観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホームプログラム当局は最近、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2014年2か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました
注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホームプログラム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員による口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。
マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2014年2か月間の特徴
- 日本人の参加者数は対前年同期比で 16%減少した。
- 中国からの参加者数が全体の過半数を占めた。
【2014年1月から2月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラムの新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことを言う。
A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 49人、2月 52人、3月 人、4月 人、5月 人、6月 人
計:101人
参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します(上半期のみ):
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
2012年:1月 42人、2月 83人、3月 99人、4月 49人、5月 47人、6月 69人、
従って2014年2か月間は、昨年同期間の合計 120人より19人少なく、減少率 16%である。下記に示した2014年2か月間の全世界の新規参加者は 60%増加しているので、日本は減少が目立つことになる。
B. 国別の2か月間の新規参加者数
1位:中国 358人、 2位:日本 101人、3位:バングラデシュ:58人、4位:英国 25人、 5位:韓国 22人、
6位:台湾 16人、7位:シンガポール 12人、8位以下は一桁人数です。
C. 世界中からの新規参加者数合計
世界各国からの 2014年2か月間の新規参加者数の合計 703人、
比較として 2013年2か月間の合計は 438人。従って2014年は対前年同期比で 265人多く、60%も増加している。
【イントラアジアの分析とコメント】
あらかじめ、2014年3月20日付け記事 『改定:マレーシアマイセカンドホームプログラムの2013年の新規参加者数を分析 - 日本は 739人』に目を通されることをお勧めします。
1.日本の新規参加者数小計は、過去2年のそれと比べるとやや減少はしているが、1か月の人数が50人前後であることを見れば、過去2年の1か月平均参加者数に大体等しいとも言える。今後もこのペースで新規参加者が続いていくことを期待します。
2. 今年2か月間の合計人数を対前年同期と比べると、日本は 16%減となった。一方中国は実に 2.8倍弱と驚異的に増えている。2012年、2013年の年間順位は、中国が1位、日本が2位、バングラデシュが3位なので、順位傾向は変わっていないが、その中身は大いに変化している。
3. 世界各国からの新規参加者数合計が昨年同時期比で60%も増加したといっても、その中身は中国が上記のように2.8倍弱も増えたからです。中国1か国で世界中からの新規参加者数の 51%も占めている。
4. 2013年1年間の統計では中国が突出した1位であり、全体の36%も占める現象は際立つ、とイントラアジアは今年3月に掲載した記事の中で書いた。しかしもはや、中国からの新規参加者数は突出を超えてマレーシアマイセカンドホームプログラムを独占している。
中国だからということではなく、ある1か国からの参加者が全体の過半数を占めるという状況は、プログラムにとって不健康な状況であり、プログラムが持つ理念を逸脱させてしまっている。
中国からの新規参加者がこれほどまでに他国を圧倒している状況は、中国人申請者を扱うプログラム代理業者と中国人参加者を主対象として不動産開発を進める不動産デベロッパーとその代理業者が喜ぶだけですね。
5.マレーシアマイセカンドホームプログラムの理念に照らし合わせて、観光省とマレーシアマイセカンドホームセンターは早急に対処策を取るべきではないだろうか。
・プログラム参加者がアジア人に偏り過ぎてしまっている現状を是正すべく、欧州、オセアニアなどアジア以外からの参加者を少しでも増やすような奨励策を取り入れる。
・ある1か国からの参加者が全体に占める割合に上限を設ける:例えば3分の1.
以前の記事でイントラアジアは次のように書きました:
「2013年の現在はマレーシアマイセカンドホームプログラムに関する政府と観光省の捉え方は10年ほど前の頃とは幾分違うが、マレーシアマイセカンドホームプログラムのあるべき観点から捉えたら、単年度においてある1か国がこれほど大きな比率を占めるのは、決して好ましい現象とは思えない。」
この観点は益々強まっています。
観光省とマレーシアマイセカンドホームセンターは毎年の参加者数の多さだけを目標とするのではなく、デベロッパーや代理業者が喜ぶプログラムの現在のあり方から、できるだけ多国籍の参加者が享受できるようなプログラムに体質を変えていくべきだと思う。