こんばんは。
今回も以前の寄稿から・・・・
早いもので第13話になりました。
***************************************
写真の話がおおくなります。
ある夏休み、私は女の子3人で信州は白馬にいきました。
3泊の予定で出かけたのですが、一人だけ行きの半ばから、体調が悪くなって、宿につくなり寝込んでしまいました。
「大丈夫?」
私は、眠り込んでいる彼女を心配げに見ました。かなりぐったりしていて、ふとんの中に潜り込んでいます。
もう一人は元気が有り余って騒いでいるので、寝ている彼女を起こし続ける可能性があり、私はその女の子と二人で、宿の周辺を歩くことにしました。
すると、「ちょっと、隣の駅までいこうか。」元気な彼女は、私を引っ張って、隣の隣の駅まで電車に乗っていこうと言い出しました。「でも、いっちが、独りで寝込んでるんだよ。」と反対すると、彼女は、宿に人がいるから大丈夫だと言ってききません。
結局二人で、ちょっと先の駅まで行くことになりました。
なんだか、いつもよりテンションの高い彼女は、張り切って、カメラで写真をとっています。久々の旅行だしいいよね、ってあんまり嬉しそうなんで、私は、彼女を写真を撮って上げることにしました。
「そこの駅の看板にちょっと立ってみ、とってあげるよ。」
というと、本当にうれしそうな顔でカメラを渡すのです。女の子同士の旅行は始めてだった私は、そうか、そんなにうれしいのかとちょっと、自分が計画しただけにうれしくて、色々彼女を入れて写真を撮って上げました。二人でたくさん歩いて、いつのまにか夕方になったので、私たちは帰ることにしました。
帰ってみると、いっちは丸まって寝込んでいました。だんだん具合が悪くなるようです。私は、心配になってきました。宿の主に、医者に見せてもらえないかと言おうかと思いました。宿の人も心配していました。
・・・・・・ところが、例の彼女だけは、全然心配しないのです。
「明日はどこいくかなぁ。」
そればっかりの彼女に、ちょっと頭にきた私は、
「少しいっちの身にもなってやってよ。」
といいました。
すると彼女は笑っていいました。
「私なんかよりずっといいわよ。あたしなんかたいへんなんだから。」
「えっ?」
っと思って聞き返そうとした私ですが、彼女は何やら浮かれているので、聞き間違いだ、しょうがないと思い、寝ているいっちとちょっと離れたところに、二人で布団をしいて眠ることにしました。
窓からは、満面の星が見えました。しかし、妙なものも見えました。気にしないで眠ってしまいました。
翌日、いっちの具合は余計悪くなるばかりでした。
私は、いっちを連れて、帰ることにしました。彼女もしかたなく帰ることに同意しました。
それから一週間後、私は、じぶんの荷物の中に彼女のカメラがあることに気づきました。
「あちゃー、あんとき返してなかったんだ。」と思い、お詫びもかねて、フィルムを現像してもらうことにしました。
フィルムには、彼女の横に必ず登山服姿の女性が写っていました。そんな人はいなかったはずでした。しかしどの風景にもいました。
しかも、彼女のお腹のあたりがすべて、真っ黒でした。
私は、あわてて同じクラスのいっちに写真を持って、聞きにいきました。すると、いっちはいいにくそうな顔をしてまゆをひそめました。
・・・・・・・・・いっちには、あの彼女に冬山登山で死んだ女性がだぶって見えていたというのです。しかも、宿の部屋にはたくさんの登山者の霊がひしめいていて、とてもうるさくてつらかったこと等話してくれました。もちろん、私が窓に見たものも、いっちは知っていました。
それから、半年後、例の彼女は突然子宮ガンになり、あわただしい年末に、亡くなってしまいました。
何が起こっていたのでしょうか。
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彼女の冥福を心よりお祈り申し上げます。
この話はこの辺でよろしくお願いします。
tomo
今回も以前の寄稿から・・・・
早いもので第13話になりました。
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写真の話がおおくなります。
ある夏休み、私は女の子3人で信州は白馬にいきました。
3泊の予定で出かけたのですが、一人だけ行きの半ばから、体調が悪くなって、宿につくなり寝込んでしまいました。
「大丈夫?」
私は、眠り込んでいる彼女を心配げに見ました。かなりぐったりしていて、ふとんの中に潜り込んでいます。
もう一人は元気が有り余って騒いでいるので、寝ている彼女を起こし続ける可能性があり、私はその女の子と二人で、宿の周辺を歩くことにしました。
すると、「ちょっと、隣の駅までいこうか。」元気な彼女は、私を引っ張って、隣の隣の駅まで電車に乗っていこうと言い出しました。「でも、いっちが、独りで寝込んでるんだよ。」と反対すると、彼女は、宿に人がいるから大丈夫だと言ってききません。
結局二人で、ちょっと先の駅まで行くことになりました。
なんだか、いつもよりテンションの高い彼女は、張り切って、カメラで写真をとっています。久々の旅行だしいいよね、ってあんまり嬉しそうなんで、私は、彼女を写真を撮って上げることにしました。
「そこの駅の看板にちょっと立ってみ、とってあげるよ。」
というと、本当にうれしそうな顔でカメラを渡すのです。女の子同士の旅行は始めてだった私は、そうか、そんなにうれしいのかとちょっと、自分が計画しただけにうれしくて、色々彼女を入れて写真を撮って上げました。二人でたくさん歩いて、いつのまにか夕方になったので、私たちは帰ることにしました。
帰ってみると、いっちは丸まって寝込んでいました。だんだん具合が悪くなるようです。私は、心配になってきました。宿の主に、医者に見せてもらえないかと言おうかと思いました。宿の人も心配していました。
・・・・・・ところが、例の彼女だけは、全然心配しないのです。
「明日はどこいくかなぁ。」
そればっかりの彼女に、ちょっと頭にきた私は、
「少しいっちの身にもなってやってよ。」
といいました。
すると彼女は笑っていいました。
「私なんかよりずっといいわよ。あたしなんかたいへんなんだから。」
「えっ?」
っと思って聞き返そうとした私ですが、彼女は何やら浮かれているので、聞き間違いだ、しょうがないと思い、寝ているいっちとちょっと離れたところに、二人で布団をしいて眠ることにしました。
窓からは、満面の星が見えました。しかし、妙なものも見えました。気にしないで眠ってしまいました。
翌日、いっちの具合は余計悪くなるばかりでした。
私は、いっちを連れて、帰ることにしました。彼女もしかたなく帰ることに同意しました。
それから一週間後、私は、じぶんの荷物の中に彼女のカメラがあることに気づきました。
「あちゃー、あんとき返してなかったんだ。」と思い、お詫びもかねて、フィルムを現像してもらうことにしました。
フィルムには、彼女の横に必ず登山服姿の女性が写っていました。そんな人はいなかったはずでした。しかしどの風景にもいました。
しかも、彼女のお腹のあたりがすべて、真っ黒でした。
私は、あわてて同じクラスのいっちに写真を持って、聞きにいきました。すると、いっちはいいにくそうな顔をしてまゆをひそめました。
・・・・・・・・・いっちには、あの彼女に冬山登山で死んだ女性がだぶって見えていたというのです。しかも、宿の部屋にはたくさんの登山者の霊がひしめいていて、とてもうるさくてつらかったこと等話してくれました。もちろん、私が窓に見たものも、いっちは知っていました。
それから、半年後、例の彼女は突然子宮ガンになり、あわただしい年末に、亡くなってしまいました。
何が起こっていたのでしょうか。
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彼女の冥福を心よりお祈り申し上げます。
この話はこの辺でよろしくお願いします。
tomo
