秀策発!! 囲碁新時代

 「囲碁は日本の文化である」と胸を張って言えるよう、囲碁普及などへの提言をします。

教えるべき内容を厳選せよ

2013年11月04日 | 囲碁と、日本の未来。
日本の野球やサッカーが世界レベルで活躍出来る要因は、高校の部活動という独特のシステムの賜物だそうです。
その下支えをしているのが全国各地の少年クラブ。プロ組織が関与せずとも、早い時期から親しめる組織がある事は世界的に見ても珍しいのだとか。
そこでの練習計画は当然チーム監督やコーチがしきるのですが、問題は指導者の力量差が大きく開いている事です。チームに所属する子供達が全員友達同士で遊ぶ目的だけならまだしも、その中には上達の意思が強く資質にも恵まれている子供が埋もれている場合がある。そんな子供の才能に気がつかず埋もれたまま、それどころか不適切な指導の為にケガやスランプで挫折してしまう子も大勢いるというのです。
こういった場合の原因は、指導者と選手の認識の大きなズレであるようです。

これは『テレビ寺子屋』という番組での、立花龍司さんの講演より。
ある少年野球チームに所属していた男の子。チームでも優秀なピッチャーでしたが、ある時から練習をサボる様になった。この子にはもうやる気が無いのだとチームの監督は判断しました。
これについて立花さんがその子に聞いてみると、苦手なポディションにまわされてからエラーばかり。それなのにアドバイスも練習も無く、叱られてばかり。それが辛くて練習に行けなくなったというのです。そこで立花さんが個別トレーニングを行った結果、チームに復帰。その後プロ野球チームに逆指名で入団したそうです。

この様に、肝心な事を指導していない為に下手が伸び悩んでしまう例は囲碁界にも多々あります。ある女性の対局。上手の男性が13路盤で教えていたのですが、女性は空返事ばかり。後で話を聞けば、実はその女性は囲碁を始めて三ヶ月余り。置碁の三々入り定石すらまだ習っていない……
習い事において、指導者の存在は大きい。まずは教わる人の表情をよくみて、何が必要なのかを察する事が、指導者の最低条件なのです。

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