をまじえてなるべく解りやすく説明したいと思います


それでは、手順の説明です。

今回も竹は藁で洗います。水が冷たくないのでありがたい
  
手拭は紫陽花です。



まず、はじめに親柱(おやばしら)という両端にくる柱を立て込み、
その間に間柱(まばしら)をたてます。



水糸を張り、立て子をかきつけていきます。
今回は2本と1本を交互にたてています。





立て子の上に半割竹を両側から掛けて、曲がりを調節していきます。
さらに笠竹用の割竹をかぶせてドリルでもみ、釘を打ちます。





この半割竹、長さが9メートル弱あります。
途中で接がない一本ものの半割です。

この竹を綺麗にまっぷたつに割るのが難しいそうです。



お師匠が一発で割っていたので、簡単そうに見えましたが、
短いものでもなかなか上手くいきません

なんかね、割り箸を割るときに似てる
のかな。
左右から同じ力で一気に引かないと、偏ってしまうよね。

 


押縁(おしぶち)用の太割竹を表と裏から立て子に水平に掛けます。


押縁と立て子をシュロ縄で結びます。




                             完成!

足下はシダとリュウノヒゲと伊勢砂利のみでスッキリ仕上げました。




作業中や完成後にも施主様や通りを通るたくさんの方に温かい言葉をかけて頂きました。
ありがとうございました




スギゴケ旅

2010-05-03 01:27:44 | 日記
ゴールデンウィークですね~♪

あなたも?

やっぱりお仕事?

...とか言って、つい仲間を探したくなるよー



ゴールデンウィークの始まりの日、お師匠と旅に行きました。
片道百数十キロの軽トラの旅...

お客様からの注文品、スギゴケを15ケース取りに...。



何で発送してもらわないのか、とか、わざわざ百数十キロも...?
なんてことは聞かないでっ

決して好きで走っているわけではないのです。




遠いなーーーーー、スギゴケ。


軽トラのシートにあわせて背中から腰が直角に固まってしまい、
トム&ジェリーのワンシーンを思い出します。



納品する頃には宵灯りがともっていましたが、
それがまた美しくて、疲れも一気に吹き飛びました。

水を打ったしっとり感に深呼吸です

自然とつながる庭づくりガーデン教室4月その2

2010-05-01 22:37:06 | 自然とつながるガーデン教室
こんにちは~ 
前回に引き続き寄せ植え教室のご報告です。

戸外の緑に包まれて、寄せ植えを作るのは気持ちい~い
忙しい日々の中で、土に触る時間は貴重ですよね。
忘れたくない自分への癒しの時間です



二日間にわたり、ろんでんCafeで教室をさせて頂きました。
遠くからのご参加、そして体調不良にもかかわらず鎮痛剤を飲んでのご参加
結婚パーティーに遅れてまで来てくださった方、いろんな事情がおありの中、
貴重な時間を教室にお使い下さり、本当にありがとうございました

セレブで美しい生徒のみなさまに緊張気味のお師匠でしたが、
「楽しかった!」「次も参加したい」とのお言葉やお手紙から、
お師匠も私もたくさんのパワーを頂きました




それでは教室風景でーす


まずは、テキストにそって、植物や植え込み手順、用土や肥料など
勉強していきます。



今回の寄せ植えでの大きなテーマは、「目線」と「空間」です。
置き場所の高さに合わせて、寄せ植えをどの位置で見てもらうのか、
見る目線が変わると植え方が変わることについて勉強しました



もうひとつは、空間、つまり「間」をつくることにチャレンジして
頂きました。

みなさん真剣な表情です。      



私は空間があいてるのが大好きなんです。
いずれそこに伸びてくる植物の生命力に豊かさを感じます。


↑真上から見た寄せ植えのアップ。ホワイトストーンやナチュラルな川石を使って、
空間や小道を作ります。
ここがひとりずつ違う感性が現れるので素敵だなー



私にとって寄せ植えは、小さなお庭というイメージがあります。


お庭じゃなくてもね、その辺の山に折り重なる木々や、
少しのスペースを見つけて絡み合い、奪い合い
押しあいへしあいしながら、それでも一緒に伸びていく雑草たちの美しさというのかな。

手に入る草花を寄せ植えにすることで、自然を再現できると楽しいなーなんて思うのです。



だから、こんなに詰めて植えてかわいそうとか、一つ一つが大きくなれるように
いっこずつばらして植えてあげなきゃという気持ちとは少し違うかな。
自然の中に、そんな特別扱いは存在しない。

あ、でもいっこを大きくしたい植物もありますよー
挿し木や種から育てた子たちはとくにそうね
本当に絡み合うと一瞬で蒸れて枯れちゃう子もいますしね。



今回は、その辺の草や秘密の種も使いました。
それぞれのおうちでどんな風に成長するのでしょうか?

みなさんの数ヵ月後が楽しみな寄せ植えになりました。




あ~!ティータイムの素敵な写真を撮るの忘れちゃった~