露花便り

福山市の庭師のブログです。庭師の仕事や日々の生活の中からやさしさに包まれる出来事や気付きを綴っていきます。

春の訪れ  

2011-02-27 22:39:31 | 日記
梅が満開になりました
沼隈はすっかり春ですよ~。そちらはどうですか?
長いことご無沙汰していましたが、お元気でしたか?
私は忙しくしていましたら、病気にかかってしまい、しばらく冬眠していました。
去年10月以降剪定や工事などで、はりきりすぎて無理をしたようです。
自分では気が付かないうちに進行していたのです
一時は走るどころかまともに歩けない状態になり、親方にもお客様にもご迷惑をおかけしました。
やさしさに包まれる余裕もなくブログのほうも止まってしまい、申し訳なかったのですが、
そんな折にもブログを見に来て下さった方々や、メールを下さったKさんにとても励まされました。
本当にありがとうございました
今はすっかり回復してきましたので、春から頑張る気持ちでいっぱいですやるどー!

さて、気を取り直して、年末よりご縁のありました工事やイベント、剪定、近況などを順番に少しずつ
ご紹介していきたいと思います。
まずは剪定から・・・









気が付くと親方が松に登ってる写真ばかりです。
私はというと、親方が鋏を入れた後に葉むしりしてます。
時々ちょんちょんと鋏を入れます・・・そして遅いと怒られます
剪定は多くは日当計算になるため、遅いとお客さまに迷惑をかけてしまいます。
まさに真剣勝負!親方~、私の写真撮って下さいなんて、口が裂けても言えません。

親方は荒れた松は、ばすばす太い枝を切り落として整えます。
一年目は驚かれるかもしれませんが、いらない枝を伸ばし続けることは無意味だと言います。
修行時代、京都の有名なお寺や庭園で仕事をしてこられたため、剪定へのこだわりを熱く語ります。


  シラカシの生垣の剪定

池に鋏が落ちた~                    木の洞に二階建てアパート発見!


梯子はこわいよね~。


こんなおっきなサルノコシカケも見つけました!なんか嬉しい


剪定した後の枝葉の押し寿司。



このシラカシも半分以下に切り詰めます。

木ってね、切られること自体が大きなストレスなんです。
でも切らないと生き残れない環境にあるのもまた事実です。
なるべくストレスをかけない剪定で徒長枝をださないようにしたり、
木本来のなりたい形を尊重してあげたりすることは出来ます。
怒りの拳を天に向かって突き上げてるような姿の木や、
悲しそうに立っている木、徒長枝をびゅんびゅんに伸ばした木をよく目にしますが、
「剪定」とはなんだろうって考えさせられます。
「散髪」じゃないんだぞ。

「伐採」も仕方ないけど、時々あります。
そのときは、清酒とお塩を用意して手を合わせます。
親方は新しい地下足袋で出向きます。
樹種にもよりますが、木は人間よりはるかに長生きする生命体ですので、敬意を払いたいですね。



剪定は朝早いです
朝は超苦手な私でしたが、時間に滅茶苦茶厳しい親方のおかげで、早起きできるようになりました。
冬の朝は地面も凍り、地下足袋に霜が突き刺さります。
じっと三脚の上で松の剪定するのはキツイよ~
足の感覚がなくなる~!


でもね、剪定の前に山へ薪を取りに行くんです。
そして、朝一番の焚き火。
これがサイコー!!


自分で取ってきた薪を燃やして火にあたる・・この手間の尊いこと。
火にあたる幸せをかみ締めることができます。



今日はこのあたりで失礼します。
長々とお付き合いくださり、ありがとうございました!
また少しずつ更新していきますので、よろしくお願いいたします