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ラ・トラヴィアータ(日本オペラ振興会)2019

2019-03-09 | オペラ
ラ・トラヴィアータ(日本オペラ振興会)2019

作曲:ヴェルディ、指揮:佐藤正浩
演出:粟國淳、美術・衣裳:アレッサンドロ・チャンマルーギ
演奏:東フィル
出演:ヴィオレッタ:光岡暁恵
   アルフレード:中井亮一
   ジェルモン:上江隼人

額縁が多用された舞台。大きな額縁が舞台に2~3個あって、それらにはスクリーンが張られている。スクリーンには絵が描かれているが、照明によってはそれが透けて、向こう側が見えるようになっている。そのほか舞台上手には大きな壁があり、そこには壁いっぱいに数々の絵が飾られている。昔のパリの画廊風。衣裳はその時代を思わせる豪華なもので美術と良くアンサンブルしていた。1つの額縁にヴィオレッタの肖像画が描かれていて、ほとんどの場面にそれが登場している。

最期、パリの街が淡く背景に登場し、夕方か早朝の暗い景色の中、空が少し光輝いている。ヴィオレッタにはもう痛みも悲しみが無い。やっぱりヴィオレッタは死なずに天使になったんだ。そんな訳ないだろと思いつつ、やっぱり感動的で、トラヴィアータの最期って面白いと思う。

パーティの場面では男女2人のバレエダンサーによるバレエが使われた。かなり本格的な振付で良く動いていた。ダンサーは竹内菜那子(谷桃子バレエ団)と渡邊峻郁(新国立劇場)。渡邊峻郁は渡邊拓朗(新国立劇場)からの変更。

演奏は優しくゆったりとした感じ。

光岡は声が美しく、ヴィオレッタの強さもあった。最期まで歌い切ってカーテンコールではやや泣き顔だった。中井は端正。上江は重厚。

19.01.27 東京文化会館


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