10月28日、村上公演は150名のお客様にご覧いただき、盛況裡に終了しました。会場の村上市教育情報センター・視聴覚ホールは猿八座の公演に打って付けの会場です。客席数は約200で横長の配置、舞台が低め、搬入口が舞台裏に直結等々。今回の演目は近松門左衛門の「平家女護島」、何やら妖しげな題名です。先日、柏崎での講座でも触れましたが、近松、伝統芸能、人形浄瑠璃というと難しそうに聞こえますが、300年前の庶民の娯楽です。近松さんは平家物語や能で知られた俊寛の話を面白くするため、流刑地の島の娘を登場させ、官能的に描きます。別の段では亡き源義朝の妻・常盤御前が、都大路を往来する男を手当たり次第に寝室へ引き入れ、源氏再興の兵を集めます。「女護島」の由来です。鬼界が島の海女・千鳥の描写に客席から笑い声が聞こえ、ほっとしました。「人形浄瑠璃を楽しむ会」田村初美さんには7年目、11回目の公演をお世話いただきました。厚くお礼申し上げます。
10月21日の第一回目に続き、ドナルド・キーンセンター柏崎で「古浄瑠璃をもっと楽しむ講座」その二、その三を開きます。ご参加お待ちしております。