ANANDA・Cafe

独善的偏向偏執的毒舌紅茶&カフェのブログ 真実は香り高く甘くそして…渋い 良い紅茶のようにね

『茶経』から 茶葉の効用

2010年06月26日 | 茶話
陸羽の著した『茶経』には
このようにある

茶は漢方で言うところの寒性の食物で
効用はすばらしいものである
精行・倹徳の人にもっともふさわしい飲み物である
発熱、喉の渇き、肩凝り、むかつき、頭痛、かすみ目、倦怠、関節の痛みなどに効き
四、五口も飲むと醍醐や甘露のように五臓六腑に染み渡る

茶之為用、味至寒、為飲最宜、精行儉之人。
若熱渴、凝悶、腦疼、目澀、四肢煩、百節不舒、
聊四五啜、与醍醐、甘露抗衡也。


寒性ということは
漢方でいうところの
「熱・温・平・涼・寒」の寒だから
かなり冷やす薬効がある
冷え性の方は飲み過ぎないように
苦みのある食物は
たいがい「涼・寒」的性質がある
ウコンなどもそうだ
ニガウリも涼

一般的なお茶は体を冷やすと言われているのに対して
『本草綱目』には、武夷岩茶は「温」であることが書かれている
プーアル茶や紅茶なども体を温める作用があるそうだ

知っての通り
紅茶はタンニンが多いので
胃には負担がかかる
空腹でダージリンなどは
胃の弱い私には結構こたえる
一日に何杯も飲むと
だんだん胃のあたりが重苦しくなってくる

なにごともほどほどに…ということである
なにしろ倹徳とはほど遠いわたくしめ
精行・倹徳とは耳慣れない言葉だが

『精行は行に精しということで、一々の動作に心がこもるの意。
倹徳はささやかなものに宿る広大無辺なる、自然の力を観じ、生かされて生きる、
「知足安分」の境地』

と、茶文化と切っても切り離せない禅宗の茶経解釈はそうなっている

美味しいからといってがぶがぶ飲むと胃に来るよ
気をつけたまえ
足るを知れ
ということだろうな

確かにそういう境地でないと
お茶のほどほどは難しい!

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