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「生牡蠣」に僕は二度当たった事がある。でも、未だに大好きだ。

2006年11月02日 | エッセイ・日記・意見
今日、新番組のキャスト・スタッフで「討ち入りの会」があった。主旨は、これからキャスト・スタッフ一丸となって頑張ろうという事。お酒を飲み、料理を食べ、忌憚の無い話をして、チームワークを作っていく為だ。

しかし、番組のチーフ・プロデューサーがいつまで経っても来ない。やっと連絡がついて、どうも、「牡蠣の食中毒」で慶応病院に運ばれたらしい。いつもは健啖家の彼が「牡蠣」にやられるとは・・・

僕も二回、生牡蠣で当たっている。体中の水分がすべて抜けるくらい、上と下から一晩中、吐き、下痢をし続け、ヒドイ目にあった。朝には立ち上がれない状態。妹の旦那が医者なので、点滴を持ってきてくれて元気になった。それでも、生牡蠣は食べる。ネットで「牡蠣中毒」を調べてみた。


牡蠣に当たる原因としては以下の四点が挙げられる(他にもあったら教えてください)。

貝毒
腸炎ビブリオ
大腸菌
ノロウイルス
それぞれどのような性質を持つのか、拙いながら解説を試みよう。


●貝毒

貝毒とは、ある種のプランクトンの毒性が、それを摂取した貝に蓄えられた状態を指す。
原因プランクトンの種類により、病状は以下のとおりに分類される。



麻痺性貝毒
下痢性貝毒
記憶喪失性貝毒
この中で怖いのは麻痺性貝毒で、最速2時間で死亡した例もあり、広島を含む日本各地の沿岸で発生している。
しかし、貝毒の発生する時期は毎年ほぼ共通しており、3月から5月が警戒すべき時期とされる。
その次に危ないのが10月から11月。

よって、この時期の貝類を警戒すればいいわけだ。
牡蠣の場合はアサリなどと違い、一般の人たちが海で採ることがほとんどないため、養殖業者等がきっちり検査をしていれば、ほとんどの場合、防ぐことができる。

そして、そのセーフティネットはほぼ問題なく機能しており、広島県の場合だが、貝毒が発生する時期は、県内の各海域で、貝毒を引き起こすプランクトンの発生や、貝毒の検査が行われており、規制値を超えた場合は、直ちに出荷規制される仕組みになっている。

その仕組みや生態などもほぼ判明しているため、貝毒で事故を起こすのは、牡蠣の場合であれば、チェック体制のミスとしか言いようがない。
むしろ、貝毒を恐れるのであれば、潮干狩りのアサリのほうが怖い。
3月から5月といえば、貝類が最も旨い時期で、潮干狩りのシーズンに当たるからだ。

もちろん100%安全と述べるつもりはないが、牡蠣を食べる際には、貝毒を恐れる必要はほとんどないと考えても良いのではないかと思う。


●腸炎ビブリオ


腸炎ビブリオは好塩菌で、海中へ普通に存在している。
海水温が20度を超えると増殖するので、冬場の牡蠣であれば気にする必要はない。
地域にもよるだろうが、海水温が20度を超えるのは、5月から10月くらいまでだろう。

通常の腸炎ビブリオなら、当たっても生死に関わることは少ないが、さらに怖いのは、その一種「人食いバクテリア」の異名を持つビブリオ・ブルニフィカス(=ビブリオ・バルニフィカス)だ。

健康な人は摂取しても体調変化を起こさないが、肝硬変などの肝臓疾患を持つ人、糖尿病などの抵抗力が落ちている人に限って発病し、それらの人に対して「人食い化」するらしい。
人食いとは、分単位で進行する劇症性の筋肉壊死から名付けられた。
数時間から数日で死に至り、発病から三日後には、ほぼ手の施しようがなくなるという。
日本での発病はそれほど多くないようだが(単に知られていないだけで、被害は結構あるという指摘もある)、そういう細菌がいることは知っておいて損はないだろう。

よって、問題は夏の牡蠣ということになる。
しかし、この菌は貝毒とは違い、海に由来するものであれば、何にでも付着している可能性があるので、牡蠣だけを特別視して、腸炎ビブリオが怖いというのはナンセンスだ。
むしろ、夏は魚釣りのシーズンなので、そちらのほうがよほど怖いし、裸足で海岸を歩くことすら危険ということになる。
要は牡蠣に限らず、夏場の魚介類を生で食べる際は、腸炎ビブリオに気を付ける必要があるということだ。

なお、

夏には生の牡蠣なんて食べないじゃないか。

という意見もあるだろうが、確かにマガキは食べないが、イワガキは普通に生で食べられているし、実は後述するが、マガキだって食べられるのだ。


●大腸菌


大腸菌の中でも病原大腸菌、 腸炎をおこす大腸菌を指す。
ビフィズス菌だって大腸菌の一種ですが、身体に有益であることは周知の事実。
大腸菌にも善玉と悪玉がいるということなのだろう。
腸管組織侵入性大腸菌、腸管病原性大腸菌、 腸管毒素原性大腸菌、腸管凝集性大腸菌、腸管出血性大腸菌などがあり、有名なO157もこの中に含まれる。

しかし、養殖された牡蠣であれば、現在は大腸菌で中毒を起こすことはほとんどない。
というか、大腸菌の事故なんか起こしてはいけない。

昔は事故も多かったようだが、現在ではほとんどの業者が、三重県的矢の「佐藤養殖場」が1953年に確立した紫外線照射した殺菌海水による浄化を行っている。

この浄化法は、牡蠣が一日に100リットル近い海水を摂取し、鰓(えら)で珪藻類を漉すことにより、養分を摂取していることを逆手にとった浄化法だ。

つまり、殺菌した海水の中へ牡蠣を浸け、体液を循環させることにより、牡蠣の体内に残った大腸菌をすっかり洗い流してしまおうというものだ。

さらに、厚生省(現・厚生労働省)からは、1959年に生食用牡蠣の加工基準が示されている。

○生食用牡蠣の加工基準(抄録)
 原料用生食用かきは、海水100ml当たり大腸菌群最確数が70以下の海域で採取されたものであるか、又はそれ以外の海域で採取されたものであつて100ml当たり大腸菌群最確数が70以下の海水又は塩分濃度3%の人工海水を用い、かつ、当該海水若しくは人工海水を随時換え、または殺菌しながら浄化したものでなければならない。

これらの浄化を行った上で、抽出による規定の検査を行い、輸送・保存方法まで定められており、通常であれば、牡蠣を食べて大腸菌に当たることはまずない。
もし、そんなことが起きたなら、よっぽど運が悪いか、生産から流通までのどこかに瑕疵があったと考えられる。


●ノロウイルス


実は牡蠣の食中毒で最も一般的なのはこのウイルスによるものだ。
少し前まで小型球形ウイルス(SRSV)と呼ばれていたが、2002年の国際ウイルス学会で正式に「ノロウイルス」と呼ばれるようになった。

細菌とは異なり、ウイルスの性質が悪いところは、牡蠣の中に存在していたとしても、その駆除が極めて難しいこと。
その上、このウイルスは気温が下がってから活発になるという、インフルエンザ・ウイルスと同じ性質を持つため、感染しても「風邪かな?」と思ってしまうのだ。

ウイルスとは最も単純な生物で、核酸(DNA又はRNA)がタンパク質で包まれている、ほぼ遺伝子だけの生物のこと。
そんな構造なので、単体で生きることはできず、動植物や細菌を宿主として生きている。

そして、ノロウイルスは人間を主な宿主として選定している。
牡蠣の中で増殖するのではなく、牡蠣の中ではおとなしくしていて、 それを食べた人間の中で増殖を始めるのだから、本当に性質が悪い。
#というか、そういうウイルスが増えているよね。自然界で最も繁栄している生物は人間なので、宿主としてターゲットにするのは、ウイルスとして自然な成り行きなのだろう。それにしても迷惑な話だ。

もっとも、食べれば全員が発病するというものではなく、インフルエンザと同じで、体力が弱っていると身体がウイルスに負けてしまい、発病することが多い。
元気な人は摂取しても大丈夫だったりするが、その排泄物にはノロウイルスが含まれている。
そのため、下水が流れ込む海域はノロウイルス生息の危険が高くなる傾向にある。

広島湾の場合、後背地に人口百数十万の大都市を抱えているため、どうしても一定のリスクを伴うことになる。
これは知っておいたほうがいいだろう。

ただし、ノロウイルスは空気感染することもあるため、インフルエンザと同じで、牡蠣だけを目の仇にしても仕方がない部分はある。
また、ノロウイルスに当たると、高熱が出るし、下痢はするし、悪寒は酷いし、ろくなもんじゃないものの、直接的に命を取られることはあまりない。
僕自身は、身体が弱っているときには、生牡蠣を食べないようにしている。

そして、これは貝毒以外に共通することだが、
しっかり熱を通せば当たることはないのだ。

腸炎ビブリオは中心温度が70度で一分以上、大腸菌は様々な菌がいるけれど、例えばO157なら中心温度75度で一分以上、ノロウイルスは中心温度85度で一分以上加熱すれば、ほぼ死滅又は不活性化する。
つまり、具体的には中心温度85度で一分以上加熱すれば安全なのだ。

また、大量に食べることも控えたほうがいい。
A型肝炎ウイルスが経口感染する可能性が高くなるからだ。
牡蠣の栄養素は肝臓に良いとされているが、生牡蠣をドカドカ食べて、A型肝炎になったのでは笑うに笑えない。

なお、A型肝炎はその他の肝炎に比べて重症化・慢性化することは少なく、たいていは完治するし 、15歳以上の日本人のほとんどはA型肝炎ウイルスに対する抗体(HA抗体)を持っているため、感染しても発病しないことが多い。
逆に考えれば、小さな子供に生牡蠣をたくさん食べさせてはならないということになるだろう。

さて、これでおおよその牡蠣に当たる原因は整理できたと思う。

結果として、牡蠣を生で食べるには、日頃の健康と、体調が良いときを選んで食べることが大切ということになる。
それが嫌なら、充分に加熱して食べることになるのだが、僕に言わせれば、
そんなに長時間加熱したら牡蠣が不味くなるわい!
ということになる。

僕はこれまで、大量の生牡蠣を食べてきたが、当たったのは前述の一回のみ。
しかも、冬期には地元、広島産の牡蠣をかなり頻繁に食べている。
それでも大丈夫なので、個人的にはほとんど心配していない。

大切なことは、きっちりした説明もせずにウチの牡蠣は大丈夫ですよ!とPRすることではなく、
牡蠣って危ない素材なんだぁと、漠然とした根拠のない不安から毛嫌いするのでもなく、
牡蠣を取り扱う人たちは、正確な情報伝達と、可能な限りの安全確保に努め、
消費者はそのことを理解した上で、料理法等を検討することではないだろうか。

牡蠣というのは、それだけの努力を払っても食べる価値のある、旨さと栄養分を兼ね備えた素材だと僕は思う。


早く元気になってネ・・・
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「R25」の姉妹紙「L25」が本日創刊。

2006年11月02日 | エッセイ・日記・意見
「L25」が出る事は知っていたし、都営新宿線と大江戸線の乗り換え通路に「L25」が置かれるスペースが確保されている事も確認しておいた。だから、朝、「L25」を手に入れる事ができたのだ。もう他の駅とかではすべて持っていかれていた。まだ、中身は見ていないが、「R25」が25歳以上の男性をターゲットにしているので、その「女性版」と思えばいいだろう。発売は毎月1日と15日。明日は、「R25」の発売日。ブログのネタもある事が多いので、木曜日は何としてでも毎週「R25」を手に入れている。
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「昭和」

2006年11月02日 | 本・雑誌・漫画
昭和の子どもよぼくたちは

文藝春秋

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内容(「BOOK」データベースより)
ある夜、小説家の明石に五十年来の親友、大八木から電話が入った。終戦直後に野球をしたとき、どんなグローヴを使っていたかというのだ。明石の脳裏に都立四中の仲間たちの姿が甦る。終戦時十四歳だった明石たちの歩みは、戦後日本の復興・繁栄と軌を一にしていた。昭和の申し子ともいえる彼らの来し方を描くことによって、昭和という時代を問いかける、傑作長編。

「昭和」という時代に憧れがある。多くの人達があの時代に回帰したがっている。僕はそんな気がしてならない。
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「歌声喫茶」にとてもとても興味がある。

2006年11月02日 | 歌・CD
歌声喫茶(うたごえきっさ)は昭和30年代に流行した飲食店の一形態。リーダーの音頭のもと、店内の客が一緒に歌を歌うことを主目的としている。伴奏はピアノやアコーディオンのほか、大きな店では生バンドも入っていた。歌われる歌はロシア民謡、唱歌、童謡、労働歌、反戦歌、歌謡曲など。店が独自に編纂した歌集を見ながら歌うこともできる。

昭和25年ごろ、新宿の料理店が店内でロシア民謡を流していたところ、自然発生的に客が一緒に歌い出して盛り上がり、それが歌声喫茶の走りになったといわれる。

昭和30年、新宿に「カチューシャ」、「灯(ともしび)」がオープン。これをきっかけに東京都内に歌声喫茶が続々と誕生する。労働運動、学生運動の高まりとともに人々の連帯感を生む歌声喫茶の人気は上昇し、店内は毎日のように人であふれ、最盛期には全国で100軒を超える店があったという。また店の看板的存在であるリーダーの中からは、上条恒彦のようにプロの歌手としてデビューした者もいた。

歌声喫茶はうたごえ運動という政治運動において大きな役割を果たしたが、それだけでなく、集団就職で地方から単身上京してきた青年たちの寂しさを紛らす心のよりどころでもあった。

昭和40年頃をピークに歌声喫茶のブームは急速に衰退、その後の10年ほどでほとんどの店が閉店した。現在も営業している店がいくつかあるが、客層は主に往時を懐かしむ中高年である。


今、再び「歌声喫茶」がブームになり始めている。たくさんの人と一緒に大きな声で歌を歌うのは健康にもいいと思う。カラオケボックスよりも。
ドイツ・ミュンヘンの有名なビアホール「ホッフブロイハウス」に20数年前行った時、ドイツ人のお客さんは老若男女、肩を組んで歌っていた。一リットル入るジョッキを傾けながら。その時、僕はとっても楽しい!!!!!と思った。新宿にも老舗の「歌声喫茶」がある。今度行ってみよう。http://www.tomoshibi.co.jp/utagoe/utagoe_top.html
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この本を手に入れるのには苦労した。新刊なのに、アマゾン等でも売り切れ・・・

2006年11月02日 | 教育・学校
オール1の落ちこぼれ、教師になる

角川書店

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内容(「BOOK」データベースより)
中学卒業の学力は漢字は名前しか書けず、数学は九九が2の段まで。英語の単語はBOOKしか知らない落ちこぼれが編み出した“オール1の勉強法”とは?全国に衝撃を呼んだ「オール1先生」初の著書。


とても分かりやすい文章で一気に二時間位で読了。「アインシュタイン」と出合った著者が「猛勉強する様」は鬼気迫るものがある。

僕の親友で公立高校を首席で卒業、国立大学に首席で入学・卒業。大学の時の「優」の数は確か25~26はあったと思う。僕はちなみに4つ。大学時代は「麻雀」と「バスケットボール」ばかりしていた。何故、親友の事を書いたかというと、彼は試験前、家の机の前に12時間座って勉強し続ける事が平気な奴だった。僕は20分も勉強していると、すぐ気が散り、彼の様に「強い集中力」を持って勉強はできないなぁ~と諦めていた。この本の著者である先生の「勉強の仕方」が親友に似ているのだ。親友はちなみにAB型である。僕の周りにはAB型の人がたくさん集まってくる様だ。大学の「バスケットボール愛好会」で可愛がられた先輩は二人ともAB型。会社に入って、夜のワイドショーの仕事に就いた時のチーフ・プロデューサーがAB型。とても可愛がって頂いた。この先生もAB型なのだろうかと、方向性の違う事を考えながら面白く一気に読む事ができた。

「いじめによる自殺」の問題で、校長が「いじめがあった」とか「いじめは無かった」とか、自分の発言を二転三転させるのは大人として見苦しい。そうまでして、自分の立場を守りたいのか、教育委員会の「犬」と化しているのか。「一つの命がこの世の中から消えた事の重大さ」をもっともっと考えて欲しい。
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