秀策発!! 囲碁新時代

 「囲碁は日本の文化である」と胸を張って言えるよう、囲碁普及などへの提言をします。

乳幼児期の教育考察

2012年12月17日 | 囲碁と、日本の未来。
『良い師匠、良い教材、良い仲間』
 の三つが学びには肝心だとは、中山典之(故人)先生の意見。全くその通りだと思います。特に乳幼児や児童教育に関しては、家族・友達・(保育園や幼稚園などの)先生との関係が、今後の人生に大きく影響しているそうです。
 その一方で、幼時期の英才教育が子供の発達にどの様な影響があるか、それに関するデータ(学術研究)はまだ無く、善悪を問う段階ですら無いそうです。

 結局の所、子供の人生を豊かにするかあるいは苦しめるか、その責任は保護者の理解と指導者の力量とにかかっています。そうとしか言えないようなのです。そもそも、教育サービスを受ける肝心の本人には、選択する力はありませんから。

  英才教育の議論は始まってすらいないそうですが、教育の現場では受けさせたいというニーズも多い。また現役で有名大学に合格した学生は、
「小さな頃はパズル遊びをよくやっていた」
「負けるのが嫌で、小倉百人一首を丸暗記した」
「家にあった『家庭の医学』を毎日読んでいた」
  等、何かしらの経験をしていた人が多い様です。こういった経験は親等に強制されていたわけではなく、当人にとっては楽しい遊びの一つであった。しかし違うのは、就学前から高校には入るまでの長期間、一つの遊びを徹底的に集中し、それをそのペースで継続している事。そして気が付かないまま、勉強に必要な能力が鍛えられていたのでしょう。
「よく学び、よく遊ぶ」
  という教育の諺がありますが、そもそも乳幼児から小学校入学前の時期の発達が極めて早いのは、自分で自分の体を動かす事が、また自分の喉や口から音を出す事が、そして他人の動きや発声を真似する事が楽しいのではないか。生まれてからの数年に限り、生きる事に必要な行為を楽しいと感じる、そういった事が遺伝子に組み込まれている事で、まだ言葉も知らない赤ん坊が様々な事を急速に修得出来るのでは無いかと考えています。


乳幼児教育時代突入

2012年12月03日 | 囲碁と、日本の未来。

 数年前、「脳科学おばあちゃん」がテレビで取り上げられました。脳科学者・久保田競氏のご婦人、久保田カヨ子さん。育児や子育てに関する問題についてあれこれ提言されていました。
 たしかその頃から、小学生以下の子供に対し学校以外で教育するというニュース、そんな保護者や教育者に関する番組が多く放送されるようになった気がします。
 プロゴルファー・横峯さくらさんのおじさんが運営されている保育園をはじめ、BunBu学院、はなまる学習塾、諸々。この様な乳幼児や児童にたいする教育サービスがどれ程良いかは断言できませんが、特に都心部の保護者の方々か我が子の教育に多大な関心を持たれていることは間違いないでしょう。事実として、学校以外の子供の教育費に月謝10万円強も支払う方も多く、それでもキャンセル待ちの状況であるとか。乳幼児に対する教育の是非はともかく、それほどまでに注目されています。

 以前、DISの白江社長から、
「囲碁をやると頭がよくなるという評判から、最近では囲碁の子供教室の入会者が増えている」
  と伺った事があります。高校に行くと強い碁打ちにはなれないと言われていた時代があったようですが、東京大学卒業の石倉昇先生が九段に昇段されて以降、慶應義塾大学卒業の梅沢由佳里(現姓・吉原)先生や京都大学卒業の坂井秀至先生がタイトルを奪取されるなど、囲碁は脳力開発に有効と実証されたようです。 囲碁で脳力アップ、これは本当か。これが万人に共通するかと言えば疑わしい。とくに囲碁をどの様に学ぶかが肝心で、例え先天的な才能があっても、学ぶ環境によっては囲碁の上達も脳力アップも実現しない。

  高額な乳幼児教育を受けて育った子供、通常の公教育のみを受けて育った子供。大学受験や就職活動など、いずれは同じ土俵にて競争するようになります。そんな中、囲碁を学ぶ子供達に対しては何が出来るのか。そんな諸々のあり方、それらを次回は検証してみます。