崖っぷちロー

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民主党参院選マニフェスト/普天間問題

2010-06-15 19:26:27 | ニュース系
民主党が参院選に向けてマニフェストを作り直したようで、その内容が報道されている。

民主外交安保公約判明 普天間「日米合意基づく」 中国に国防政策の透明性求める
米軍普天間飛行場移設問題は「日米合意に基づいて、沖縄の負担軽減に全力を尽くす」とし、日米関係にも配慮する姿勢を示した。日米同盟は「深化」を目指し、オーストラリアや韓国、インドとは防衛協力を推進、中国には「国防政策の透明性」を求めていくことを掲げた。これらは、菅政権の外交・安保のかじ取りへの不安感を払拭するため「現実路線」(党幹部)をアピールするねらいがある。

まさに現実路線である。
学問的には二大政党制の下では政策は似てくるとされているが、まさにそれを実証しているというところか。
民主党も自民党も、地に足をつけた政策を戦わせて欲しいところだ。

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さて、鳩山内閣がつぶれた二大原因の一つとされる普天間基地移設問題だが、
それについて当の鳩山元首相が面白いことを述べている。

米軍普天間飛行場移設問題で迷走を続けたことについて「国家戦略局というがっちりしたものができていれば指導力を発揮できた」と述べ、国家戦略局の未整備が要因との考えを示した。 
国家戦略局未整備が原因=普天間迷走で鳩山前首相

この発言は、ある意味、迷走問題の(「普天間移設問題の」ではなく)本質を捉えた発言だと思う。つまり、鳩山内閣・野党時代の民主党には「国家戦略」というものがなく、したがって、物事を判断するための、大局的な見地に基づいた軸が無かったということだ。

もちろん、「国家戦略局」という国の組織を使えるのは政権をとっている間だけなのであるから、根本的にこの問題を解決するためには、民主党自身が国家戦略を考えるためのきちんとしたシンクタンクを持つ必要がある。
(当然自民党も)
 参照:普天間問題と政治主導のために足りなかったもの-リアリズムと防衛を学ぶ

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迷走した背景にはもう一つ、単純に民主党・閣僚が勉強不足だったという問題がある。例えば岡田外務大臣が当初嘉手納統合案という到底無理な案を主張されていたように、過去の交渉・検証の経緯を全く考慮しない言動が多くなされていた。

もっとも、今ではかなり勉強されたようで、会見などを見ていてもきわめて堅実な考えを持たれているように思われる。

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普天間基地移設問題を考える際には、
①日米両国の合意文書、関係省庁の文書・資料などを押さえる。
②<沖縄・普天間基地周辺住民の負担>と<日本の安全保障>という、
 二つの利益をどのように調和させるべきかを考える。

という二つのポイントを抑えれば、結論がどうであれ、おかしな議論にはならないと思う。