猿八座 Saruhachi-za

佐渡の人形遣いの独り言

佐渡猿八 鳥越文庫

2022-08-17 09:37:26 | 日記

 猿八に鳥越文庫が開館して24年になります。蔵書を寄贈された鳥越文藏先生が昨春他界され、最後まで手元に置かれていた書籍約2千冊を整理、収納するため、ご息女の明日香さんと演劇研究の先生方3人(赤間亮氏、岩井眞實氏、東晴美氏)がお出でになりました。いずれ全蔵書の目録が完成する予定です。島内でも山里にある文庫の利用者は多くはありませんが、文庫開館の翌年1999年から10年間、毎年開かれた「鳥越文庫夏季講座」や「越敷神社共同舞台」などの企画で鳥越文庫は広く知られるようになりました。ネット社会が進むに連れて、自然豊かな山里にある演劇専門書の図書館という特殊性を活かした企画が出来るのでは、といった展望も開けました。皆様のご利用をお待ちしています。

  

    8月15日 最後の寄贈本入り段ボール箱数十個            8月16日 お疲れ様でした。全て書架に収まりました


ウクライナは侵略されない

2022-03-02 18:09:03 | 日記

 5年前の2017年11月、猿八座はウクライナ西部のリヴィウ、首都キエフ、東部のドニプロの三都市で公演した(2017年11月のブログ記事一覧-猿八座 Saruhachi-za (goo.ne.jp)11月20日の記事参照)。6日間に500㎞の鉄道旅3度と公演3度、結構忙しかったが、各地の観客の反応、見聞きしたこと、食したもの、会った人々との思い出は忘れられない。

 人形劇が盛んなウクライナの会場は全て人形劇専門劇場で、劇場専属の劇団員の日本の人形劇への関心は強かった。ドニプロ公演では場面転換の際、絶妙な間合いで満席の客席から大きな拍手をいただき、日本でも滅多に無い反応に観客の感覚の豊かさを感じた。肥沃な国土の農産物は豊かで、毎回の食事に舌鼓を打った。ボルシチはロシア料理ではなく元来ウクライナの料理、日本でロシア民謡と呼ばれる多くはウクライナ民謡である、と若い女性通訳から聞いた。

 何世紀も前からロシアによる制圧を受けているが、公用語はウクライナ語、主な宗教はロシア正教から独立したウクライナ正教、朝夕の通勤途上、礼拝に立ち寄る人が後を絶たなかった。キエフの地下街の彼方此方で民族楽器バンドゥーラを奏でたり、唄ったりする路上芸人に通行人が次々と小銭を置いて行く。欧州の最貧国と言われるが、誇り高い国民性と、金銭に置き換えられない豊かさを感じた。ロシア現政権の無謀な侵攻で制圧しようともウクライナの侵略は不可能だ。2011年、ロシア・ユジノサハリンスクでの国際人形劇祭にも参加したが、出演した十数カ国の人形劇人も歓待してくれたロシアの人たちも平和な街が破壊され人々が傷つく事が一刻も早く終わることを願っている。ウクライナは決して侵略されない。


ウクライナは侵略されない

2022-03-02 18:09:03 | 日記

 5年前の2017年11月、猿八座はウクライナ西部のリヴィウ、首都キエフ、東部のドニプロの三都市で公演した(2017年11月のブログ記事一覧-猿八座 Saruhachi-za (goo.ne.jp)11月20日の記事参照)。6日間に500㎞の鉄道旅3度と公演3度、結構忙しかったが、各地の観客の反応、見聞きしたこと、食したもの、会った人々との思い出は忘れられない。

 人形劇が盛んなウクライナの会場は全て人形劇専門劇場で、劇場専属の劇団員の日本の人形劇への関心は強かった。ドニプロ公演では場面転換の際、絶妙な間合いで満席の客席から大きな拍手をいただき、日本でも滅多に無い反応に観客の感覚の豊かさを感じた。肥沃な国土の農産物は豊かで、毎回の食事に舌鼓を打った。ボルシチはロシア料理ではなく元来ウクライナの料理、日本でロシア民謡と呼ばれる多くはウクライナ民謡である、と若い女性通訳から聞いた。

 何世紀も前からロシアによる制圧を受けているが、公用語はウクライナ語、主な宗教はロシア正教から独立したウクライナ正教、朝夕の通勤途上、礼拝に立ち寄る人が後を絶たなかった。キエフの地下街の彼方此方で民族楽器バンドゥーラを奏でたり、唄ったりする路上芸人に通行人が次々と小銭を置いて行く。欧州の最貧国と言われるが、誇り高い国民性と、金銭に置き換えられない豊かさを感じた。ロシア現政権の無謀な侵攻で制圧しようともウクライナの侵略は不可能だ。2011年、ロシア・ユジノサハリンスクでの国際人形劇祭にも参加したが、出演した数十カ国の人形劇人も歓待してくれたロシアの人たちも平和な街が破壊され両国の人々が傷つく事が一刻も早く終わることを願っているに違いない。ウクライナは決して侵略されない。

         

      ドニプロ ウクライナ正教会 日曜礼拝           ドニプロ公演の観客


今年最後の公演

2021-12-28 17:13:36 | 日記

 12月24日、25日は南魚沼市の池田記念美術館で地元のこども園、学童保育の子供達と関係者の方々がお客様でした。25日は雨が雪になり、夜には寒波が来襲、関越道の最寄りの入り口は私達の通過後閉鎖されました。この美術館には小泉八雲文学資料室があるので『怪談』の一話「貉」と「信太妻」を上演しましたが、子供たちは熱心に観てくれました。八海山麓の豊かな自然の中で育った皆さんの伸び伸びした素直な感性を感じました。高橋館長様に来年夏には「耳なし芳一」を、冬には未完成ですが「雪女」をご覧いただければと厚かましくお願いしてきました。

 コロナ感染は続いていますが、猿八座は9月から5公演を無事に終え新年を迎えます。皆様、健康で幸多い年をお迎え下さい。   

  

 人形解説も熱心に聞いてくれた子供達。今井伸治さん(私の右後ろ)は「信太妻」の乳母役で今回、初舞台を務めました。

  

        会場の窓から望む八海山、まだ滑れなかった山麓スキー場も営業を始めたようです。