猿八座 Saruhachi-za

佐渡の人形遣いの独り言

村上公演終了

2018-10-31 16:13:19 | 公演

 10月28日、村上公演は150名のお客様にご覧いただき、盛況裡に終了しました。会場の村上市教育情報センター・視聴覚ホールは猿八座の公演に打って付けの会場です。客席数は約200で横長の配置、舞台が低め、搬入口が舞台裏に直結等々。今回の演目は近松門左衛門の「平家女護島」、何やら妖しげな題名です。先日、柏崎での講座でも触れましたが、近松、伝統芸能、形浄瑠璃というと難しそうに聞こえますが、300年前の庶民の娯楽です。近松さんは平家物語や能で知られた俊寛の話を面白くするため、流刑地の島の娘を登場させ、官能的に描きます。別の段では亡き源義朝の妻・常盤御前が、都大路を往来する男を手当たり次第に寝室へ引き入れ、源氏再興の兵を集めます。「女護島」の由来です。鬼界が島の海女・千鳥の描写に客席から笑い声が聞こえ、ほっとしました。「人形浄瑠璃を楽しむ会」田村初美さんには7年目、11回目の公演をお世話いただきました。厚くお礼申し上げます。

 10月21日の第一回目に続き、ドナルド・キーンセンター柏崎で「古浄瑠璃をもっと楽しむ講座」その二、その三を開きます。ご参加お待ちしております。

               

 


11月砂丘館公演

2018-10-24 11:56:34 | 公演

 

 10月21日、柏崎ドナルド・キーンセンターの3階に猿八座の常設舞台が新設され、同センターの開館5周年も兼ねて第一回目の「古浄瑠璃をもっと楽しむ講座」が開講しました。約100名の方に「平家女護島」鬼界が島の段の上演と対談「古浄瑠璃から近松へ」をお楽しみいただきました。この講座は今年度あと2回、11月24日と来年1月12日に開かれますが、来年度は長期間のいわば人形浄瑠璃入門講座として続けます。皆様のご参加をお待ちしております。

         

 

 

 11月25日、新潟市の砂丘館で「源氏烏帽子折」を上演します。客席数は30と少ないのでお早めにご予約下さい。

定員:各回 30 名   料金:一般 2,000 円 中学生・高校生 1,000 円 小学生以下無料(保護者同伴にて幼児入場可)

申込み受付開始日 10 月 24 日(水)   電話・ファックス 025-222-2676 E-mail sakyukan@bz03.plala.or.jp

*E-mail、ファックスでお申込みの場合は 連絡先(電話番号)、人数を併記して下さい。

なお砂丘館では10月30日から12月9日まで、佐渡と縁のある画家・齋藤隆の作品も展示されています。併せてお楽しみください。

       

 


台風の当たり年

2018-10-10 21:40:32 | 日記

 9月29日、30日の高柳公演は台風24号を気に掛けながら、無事終了しました。今年は「酒の館」での上演前に黒姫神社で「三番叟」奉納もあり、二日目は中止を覚悟していましたが、お客様の行き帰りにも雨具は殆ど不要でした。

        

 一週間後の10月7日に台風25号が新潟に最接近、佐渡汽船は欠航しました。予告しませんでしたが、今年も愛知県豊田市の琉球カフェ「てぃーだかんかん」で公演。前日に海を渡っていたので、7日の稽古、8日の公演を無事終えました。「てぃーだかんかん」は語り手・古屋和子さんの紹介で、猿八座が5年前から毎年公演していますが、今年は古屋さん(写真向かって左)と琵琶奏者・塩高和之さん(同、左)の語りと琵琶に人形を付けさせていただきました。古屋さんは「猿八座」旗揚げ公演「説経・をぐり」の語り手です。今回は東大寺を炎上させた平重衡(清盛の五男)と、その妻、大納言佐(だいなごんのすけ)を中心に平家物語の一部を上演しました。