岡山県真庭市にある樹齢千年といわれる桜をご存知ですか?
その桜は丘の上に立つ一本の桜で、元弘2年(1322年)後醍醐天皇が隠岐配流の際この桜を見て賞賛したという謂れから「醍醐桜」の名がついたそうです。
13年程前、初めてこの醍醐桜に出会いました。
当時園芸業界で働いていましたが、この桜の足元に立ったとき、何故か江戸時代ぐらいの庭師や職人、いろんな人の営みが走馬灯のように目の前に浮かんで流れていきました。
素晴らしい日本庭園を前にしたわけでもなく、一本の桜を見ただけですが、日本人として心を鷲掴みにされたような物凄い衝撃を受けました。
そのことがあってから、日本の庭や庭師について考えるようになりました。
当時の園芸業界はイングリッシュガーデンブームで猫も杓子もイングリッシュガーデンでしたが、日本に生まれて素晴らしい庭文化があって、大切に受け継がれてきてるのになんでイングリッシュガーデンなんだろう・・と思うようになりました。
私も長い年月かけて大切に受け継がれてきた歯車の一部になりたいと思い、庭師を目指すようになりました。
それから数年かけて勉強し造園学校に通い、現場で使える資格をいくつか取りました。
京都で修行された親方の影響でさらに「庭師」という職人の奥深さを知り、一層憧れや羨望が強くなり今に至ります。
もう一つ影響を受けたのは、朝井まかてさんの小説「ちゃんちゃら」
江戸時代の庭師が仕事や人間関係を通して成長していくお話です。
まかてさんが描く世界はフィクションですがあらゆる文献に裏付けされていて、石組みや流れ、植栽、庭を構成する全てのものに江戸時代の職人たちがどれだけ真剣に向き合っていたのかを鮮明に見せ付けられます。
まかてさんの作品ではシーボルトの庭の園丁になった熊吉のお話、「先生のお庭番」と花師が登場する「花競べ」にも庭師として感情移入してしまいます。
庭の中で問題にいきあたったとき、何故そうするのか分からないでいたことがたくさんあります。
まかてさんの本を読んでからは、そんな問題解決の助けになるというか、何が間違いで何が正解なのか自分なりに答えが浮かんでくるようになりました。
ちなみに最近の親方の愛読書。
日本建築は人を迎えるための建築だそうです。
庭は外と建築を繋ぐ重要な役割があります。
素晴らしい先人達が本に書き留めて残してきたことを出来るだけ知ることが答を探す手がかりになると思います。
「数寄屋住宅礼賛」私も是非読みたいと思います。
その桜は丘の上に立つ一本の桜で、元弘2年(1322年)後醍醐天皇が隠岐配流の際この桜を見て賞賛したという謂れから「醍醐桜」の名がついたそうです。
13年程前、初めてこの醍醐桜に出会いました。
当時園芸業界で働いていましたが、この桜の足元に立ったとき、何故か江戸時代ぐらいの庭師や職人、いろんな人の営みが走馬灯のように目の前に浮かんで流れていきました。
素晴らしい日本庭園を前にしたわけでもなく、一本の桜を見ただけですが、日本人として心を鷲掴みにされたような物凄い衝撃を受けました。
そのことがあってから、日本の庭や庭師について考えるようになりました。
当時の園芸業界はイングリッシュガーデンブームで猫も杓子もイングリッシュガーデンでしたが、日本に生まれて素晴らしい庭文化があって、大切に受け継がれてきてるのになんでイングリッシュガーデンなんだろう・・と思うようになりました。
私も長い年月かけて大切に受け継がれてきた歯車の一部になりたいと思い、庭師を目指すようになりました。
それから数年かけて勉強し造園学校に通い、現場で使える資格をいくつか取りました。
京都で修行された親方の影響でさらに「庭師」という職人の奥深さを知り、一層憧れや羨望が強くなり今に至ります。
もう一つ影響を受けたのは、朝井まかてさんの小説「ちゃんちゃら」
江戸時代の庭師が仕事や人間関係を通して成長していくお話です。
まかてさんが描く世界はフィクションですがあらゆる文献に裏付けされていて、石組みや流れ、植栽、庭を構成する全てのものに江戸時代の職人たちがどれだけ真剣に向き合っていたのかを鮮明に見せ付けられます。
まかてさんの作品ではシーボルトの庭の園丁になった熊吉のお話、「先生のお庭番」と花師が登場する「花競べ」にも庭師として感情移入してしまいます。
庭の中で問題にいきあたったとき、何故そうするのか分からないでいたことがたくさんあります。
まかてさんの本を読んでからは、そんな問題解決の助けになるというか、何が間違いで何が正解なのか自分なりに答えが浮かんでくるようになりました。
ちなみに最近の親方の愛読書。
日本建築は人を迎えるための建築だそうです。
庭は外と建築を繋ぐ重要な役割があります。
素晴らしい先人達が本に書き留めて残してきたことを出来るだけ知ることが答を探す手がかりになると思います。
「数寄屋住宅礼賛」私も是非読みたいと思います。