この日記を書く意味を問われた時、二年前だったらすぐに答えられた。
社会人という境遇に少々僕は辟易してしまっているのだろうか。
いや、僕が辟易しているのは社会人という境遇ではない。
たぶん、僕の人生に対してだろう。
まあいい、とにかく、僕がこの日記を始めた時“書くこと”そのものに興味を抱いていた。日々浮かび上がってくる言葉は新鮮で、学生時代に命じられて言葉を並べる行為とは“質”が違っていた。
言葉が僕の身体を通り抜け、画面上に刻まれていく時、僕は僕としてその場から消える錯覚に陥る。
この世界と同等のものとして、僕は世界に取り込まれる。
僕は僕ではないし、僕を取り巻く世界はもはや世界ではない。
全てを網羅している。網羅されている。
一体感。
文章を書くとは、僕にとってそういうものだった。
それが今、行為自体に意味はなくなり、言葉を並べることは僕にとって何にも生み出さない、惰性の状態に陥っている。
だから、ちょっと振り返ってみたい。
それなりに真剣に、当時の自分を思い出す作業と、忘れる作業を同時に行ってみたい。
その過程で、僕が生きてきた25年間の10冊を挙げていく。
その10冊をもとに、書評ではなく、当時生きた自分を書いてみようと思う。
とにかく、10冊。
『アドルフに告ぐ』手塚治虫
『心の処方箋』河合隼雄
『さようならギャングたち』高橋源一郎
『スティルライフ』池澤夏樹
『スプートニクの恋人』村上春樹
『プレーンソング』保坂和志
『メメント・モリ』藤原新也
『モモ』ミヒャエル・エンデ
『若きウェルテルの悩み』ゲーテ
『はじめて考えるときのように』野矢茂樹
さあ、始めてみますか。
社会人という境遇に少々僕は辟易してしまっているのだろうか。
いや、僕が辟易しているのは社会人という境遇ではない。
たぶん、僕の人生に対してだろう。
まあいい、とにかく、僕がこの日記を始めた時“書くこと”そのものに興味を抱いていた。日々浮かび上がってくる言葉は新鮮で、学生時代に命じられて言葉を並べる行為とは“質”が違っていた。
言葉が僕の身体を通り抜け、画面上に刻まれていく時、僕は僕としてその場から消える錯覚に陥る。
この世界と同等のものとして、僕は世界に取り込まれる。
僕は僕ではないし、僕を取り巻く世界はもはや世界ではない。
全てを網羅している。網羅されている。
一体感。
文章を書くとは、僕にとってそういうものだった。
それが今、行為自体に意味はなくなり、言葉を並べることは僕にとって何にも生み出さない、惰性の状態に陥っている。
だから、ちょっと振り返ってみたい。
それなりに真剣に、当時の自分を思い出す作業と、忘れる作業を同時に行ってみたい。
その過程で、僕が生きてきた25年間の10冊を挙げていく。
その10冊をもとに、書評ではなく、当時生きた自分を書いてみようと思う。
とにかく、10冊。
『アドルフに告ぐ』手塚治虫
『心の処方箋』河合隼雄
『さようならギャングたち』高橋源一郎
『スティルライフ』池澤夏樹
『スプートニクの恋人』村上春樹
『プレーンソング』保坂和志
『メメント・モリ』藤原新也
『モモ』ミヒャエル・エンデ
『若きウェルテルの悩み』ゲーテ
『はじめて考えるときのように』野矢茂樹
さあ、始めてみますか。
この四半世紀の中で五十嵐さんとの出会いはかなり大きいものでした。
DIJを生きます。