日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

短刀 月山俊吉 Gassan Tanto

2019-10-17 | 短刀
短刀 月山俊吉


短刀 月山俊吉

 近代の月山の作風を確認するため、室町時代の月山の作を改めて眺めてみる。
 室町時代後期大永二年紀のある、資料的価値の高い月山俊吉の作。北寒河江谷池の地名迄刻されている。古い月山の肌目を鑑賞されたい。次の月山銘の短刀も室町後期の作。いずれも古調な綾杉鍛に細い直刃の、いかにも切れそうな武具といった印象。そもそも、舞草や寶壽などを含めた奥羽の刀は、質の異なる地鉄を組み合わせて強靭な地鉄を求めたようだ。それが故に肌起つ。しかも波打つような刃だが刃先に現れて切れ味を高める。西で発達した刀造りとは根本的に異なる。刃文もあまり深くならないように直刃仕立てが多いのも、折損を防止する工夫であろう。


短刀 月山

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