お楽しみはこれからだ❣️

本と映画とテレビと鉄道をこよなく愛するブログ

佐久間由衣主演映画「君は永遠にそいつらより若い」

2023年07月23日 | 映画・DVD・ビデオ

佐久間由衣さん主演のこの映画。昨夜観ました。不器用で弱い人たちが懸命に毎日を生きていく物語。共演は奈緒さん。まず、DVDの「特典映像」から観て下さい。そして、本編。「明日一日生きてみようという元気」をもらえます。本当に生きづらくなっている「今の日本」。奇跡の様な映画が誕生しました。「特典映像」を観ると、「撮影現場」がいかに楽しく無ければいけないか、よく分かります。出演者も監督も優しい。その「優しさ」がこの映画には溢れています。佐久間由衣さんの芝居を見るのは初めてだったのですが他に替え難い女優さんです。綾野剛さんの奥さんとは知らなかったです。綾野剛さんが奥さんにしたのも分かる気がします。とっても魅力的な女性です。CGを全く使わない日本映画も捨てた物では無いと強く思いました。

君は永遠にそいつらより若い [DVD] https://amzn.asia/d/6oXy7Wy

佐久間由衣さんに主演を演じてもらいたい小説があるのです。

成瀬は天下を取りにいく https://amzn.asia/d/i2uuUol

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映画「蒲田行進曲」

2023年07月20日 | 映画・DVD・ビデオ
昨夜、「BS松竹東急」で録っておいた映画「蒲田行進曲」を久々に観た。

この映画、「松竹蒲田撮影所」を舞台にしているが、映画本編ではあっちこっちに「東映」の文字。

「角川春樹事務所」が製作、「東映京都撮影所」で撮影、「松竹映画」が配給している。

詳しいあらすじは書かないが、さすが深作欣二監督、画面の奥の奥まで「埋める」のが非常に巧い。

僕が凄いと思ったのは、「階段落ち」前夜、松坂慶子と平田満の家のシーン。松坂慶子はとことん美しいし、その松坂慶子を養って行く為に「階段落ち」をする荒れた平田満の心情が凄く観客に伝わって来る。

「階段落ち」当日、メイク室で「釘」を一本見つけ、ポケットに忍ばせていく平田満。この使い方が撮影所ならでは。

そして、ラストシーン。
「はーい、OK」
の掛け声で、思いもよらぬ展開が待っている。

深作欣二、素晴らしい監督である。松坂慶子が惚れたのも十分頷ける。

これから、深作欣二作品を続けて、観てみようかな‼️

あの頃映画 「蒲田行進曲」 [DVD] https://amzn.asia/d/5ukcBvm



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「二十四の瞳」・・・泣いてもいいんだよ

2023年07月14日 | 映画・DVD・ビデオ
りゅうちぇるさんが亡くなった。27歳。若い人の突然の訃報には毎回ドキッとする。

新聞やニュースを見ていると、悩んでいるりゅうちぇるさんに「泣いていいんだよ」と言った人がいて、その言葉を彼はすごく何かを感じていたという。

毎年7月、人事異動の後、僕は精神的に不安定になる。「組織」や「人間関係」が変わり、強いストレスを受けるからだ。

今回も「ひどい口内炎」が出来たり、「不眠状態」が続いたりした。

昨晩、妻と「なんか、昔の日本は良かったよね」という話になり、僕は衝動的に木下惠介監督の映画「二十四の瞳」(1954年・黒澤明の「七人の侍」も同じ年に公開)を観たくなった。

この映画の音楽は全て昔からある「日本の唱歌」である。

「浜辺の歌」「仰げば尊し」「七つの子」「蛍の光」「故郷」などなど。僕たちの世代がギリギリ「小学校の音楽の授業」で歌った歌。

12人の子どもの24の純粋な瞳。小豆島の「雲」や「海」、かつては日本のどこにでも見られた「日本の風景」。

木下惠介監督のナチュラルな「シナリオ」と「演出」。しかし、それはナチュラルであればある程、凄みを帯びて来る。

映画の中で、高峰秀子演じる大石先生は家庭の事情で苦境に立たされた教え子に言う。

「泣いてもいいんだよ」
大石先生はその教え子の側に立って、一緒に泣く。

日本は戦争へと突入。教え子たちは次々と戦場へと旅立つ。映画の中で唯一、ここで「軍歌」が流れる。「日本の唱歌」の代わりに。

戦後、大石先生は「かつての教え子」の子供たちを教える為、岬の分教場に帰って来る。

そんな折、「かつての教え子」が先生を囲む「同窓会」を開いてくれた。

教え子の中には「戦死」した男の子もいる。女性の数が圧倒的に多い「同窓会」。

子供の頃、大石先生と12人の教え子が浜辺で撮った写真。

なんとか命だけは戦争に奪われず、戦地から帰って来た田村高廣演じる教え子。彼は目が見えなくなっていた。

女性たちの間を回る写真。

「ワシにも見せてくれ。この写真だけはこんなワシでも見えるんじゃ」

目の見えない教え子が写真を指差しながら、どこに誰が写っているか、丁寧に説明を始める。

子供時代、歌の巧かった教え子が座敷から縁側に出て、泣いているのを隠すかの様に、「浜辺の歌」を歌い出す。

大石先生と教え子達は声を殺して泣き続ける。

僕は「二十四の瞳」を何回も観ているが、このシーンでは涙が止まらない。

映画は「かつての教え子達」がお金を出し合って、先生の為に買った新しい自転車で、岬の分教場に通う大石先生の姿で終わる。

寝不足で全編観るつもりでは無かった僕。1.5倍速では無く、普通の再生スピードで観てしまった。

黒澤明の映画は「頑張れ!と観客に訴えかける映画」。
木下惠介の映画は「頑張らなくっていいんだよ、と観客に伝える映画」。

不眠症気味だった僕はこの映画を観て、昨夜は気持ちがスッキリし、よく眠れた。

補足しておこう。
木下惠介が「壷井栄の原作」に無いシーンを1つだけ映画には加えている。

小学校6年生になった教え子たちと金比羅宮に修学旅行で行く大石先生。

そこの食堂で丁稚奉公に出された教え子(女の子)と偶然の再会をする。
しかし、小豆島へ帰る時間が迫っている。

食堂を後にする先生を必死で追いかける教え子。しかし、彼女は修学旅行に来れて喜びいっぱいの、かつての友だちに囲まれ、通り過ぎる大石先生を垣間見てしまうのである。

先生と教え子たちが乗ったフェリーが高松港を出航。

桟橋でそれを見ながら追いかける食堂で働く教え子。

ここで、木下惠介は彼女の背中越しにフェリーが遠ざかって行く画しか見せない。彼女の顔は一切映さないのである。

彼女は顔をぐしゃぐしゃにしてポロポロ涙を流して泣いている、そう想像させてくれるのが
木下惠介の演出。

「泣いてもいいんだよ」

そう言ってもらいたい人が増えている「今の世の中」。

「自己肯定感」が低くてもいい、泣いたらいい。

木下惠介の映画はそんな事を観る人に伝えようとしている気がする。

今、もっともっと、木下惠介監督は評価されてもいいとおもう。

是非、映画「二十四の瞳」、観て下さい。

木下惠介生誕100年 「二十四の瞳」 [DVD] https://amzn.asia/d/8ItmxHb



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白波瀬海来

2023年05月23日 | 映画・DVD・ビデオ
大胆ボディー❣️
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京都のエキストラ

2023年05月15日 | 映画・DVD・ビデオ
「いつ頃からこの『仕出し(エキストラの派遣業)』やってはるんですか?」
僕はロケ現場でヒマにしていたので、京都の「エクラン社」のおばさんに立ち話でそう聞いた。

「溝口健二監督の時代からです」

溝口健二(1898〜1956)は、各映画会社を渡り歩いて、最終的に大映京都撮影所の大巨匠になった日本を代表する監督。代表作に「西鶴一代女」(1952)、「雨月物語」(1953)などがある。

半世紀以上前から撮影現場に「エキストラを入れていた事実」に僕は尊敬の念を抱いた。

京都のエキストラの凄いところは「自分の役割がよくわかっている事」。

当たり前の様だが、時代劇を撮る際は朝早くから「メイク」「衣裳」「床山(カツラをつける所)」に入って効率良く準備をしなければならない。同時に大人数のエキストラがこの準備をする場合もある。プロの仕事をしなければ成立しない。

大阪のエキストラはサラリーマンやOL、学生などが副業としてやっているので、この「プロ感覚」は無い。

京都でロケ地が移動する場合はロケバスを追いかけて、エキストラ全員、大群の原付バイクで移動。時代劇のカツラと扮装姿で。それが許されるのが京都である。

時代劇の「夏祭り」のシーンがあるとする。

時代劇作りに手馴れた「助監督」と「エキストラ」はカメラの画角を察知して、わずか30人程度で「大変賑やかで人がごった返している夏祭り」を最も簡単に作ってしまうのである。

その為には、一度画面からハケた(外に出た)エキストラが瞬時に一部の衣裳を取ったり着たりして、別の職業の人物となって、画面を「横切る」のだ。カメラから見て、「縦」に歩く事もある。歩くスピードも変えながら。

これも京都という土地に「東映」「松竹」「大映」、古くは「日活」という撮影所があり、たくさんの映画が量産されていたからだ。

ハリウッドもそうだが、メジャーな映画会社(パラマウント、ユニヴァーサル、ワーナー、20世紀フォックス、ユナイテッドアーティスツ、コロンビア、MGMなど)の撮影所で撮影が行われていた時代はキャストやスタッフ、エキストラに至るまで、「プロ」と呼ばれる人々が存在していた。ハリウッドでも「映画会社以外の外注作品」が急速に増える流れの中、この「撮影所システム」は崩壊していった。

日本映画に話を戻そう。

溝口健二監督の撮影方法の特徴は「ワンシーン、ワンカット」の長回し。

その長回しの映像にも、半世紀以上前の「エクラン社」のエキストラの姿が刻みつけられていると思うと何だかニヤニヤして来る僕がいる。

日本で「撮影所システム」が無くなり、各映画会社が「配給専門」になってから、映像ソフトを作る体力も衰えた。アニメーションを除いて。

これから間違えなく、「世界へ向けた映像ソフトの配信の時代」が来る。

そんな今、「撮影所システム」を復活させてもいいのではあるまいか。「プロ」のキャスト・スタッフを育てる為にも。

小さい頃からの映画ファンである僕は映画上映の冒頭、暗くなった映画館でスクリーンに映し出される「映画会社のマーク」を見て、「これから楽しい世界に映画が誘ってくれるドキドキ感」を毎回味わっていた。

ワーナーブラザーズと20世紀フォックスが共同製作したパニック映画の金字塔「タワーリングインフェルノ」のアタマにどちらの映画会社のマークが出て来るか、そんな事が異常に気になる少年だった。

あのドキドキ感をまた味わわせて欲しい。
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「眠狂四郎」、池広一夫作品はテレビ的だ。

2023年04月01日 | 映画・DVD・ビデオ
BS12で現在放送中の「眠狂四郎シリーズ」。

大映京都作品「眠狂四郎 無頼控 魔性の肌」を観た。主演は市川雷蔵。

脚本は高岩肇。音楽は渡辺岳夫(アニメ『巨人の星』の音楽を担当した人)。監督は池広一夫。

池広一夫の演出が素晴らしい。高岩肇のよく出来た脚本を元に自由自在に軽々とドライに見せているのが最高。

池広演出は「テレビドラマ」に向いていると思った。人物のアップの多用、カットの切り替わりの速さ。そして、市川雷蔵演じる眠狂四郎のキャラクター造形の巧さ。「眠狂四郎」が活き活きとして動いていた。

田中徳三、安田公義、三隅研次、井上昭、「眠狂四郎シリーズ」はいろんな監督が撮っている。大映版は全部で12本。

三隅研次の演出は映画として、とても素晴らしいと思う。しかし、テレビ的なのは、池広一夫だろう。

後年、池広一夫は二時間ドラマでも数多くの作品を撮っている。

池広一夫監督は現在、93歳。

池広一夫に関する本は出ないものか。今は他の池広一夫作品を観たいと切望している。
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時代劇聖地巡礼 関西ディープ編

2023年03月16日 | 映画・DVD・ビデオ

とっても興味がある。
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映画「ある男」

2023年03月11日 | 映画・DVD・ビデオ
昨夜、「日本アカデミー賞授賞式」を見た。
映画「ある男」が「最優秀作品賞」「最優秀監督賞」などを取った。

石川慶監督が登壇して、挨拶した。
「私達は日本映画という大きな流れのバトンを過去から未来へ引き継いでいかなければならないのです」

その言葉に感動した。涙が出そうになった。

最近、数々の日本映画の本を読み漁っている僕にとって、今までの日本映画は「国の宝」の様なものに感じ始めていた時だったから。

この映画に出ている安藤サクラが「俳優という仕事」と「育児」の狭間で悩んで、撮影現場を突然抜け出し、自宅に帰って来て、家族と一緒に鍋を囲んだという話に感動した。

彼女が壇上で涙した時にも、僕は感極まった。

そんな彼女の姿を優しい笑顔で包み込み、見ていた柄本佑の温かい表情と彼が壇上の安藤サクラに向かって出したピースサインにも感動した。良い夫婦だなぁーとつくづく思った。

「ある男」、未見だが久しぶりに映画館に足を運んでみようかと思う。

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木下惠介とその兄弟たち

2023年03月05日 | 映画・DVD・ビデオ


黒澤明監督作品は全て観た。溝口健二監督や三隅研次監督、増村保造監督も観ている。

なんか最近、邦画の監督にハマっているのだ。

その中でも、僕がいちばん好きな監督が木下惠介である。
「破れ太鼓」「日本の悲劇」「女の園」「二十四の瞳」などなど、日本人の「情」と日本の「風景」を撮らせたら、木下惠介の右に出る監督はいないと思っている。

1954年(昭和29年)、キネマ旬報ベストテンの第一位は「二十四の瞳」、第二位は「女の園」、第三位が黒澤明の「七人の侍」。
戦後の日本人の心に訴えかけたは木下惠介の映画だった。

静かに物語は進んでいくが、「戦争の恐ろしさ」を真正面から取り上げた「二十四の瞳」のラストシーンでは涙が溢れ出て止まらなかった。あんなに泣いたのは、野村芳太郎監督「砂の器」のラストシーンくらいだろう。

日本人の心の奥底まで響く映画を撮った木下惠介。

それゆえ、海外での評価は低かったのかも知れない。

そんな木下惠介の養女が、身内のみ知る名監督の姿を本にした、と今日の読売新聞の書評欄に書いてあった。興奮した。心が、頭が、

早速、Amazonで調べてみると、既に品薄になっている。

これは今すぐ、買わなきゃ!と思い、購入。今は本が来るのを楽しみにしている。



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オードリー・ヘップバーン

2023年02月24日 | 映画・DVD・ビデオ
映画「オードリー・ヘップバーン」を観た。

大女優をその幼少期から死去まで、関係者の証言と出演映画で描いている。

「ローマの休日」のアン王女を演じたオードリー・ヘップバーンは神々しいほど美しく、とっても可愛い。

髪をショートカットに切って、ローマの街をバイクで走るシーンも印象的だったが、やはりラストシーンだろう。

一人のお転婆な女の子から王女に戻ったヘップバーンがグレゴリー・ペックの新聞記者に会見で質問される。

「今回の旅で最も印象に残った街はどこでしょうか?」

ヘップバーンはしばし考え、
「ROME(ローマ)」と微笑を浮かべて答えるのである。

映画史上に残る名シーン。

晩年、ヘップバーンはユニセフの活動で、戦地の子供たちのところを訪ねる。それは、「見返りを求めない無私の愛」。

こんな大スターが今後生まれることがあるのだろうか?

「配信の無い時代」、オードリー・ヘップバーンと会えた僕は幸せ者だ。



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市川雷蔵主演「眠狂四郎」シリーズ

2023年02月22日 | 映画・DVD・ビデオ
三隅研次監督の演出が素晴らしい。

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ONE PIECE RED

2023年02月13日 | 映画・DVD・ビデオ

やっぱり面白いわー
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京都の撮影所

2023年02月06日 | 映画・DVD・ビデオ
撮影所が好きだ。

「11PM」の取材で「大映京都撮影所」に行った事がある。道路工事に使う機械で演奏するドイツの過激バンドの撮影。

あの溝口健二、三隅研次、田中徳三、宮川一夫、勝新太郎、市川雷蔵、中村玉緒らが闊歩した撮影所だ。ワクワクした。

朧げな記憶だが、撮影所の正門を入ると、右側にA1スタジオ。左側に当時東洋一の広さを誇るA2スタジオ。既に、他のスタジオやオープンセットは売り払った後だった。

A2スタジオの中に入ると、入口の横に高さ5メートルはあっただろうか。巨大な「大魔神」の像が。

スタジオの中は土の床の上に、バンドのライブを聴きに来た若者たちで溢れ返っていた。

ライブが始まる。楽器は無く、道路工事の機械だけでの演奏。バンドのメンバーもライブの観客も、重低音なサウンドに酔い痴れる。

感極まって、ボーカルが観客の上にダイブ。その様子を取材カメラは舞台端から乗り出して撮影していた。

京都映画(現在・松竹京都撮影所)。ここには、朝の連続ドラマ「花いちばん」の撮影で行った。ヒロインが大店に嫁入りするシーン。

そのシーンに必要な「鯛」を美術部が監督に見せる為に持って来た。

その「鯛」(めでたい、という意味で嫁入りのシーンには鯛を使う)があまりにも小さかった。大きなザル。その大きさには程遠い「鯛」。

美術費が枯渇していた。監督が僕と美術部に激怒したのは言うまでもない。

この日、京都映画には「劇場版・必殺!(工藤栄一監督)」「テレビ版・必殺!」も入っていた。

京都映画のオープンセット三ヶ所に分かれての撮影。

一つの組が「本番」にいくと、あとの二つの組は音がしない様にして、身を潜める。

三組で本番の準備が出来た順番で、撮影していく。

その当時、今では考えられないくらい、京都映画は繁盛していた。

東映京都撮影所。
1992年夏。

「高校生クイズ近畿大会」の打ち合わせの為に、僕は東映太秦映画村を訪れていた。

「水戸黄門」「遠山の金さん」「大岡越前」「桃太郎侍」など、東映京都撮影所が作ってきた有名な時代劇の数々。

その中に出て来る「名ゼリフ」を映画村10ヶ所に配置された役者の皆さんの演技を見て憶え、MCの所に戻って来て、正確に言えたら、クイズを出題。クイズ正解で勝ち抜け。決勝へ。

このクイズをやる為に、大部屋の役者さん30人が必要なのだ。

「そいで、御予算は?」
と映画村の担当者。

「オープンセットの借り賃を含め、30万円しか無いのです」
と僕。

時代劇の場合、鬘合わせ・衣裳合わせで一日、本番で一日。
「二日稼働でその金額はあまりにも殺生でっせ!」と映画村担当者。

東映京都撮影所の元スタッフだった彼はしばらく考えて、こう言った。

「番組に出演した『役者の名前』をエンドロールに載せてもらえますか?」

僕はプロデューサーと連絡を取り、了承した。
その時、なんか、映画人の「優しさ」を感じていた。

「高校生クイズ」の本番。

急遽、「水戸黄門」の撮影が映画村のオープンセットに入る可能性が出てきたので、こちらの使う場所を3パターン考えといて欲しいと言われた。かなり慌てた。

結局、「水戸黄門」は入らず、「役者の皆さん」もしっかり演技をして下さり、いいクイズが出来た。

京都の三つの撮影所に関する思い出。
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川北彩花

2023年02月03日 | 映画・DVD・ビデオ


エロい
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木下惠介監督作品「笛吹川」

2022年07月05日 | 映画・DVD・ビデオ


BS松竹東急で木下惠介監督の「笛吹川」をやっていた。僕は木下惠介の映画が大好き。この映画は観ていなかったので、ラッキー。

かつて、知り合いだった俳優の渡辺文雄さんに聞いた話。この映画のロケでロケバスから突然降ろされた渡辺文雄さんら出演者たち。極暑の中、着物をはだけて休んでいた。すると突然木下監督がヒロインの高峰秀子に土手の上に上がって、全力で走るように指示。彼女は走った。そして、止まる。監督の指示した方向を向いた。
このシーンが映画でいちばん泣けるシーンになった。監督は、「バックに映る美しい雲」を待っていたのだ。
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