まだ半分も上がっとらん 甚ノ助谷ヒュッテで先について休憩していた友がそんなことをもらしていた そうだ これから 黒ぽこにかけてがこの白山登山の正念場なんだ そんなに急峻な登りはないがゆるやかな長い上り坂は時間が経つにしたがって体 足腰にこたえてくる
雨の予報で雨合羽をまとって登山は予想されたから一眼レフはザックにいれなかった それと朝から雨でビデオもザックにしまったまま背負って歩く 雨だとつゆつきで100パーセント撮影できない 歩きはじめは小雨でなくかなり強烈な雨に出合う これほどの雨中登山はかって経験したことなし こんな雨の日は登らない
吊り橋渡り雨のなか登りはじめる 対岸の谷川も増水で白いすじ状に谷水が流れおちている 遠い 長い 白山登山道 私はちょうど一年前の九月に快晴の白山登山を経験しているからうんざりするほど遠い白山登山を知っているがほとんどの参加者ははじめて 最後までがんばってほしい
合羽いらない は束の間だった 別当出合の登山口へバスが到着した直後は雨はなくこの調子だと小屋の人が言うとおり雨合羽つけなくても雨が落ちなければ足元はいいから登れそうだ ところが準備をしている間にぽつりぽつりと雨降りだした