猿八座 Saruhachi-za

佐渡の人形遣いの独り言

春の花々④

2010-04-10 11:42:17 | 日記・エッセイ・コラム

 Imgp0420 Imgp0418

右はショウジョウバカマ(猩々袴)、赤みを帯びた動植物の名に「猩猩」が付くものが多くあります。顔が人間、身体が猿、酒好きで顔が赤い、能「猩々」や様々な芸能に登場して親しまれてきた想像上の動物です。「ショウジョバカマ(少女袴)」の名札が付いて売られていたとか。解らなくもないけれど、歌舞伎や文楽の公演にイヤホンガイドが使われる時代、伝統芸能の普及に努めたいものです。

左はユリワサビ(百合山葵)、ワサビの仲間ですが根は太りません。地上部はワサビの辛味と風味があって美味です。


春の花々③

2010-04-08 14:20:41 | 日記・エッセイ・コラム

              Imgp0415

右はキクザキイチゲ(菊咲一華)、夏前に葉も枯れて一年の殆どを地中で過ごす儚くも逞しい多年草です。左はキブシ(木五倍子)、果実が五倍子(ふし、ごばいし)の代用として使われ、この名が付きました。五倍子はかつて女性の歯を黒く染めたお歯黒の原料で、ウルシ科のヌルデの葉に付く虫こぶです。

四月八日、今日はお釈迦様の誕生日、花祭りです。


春の花々②

2010-04-06 18:08:32 | 日記・エッセイ・コラム

Imgp0410 Imgp0412

左はエンレイソウ(延齢草)。根茎には薬効があるものの、処方が難しく有毒植物とされています。右はアラゲヒョウタンボク(粗毛瓢箪木)、春先に咲く花でヨメナカセ、ムコナカセと呼ばれる花は、地域によって異なりますが、これもその一つ。この花が咲く頃から田植えの準備が忙しくなるので、それまでに一年分の焚き木を作らねばならない、嫁さん泣かせの花だったのです。


春の花々①

2010-04-05 18:11:33 | 日記・エッセイ・コラム

Imgp0409 Imgp0408_3

左からやぶ椿と雪割草、どちらも庭で咲き出しました。色や形の変り種が珍重されますが、手を掛けなくても毎年春の到来を告げてくれる素朴で強い品種が好きです。佐渡の人形芝居に通じる美しさと言えましょう。4月の中旬になると、島内各地の祭りが始まり、鬼太鼓(おんでこ)が家々を門付けして廻りますが、一斉に咲いた花々で飾られた太鼓は、春を迎えた人々の喜びをのせて響き渡ります。


春の訪れ

2010-04-01 22:00:01 | 日記・エッセイ・コラム

               Imgp0404_2

 佐渡に来る前は、福寿草は正月の花と思って いました。標高300mの猿八でも日当りの良い所では十日ほど前から咲き出しましたが、我が家の庭にも見つけました。手前には屋根から落ちた雪がまだ少し残っています。

 四月、若い座員も加わり、越後猿八座は新たな配役で「弘知法印御伝記」の稽古を始めます。葛の葉の子別れや安倍清明で知られる説経節「信太妻」も越後角太夫さんの作曲が終わり、人形を付けた稽古に入りました。ご期待下さい。