秀策発!! 囲碁新時代

 「囲碁は日本の文化である」と胸を張って言えるよう、囲碁普及などへの提言をします。

遅れすぎた新世代のための養成システム

2008年03月14日 | 囲碁の話題
☆勝手ご無礼!! どうぞご容赦☆


 1990年以降は、李昌鍋の一強時代が続いた。彼の存在は全棋士の挑戦を
退けてきたが、リ・セドルの出現以降、国際大会の勢力図も変わり始めた。
韓国代表は趙漢乗。中国代表は古力、孔傑、邱峻。さらには台湾出身者の
活躍も華々しい。
 それをかんがみると、日本の新世代はどうだろうか。新人王および阿含・
桐山杯の井山裕太はじめ、安斎伸彰、李沂修、志田達哉らが力をつけ始め
ているが、正直物足りない。現在の院生は常時100人前後は在籍しているそ
うだが、この研修生の中に、アマ強豪と互角に渡りあえる実力者はどれだけ
いるだろうか。アマ強豪とは、 かつて坂田本因坊や秀行名誉棋聖と数多く対
局してきた実力者の事。平田博則 、菊池康郎、故・村上文祥、原田実 、三
浦浩 、今村文明、中園清三 ら。彼らはアマチュアとはいえ、その実力は並大
抵のものではなく、プロになるためには彼らのメガネにかなわなければならな
いとさえ言われている。院生のトップクラスでさえ、本気で戦って勝ち越すの
は難しいそうだ。
 そんな現状では、少年少女の英才教育に力を入れている韓国、中国よりも
遅れているといわれても仕方あるまい。

    ※当店の師範を勤めてくださっている佐々木修先生もそのお一人。   
      先生曰く、
    「プロの中でも、石田章さんと謝依旻さんのヨミの深さは抜群」  
    だそう。

 現在トップアマの自発性」に、日本棋院はいつまで頼るつも
りなのか。

 新しきリーダー、青木喜久代さんへの期待。

 今、梅沢由香里さんはじめ、若手プロが主催・運営している『IGO・AMIGO』
による普及活動が盛んのようである。この良好なる兆しを、できるなら青木
喜久代さんの知恵と人望を以って発展させていただきたいと願う。青木さんは
菊池先生に師事され、腕を磨き、女流のタイトルを数々獲得されている。最近
では育児中心の生活と聞くが、『第6回正官杯』の日本代表として2連勝される
など、実力は消して衰えていない。そんな青木さんが動いてくだされば、日本
囲碁界にとってどれほど頼もしいことか。また、佃亜紀子さんや知念かおり
さんなど、育児休暇を取っていた人たちもまもなく戻ってきてくれるだろう。

 世間一般の印象だが、 喫煙や賭博が前提の対局や、級位者へのお粗
末な指導など、そんな忌まわしき風習が改善されつつある今、さらに女性棋
士に対する普及活動でのご尽力をぜひとも期待したい。江戸の昔、幼少時
代の本因坊秀策が母親に囲碁の手ほどきを受けたように、母がわが子に囲
碁を教えるという習慣が当然のようになってほしいと願っている。