鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

小国川のダム

2006-08-24 23:20:33 | 小国川

 今日24日、最上川水系流域委員会が開催され、小国川にダムは妥当との意見書を提出する公算が大きいときのうの地元の新聞、河北新報に大きな記事が載っていましたが、果たして結論はどうだったのでしょうか?

 委員会の委員はダムに賛成の委員ばかりといってもいいくらいになっているので、決を採るのであれば県の計画が通ることになったでしょう。何しろ反対派は委員を辞任したりしているのですから。

 一番肝心の小国川漁協の沼沢組合長は委員であったが、事務局主導の「ダムありき」の委員会の議論はおかしいと途中で辞任しています。

  山形県は1991年から多目的ダム建設の調査を開始したものの、自然保護団体や漁協の反対(理由は、治水には河川改修や放水路など別の方法もあるというもの)などがあり、計画が変更され、現在は2.5メートル四方の放水口を付け貯水機能を持たない「穴あきダム」が計画されています。

  新聞では上流域の洪水対策のためですが、いろいろ聞こえてきた話しでは、たった2軒の赤倉温泉の旅館が危ないからだということです。そのために変更後の事業費で130億円を必要としているわけです。単純に考えて移転補償等をしたほうがはるかに安くかつ早い有効な対策だと思うのですが。

  組合としては、アユを守るためなら訴訟も辞さないと強気でいます。なぜなら、ダムができれば、昔から松原鮎として親しまれてきた小国川のアユがだめになってしまうからです。

  新聞によれば、釣客は年間2万人以上ということですが、2003年の地元の山形新聞によると、3万人から3万5千人ということです。とても私の地元の広瀬川では考えられないはるかに遠い数字です。宿泊する釣客は5000人にも上るということです。地元の経済効果はかなりのものになります。

 2006年でいくと、年券で9000円、日釣り券が1800円、オトリが2匹で1000円、そのほか飲物や食べ物代、ガソリン代、宿泊代等を考えていくと何億円になるでしょうか。

  これが小国川にはアユはいない、釣れなくなったということが全国に知れ渡れば、もう誰も見向きもしません。アユ釣師はそういうことでは薄情かつ冷淡、現実的ですから。

 何とかしてダムのない天然訴状の圧倒的に多い小国川、そこに住む松原アユを守っていくことはできないでしょうか。行政はしつこいですから、悪い意味で粘り強いですから、少しの油断、気の緩みも禁物です。 脱ダム宣下をした長野県では田中知事が惨敗しましたが、彼の場合は余りにも周りの人の意見を聞かなくなってしまったことが原因です。

 それでも全体の流れとしては脱ダムに向かっていると思います。経済不況ということもかなり強く作用しているのでしょうが。これが景気がよくなってくるとまたぞろ公共事業ということでダムや道路を作り始めないとは言い切れません。

 無駄を省き、自然環境を守っていくということからも、ダムのない小国川を守っていきたいものです。


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