こんばんは。
摩訶不思議、昔の作品をうpします。
今回は、生霊の話です。もし、あなたが憎い人が出来たらどうしますか?
***********************************
今回は友達の話をします。
彼女、さきちゃんの高校生から大学生になったばかりの頃でした。
高校の修学旅行の夜、同じ部屋の女の子にわけあっていじめられて、一人で廊下に出てぼんやりしていると、担任の男の先生が声をかえてきました。しばらく二人で、話をしているうちに、お茶でも飲もうということになり、先生の空き部屋にさきちゃんを連れて行き、襲おうとしたことがあったそうです。
・・・しかし、保健の先生のおかげで、未遂に終わったはいいものの、先生は懲戒免職、さきちゃんは、心に深く傷を持ったまま、卒業したということです。
卒業してすぐその時のクラスの同窓会があったのですが、さきちゃんは嫌な気もしましたが、行くことにしたそうです。すると、その先生も来ていて、なんと、さきちゃんが先生に修学旅行の夜に話した秘密をみんなにばらしてしまったそうです。
さきちゃんはいたたまれない気持ちで、「くやしくてくやしくて」、どこをどう、その会場から帰ったか覚えていないほど、怒って泣いて帰ったそうです。前からでしたが、よりいっそう、さきちゃんは、先生をすごく憎みはじめました。
ある晩のことです。
さきちゃんは、夜中にふっと目がさめました。見知らぬ家の前に立っていました。玄関の表札には、にくい先生の名前がありました。さきちゃんは、これは夢だと思い、そのドアを開けてみることにしました。
「カタッ」
ドアは鍵がかけてないかのように、開いたそうです。さきちゃんは、
「やっぱり夢だ。」
と思って、家の中に入り込んでいったのです。そして、うろうろ、家の中を歩いたそうです。その日は、そこで、本当に目が覚めたそうでした。
翌日の晩もやっぱり同じ事がおきました。やっぱり夢の中のようだったそうです。
「だって、鍵があくなんて普通ないもの。」
とさきちゃんは私に話してくれました。やっぱり家の中をうろうろする間に、目が本当に覚めたそうです。
それから、この状態が毎日になりました。
さすが、毎日になると、さきちゃんは、日ごろ憎いと思っている先生に
「夢の中なんだから、いじわるしたれ」
と思ったそうです。最初は、棚にあったものを落としてみたりしたそうです。先生は、その夢の中で何かおびえているようでした。それが、ざまーみろって感じになり、だんだん、さきちゃんは、先生自身にいたずらするようになりました。
先生の足をぎゅっとひっぱったりしたそうです。すると先生が、ただひたすら宙を見て、怖がっているのです。それを見たさきちゃんは、日ごろ憎んでいるのがすーっとしていい気になったそうです。
・・・・・・・・そのような日々が2ヶ月ぐらい続いたといいます。
・・・・さきちゃんは、だんだん健康状態が悪くなってきました。普段走れる距離も走れなくなり、寝たり起きたりの生活が続くようになりました。そしてついに寝たきりの生活になってしまいました。お医者さんに診てもらっても、どこも悪いところはなかったそうですた、だんだんやせていくのが、お見舞いに行った私にもわかりました。
ついにさきちゃんの体重が30Kgを割って25Kgになった頃、私は友達から変なことを聞きました。
「どうやら、あの先生、病気になったらしい。」
ということでした。夜中になると決まって一人で大騒ぎしておびえ、新しく決まった就職先にもきちんと勤務できず、だんだん精神状態が尋常ではないと周りから言われるようになったそうです。そして、目の下に隈をつくって、だんだんやせ衰えてきたとのことでした。精神病院に入院した噂もききました。
私は、ちょうど、さきちゃんの病状を知っていたので、二人で同じ時期に病気なんて、因果な関係だと思ったのです。
さきちゃんは、だんだん、眠ったきりになりました。私は、家が近かったので何度もお見舞いにいきましたが、もう起きているほうがつらいようでした。私は、思い切ってさきちゃんに先生の話をすることにしました。
「さきちゃんにさんざん嫌がらせしたからだね。あの先生、病気になったんだって。」
と話続けていくと、・・・・・・・さきちゃんは驚いた目をしていました。
それから、2日後のことでした。さきちゃんは、飛び降り自殺を図りました。幸い体重が軽かったので、死には至りませんでした。さきちゃんは、何度も何度も、病院のベッドの上で泣きながら謝っていました。
・・・・私はその時にすべてを知りました。先生とさきちゃんの病気には関係があったのです。それを生き霊というのでしょうか。
さきちゃんには自覚がなかったそうですが、心当たりがあると、私に泣きながら、話してくれました。私も、さきちゃんに、
「もう、やめようね。もう、苦しむのはやめようね。がんばって新しくやりなおそうね。」
と泣きながら言ったのです。
生霊は、双方にこれだけのダメージを与えるんだという例になるでしょうか。
故意に人に嫌な思いをさせるのはよくないです。でも、人はどこかで誰かを知らずに傷つけていることがあります。だから自分だけが被害者じゃないのです。それに傷つけられたとき、怒るのも無理ない事です。
・・・・・・・でも、そうした人を呪うこと、うらむこと、憎むことは、自分にも相手にもよくありません。
そんな環境になりそうな時には、どうか注意して欲しいのです。自殺する前に、生き霊になってしまう前に、思い出してください。
道は他にもあるんです。思いつめる前に、自分を追い込まないで欲しいのです。
怪談話の最中でごめんなさい。この手の状態になった人・霊は、憎悪の念だけに固まって、動けなくなるので、なんだか浄化しにくくなるように感じます。俗に言う、自殺するとうかばれないということは、こんなさきちゃんの体験から見えてこないでしょうか。
************************************
この話はこの辺でよろしくお願いいたします。
tomo
摩訶不思議、昔の作品をうpします。
今回は、生霊の話です。もし、あなたが憎い人が出来たらどうしますか?
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今回は友達の話をします。
彼女、さきちゃんの高校生から大学生になったばかりの頃でした。
高校の修学旅行の夜、同じ部屋の女の子にわけあっていじめられて、一人で廊下に出てぼんやりしていると、担任の男の先生が声をかえてきました。しばらく二人で、話をしているうちに、お茶でも飲もうということになり、先生の空き部屋にさきちゃんを連れて行き、襲おうとしたことがあったそうです。
・・・しかし、保健の先生のおかげで、未遂に終わったはいいものの、先生は懲戒免職、さきちゃんは、心に深く傷を持ったまま、卒業したということです。
卒業してすぐその時のクラスの同窓会があったのですが、さきちゃんは嫌な気もしましたが、行くことにしたそうです。すると、その先生も来ていて、なんと、さきちゃんが先生に修学旅行の夜に話した秘密をみんなにばらしてしまったそうです。
さきちゃんはいたたまれない気持ちで、「くやしくてくやしくて」、どこをどう、その会場から帰ったか覚えていないほど、怒って泣いて帰ったそうです。前からでしたが、よりいっそう、さきちゃんは、先生をすごく憎みはじめました。
ある晩のことです。
さきちゃんは、夜中にふっと目がさめました。見知らぬ家の前に立っていました。玄関の表札には、にくい先生の名前がありました。さきちゃんは、これは夢だと思い、そのドアを開けてみることにしました。
「カタッ」
ドアは鍵がかけてないかのように、開いたそうです。さきちゃんは、
「やっぱり夢だ。」
と思って、家の中に入り込んでいったのです。そして、うろうろ、家の中を歩いたそうです。その日は、そこで、本当に目が覚めたそうでした。
翌日の晩もやっぱり同じ事がおきました。やっぱり夢の中のようだったそうです。
「だって、鍵があくなんて普通ないもの。」
とさきちゃんは私に話してくれました。やっぱり家の中をうろうろする間に、目が本当に覚めたそうです。
それから、この状態が毎日になりました。
さすが、毎日になると、さきちゃんは、日ごろ憎いと思っている先生に
「夢の中なんだから、いじわるしたれ」
と思ったそうです。最初は、棚にあったものを落としてみたりしたそうです。先生は、その夢の中で何かおびえているようでした。それが、ざまーみろって感じになり、だんだん、さきちゃんは、先生自身にいたずらするようになりました。
先生の足をぎゅっとひっぱったりしたそうです。すると先生が、ただひたすら宙を見て、怖がっているのです。それを見たさきちゃんは、日ごろ憎んでいるのがすーっとしていい気になったそうです。
・・・・・・・・そのような日々が2ヶ月ぐらい続いたといいます。
・・・・さきちゃんは、だんだん健康状態が悪くなってきました。普段走れる距離も走れなくなり、寝たり起きたりの生活が続くようになりました。そしてついに寝たきりの生活になってしまいました。お医者さんに診てもらっても、どこも悪いところはなかったそうですた、だんだんやせていくのが、お見舞いに行った私にもわかりました。
ついにさきちゃんの体重が30Kgを割って25Kgになった頃、私は友達から変なことを聞きました。
「どうやら、あの先生、病気になったらしい。」
ということでした。夜中になると決まって一人で大騒ぎしておびえ、新しく決まった就職先にもきちんと勤務できず、だんだん精神状態が尋常ではないと周りから言われるようになったそうです。そして、目の下に隈をつくって、だんだんやせ衰えてきたとのことでした。精神病院に入院した噂もききました。
私は、ちょうど、さきちゃんの病状を知っていたので、二人で同じ時期に病気なんて、因果な関係だと思ったのです。
さきちゃんは、だんだん、眠ったきりになりました。私は、家が近かったので何度もお見舞いにいきましたが、もう起きているほうがつらいようでした。私は、思い切ってさきちゃんに先生の話をすることにしました。
「さきちゃんにさんざん嫌がらせしたからだね。あの先生、病気になったんだって。」
と話続けていくと、・・・・・・・さきちゃんは驚いた目をしていました。
それから、2日後のことでした。さきちゃんは、飛び降り自殺を図りました。幸い体重が軽かったので、死には至りませんでした。さきちゃんは、何度も何度も、病院のベッドの上で泣きながら謝っていました。
・・・・私はその時にすべてを知りました。先生とさきちゃんの病気には関係があったのです。それを生き霊というのでしょうか。
さきちゃんには自覚がなかったそうですが、心当たりがあると、私に泣きながら、話してくれました。私も、さきちゃんに、
「もう、やめようね。もう、苦しむのはやめようね。がんばって新しくやりなおそうね。」
と泣きながら言ったのです。
生霊は、双方にこれだけのダメージを与えるんだという例になるでしょうか。
故意に人に嫌な思いをさせるのはよくないです。でも、人はどこかで誰かを知らずに傷つけていることがあります。だから自分だけが被害者じゃないのです。それに傷つけられたとき、怒るのも無理ない事です。
・・・・・・・でも、そうした人を呪うこと、うらむこと、憎むことは、自分にも相手にもよくありません。
そんな環境になりそうな時には、どうか注意して欲しいのです。自殺する前に、生き霊になってしまう前に、思い出してください。
道は他にもあるんです。思いつめる前に、自分を追い込まないで欲しいのです。
怪談話の最中でごめんなさい。この手の状態になった人・霊は、憎悪の念だけに固まって、動けなくなるので、なんだか浄化しにくくなるように感じます。俗に言う、自殺するとうかばれないということは、こんなさきちゃんの体験から見えてこないでしょうか。
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この話はこの辺でよろしくお願いいたします。
tomo
