ANANDA・Cafe

独善的偏向偏執的毒舌紅茶&カフェのブログ 真実は香り高く甘くそして…渋い 良い紅茶のようにね

四度、野良セイロン到来…だがイカリの無銘セイロンは一味違った 《LUCKY LEAF SUPER FINE TEA》

2012年11月27日 | 紅茶・セイロン


(その際、旦那が再び無銘の野良セイロンを購入したことは後に触れようorz)

(『宿敵ユニリーバへの稀な賞賛 リプトン青缶《エクストラクオリティ セイロン》…と堀江さんの紅茶本』11月23日 当ブログ記事72~73行目参照)

後に触れようと言ったからには…
前回のリプトン青缶事件に引き続き
なんと今回、まさかのスピンオフです

「無銘セイロンハンター・うちの旦那!(まとめ)」

脳内にインストールされた美味いものGPSとコスパ判定ソフトを自在にあやつり
なぜか名もない無個性セイロンを針の穴を射る精度で選び抜く
それは無銘セイロンハンター・うちの旦那だ!

今までに3回やったからね
だから今回は4回目だ
(高尾珈琲セイロンは私の仕業だから数には入れません)
「二度あることは三度ある」とか「仏の顔も三度」とか言いますがね
それを突き抜けた記念すべき4回目…記事にしてやる!

1回目:萩原珈琲 野良セイロン200g・400円
2回目:スーパーTOHO 野良セイロン200g・400円
3回目:ロッコーコーヒー 野良セイロン100g・330円

そして今回が
4回目:三宮イカリ《LUCKY LEAF SUPER FINE TEA Finest Breakfast》セイロン 250g・1480円
である

らっきーりーふ…だと?四葉のクローバーマークといい、見たことがないメーカーである
そして…高い…これは高い
コスパ判定ソフトが働かなかったというのだろうか?
今までの100gで2~300円というラインから大きく上に外れている
100g・592円。無銘だが野良セイロンというには高級な価格帯だ

それにしても、この会社についてはなんの情報もないのか?
缶を見てみるがパック&プロデュースはスリランカとなっている



スリランカの会社なんだろうか? CTP Pre-Packed Exports(Pte)Ltd.…ゾウが可愛い
缶のデザインが案外ステキだったりするんだが
…と、裏返してみると



なんと例のセイロン・ティーボードのマーク入り
不味くはなさそうだが…

というわけで、ググってみた
クリティカルヒットしたのは1件
CTP Pre-Packed Exports(Pte)Ltd.

"CTPプレパック輸出(PTE)LTDは、"スリランカはプレパックフォームで最高のセイロンティーをエクスポートするためのプロジェクトを承認した投資委員会です。マーケティングセイロンティーワールドワイドにおいて、当社は、製品のそれの全体の範囲のための唯一の最高のメイングレードお茶を選択する戦略を踏襲している。(以下略)
(グーグル翻訳そのまま)

リンクに飛んでいただければお分かりかと思うが、スリランカの会社だった
PBを委託されたり、OEM作ったりという企業らしい
現在の輸出市場: フランス、オーストラリア、ボリビア、アルゼンチン、チリ、ウルグアイ
        ロシア、ウクライナ、ベイルート、イタリア、台湾、日本、サウジアラビア、
        ニュージーランド、英国、北米市場

残念ながら、オンラインストアもなく、価格も一切HPでは不明
日本のスーパーとか生協なんかもこういうところにプライベート・ブランド(PB)作ってもらって
セイロン・ティーボードのマークを付けてるんだろうな…という想像はできます
こういう中小零細企業はスリランカには多いんでしょうな

さて、いつもの能書きはこれくらいにして
SUPER FINE TEAがどのくらいのレベルのセイロンティーなのか見ていこうではありませんか


まず茶葉を見よう



発酵の高そうな、オーソドックスなセイロン・ブレンドの香りがする
ディンブラ系だ。無銘のセイロンはオーソドックスでなければならぬ
そしていかにもセイロン的な細かいブラックなBOP

しかし、この茶葉、茶葉の香りがやたらと新鮮である
ホコリ臭さの微塵もない。ツヤもある
個性はないが(またしても)、良質な茶葉には違いない


では、淹れてみることにする
いつものように3g・熱湯150cc・3分でいってみた

▼香り
蓋を開けると、茶葉と同じくいかにもセイロンらしいディンブラ系の
落ち着いたオーソドックスな香り
水色はかなり濃い、ブラックティーと言ってもいい
やはり個性はない。もう、ほんとにスタンダード
クセもひねりもなく、素直に良い香り
では飲んでみよう

▼味
控えめだが良い渋みと、かなりコクがある
ミドルグロウンの飽きのこないしっかりした味
甘めの味で、のど越しは良い
鼻の奥で少しハイグロウンな香りが立つ
これならストレートでも十分いける
やはり個性はない。もう、ほんとにスタンダード
クセもひねりもなく、素直に良い味わい

次は、ミルクだ
Finest Breakfastというからには、ミルクティーが前提だろう

▼ミルクティ
ミルクを入れるとコクはそのままにマイルドになる
香りも残り、しっかりしたボディで腰もある
華やかさはないが質の良さを感じる
安心して飲める安定感


▼総評
繊細さでも重厚感でも上品でも高級でもなく
《上質》《良質》という言葉がふさわしい
ドイツ人好きそう(←単なる偏見)
かつてない上質な無銘のセイロン
茶葉、香り、味わい…すべてが上質で健全
だがいつものように特徴は全くない!
美味しい紅茶のカサ増しにはもうぴったり
でも、これくらい質がいいと、これだけで飲んでみよう、という気になる
いまんところ無銘の野良セイロンの最上をマークする製品である
SUPER FINE TEAの名は伊達ではなかった
これが、あと100gにつき100円安けりゃ申し分ないんだけどなぁ…



というわけで、今回の無銘のセイロンは素晴らしかった
しかし、この無個性っぷりは堅持するんだよな…うちの旦那のセンサー
まあ、絶対に私が買わないラインナップではあるので
これもありっちゃありなんですがね

さて、その無個性な美味しい茶葉250gがその後どうなったかというと
なんだかんだでブレンドしまくって結局もう、ほとんど残っていない
実は、この茶葉1杯分に、リプトンの青缶をスプーン半杯足してミルクティにすると
得も言われぬ美味いミルクティになるんですよ!
セイロン同士だから相性がいいのだろう
こんなイレギュラーな楽しみも、自分と趣味とセンスの違う人間と暮らしていればこそ…
だが、青缶と共にこれをイカリのレジ袋から出した時には
「な、な、なんで敢えてこれ!?」と驚き呆れたのは事実ですがね(笑)


“無銘セイロンハンター・うちの旦那”はこれ以降も多分たまに活躍するのだろう
スピンオフがレギュラー番組になるケースも稀に有りますが
なんだか、『刑事コロンボ』の「ウチのカミさん」みたいだな(『ミセス・コロンボ』覚えてる?)
あんなつまんないスピンオフはなかった
『無銘セイロンハンター・ウチの旦那!』はせめて『鑑識・米沢守の事件簿』くらいのレベルは欲しいものである
(それは君次第ではないか?…はいそうです)


でも続く~っ!?