2月の能楽堂公演には大雪にもかかわらず2回とも100人を超えるお客様に御覧頂きました。企画していただいた新潟大学、観客の皆様に厚くお礼申し上げます。
西洞院時慶の日記に、慶長19年(1614)9月21日「阿弥陀胸割」が上演された記録があり、語り物の浄瑠璃と操り(人形)の共演としては最古の演目の一つと考えられています。古浄瑠璃の復活上演に挑む「猿八座」としては是非とも取り上げたい演目です。
インドの長者夫婦が退屈凌ぎに悪行を重ねて地獄に堕ちる。残された幼い姉弟は放浪の末、両親の供養の為に身を売り生き肝をとられるが、阿弥陀像が身替りとなり姉弟は無事、阿弥陀像の胸が割れて血を流すというあらすじ。この物語では姉の誕生日、壬辰の年、辰の月、辰の日がキーワードとなりますが、今年は60年に一度の壬辰の年にあたり、辰の月、辰の日は4月13日。昨年から稽古を始め、まだ衣装、道具類は製作中ですが、記念すべきこの日に稽古を公開します。
公開稽古「阿弥陀胸割(あみだのむねわり)」
4月13日(金) 18時~(約1時間半)
於 ・ 新潟県新発田市真中(東光寺境内) 猿八座稽古場「心萃房(しんすいぼう)」
入場無料、持ち込み飲食可