少年の日々

はじめて考えるときのように

本が好きなんだろう

2006年09月15日 | Weblog
仕事柄、FC(フランチャイズチェーン)本部の方と会議の場を設けてそれに参加するわけですが、やはり根本的な考え方の違いにびっくりする。

FCは仕事を標準化することで、誰にでも理解でき、実践でき、評価できる仕組みを作ろうとする。この『標準化』という思想が仕事の隅々まで浸透していて、常に矛盾やイレギュラーを排除しようとする。

かく言う我々出版業界の人間は、常に矛盾やイレギュラーと共生してきた。だから、書店員を戦力化するには時間がかかるし、磨いた技を受け継ぐシステムがない。

長い年月をかけて、委託と再販制度と共に生きる術を築いたため、昔ながらの、古い体質は現在かなり強固なものになっている。

はっきり言って、出版業界の未来は明るいとは言えない。僕が定年になるまでは、まだまだ残ると思うけど、それは紙ベースではないかもしれない。

標準化できなかったものを標準化する試みは出版業界の至る所で見られるけど、じゃあ標準化に成功したところで出版業界がかつての旺盛を甘受できるかどうか。

それでも、僕は、本が好きなのです。