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ピタゴラ「不思議」スイッチ

ヘタレ霊能者朋(tomo)の幼い頃からの心霊体験話をここで載せています。

百物語 第1話目 「城山」

2008-04-01 22:06:46 | 摩訶不思議100物語 & 補足
こんばんは。

某サイト(新潟発ちょー心霊)への寄稿を、手元の紙ベースからデジタルベースにしたので、しばらく乗せていきます。Very Thanks to Nanami's mom.


第一話目は城山で起きたことです。

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弟と私はとても仲がいいです。


ある夜中、私がおなかがすいて、冷蔵庫をあさっていると、弟がやってきて私にコンビニにいこうと言い出しました。
その当時は、コンビニが家の近所になく、弟が車を出してくれました。


コンビニに行った帰り、幽霊がでるという有名な城山を通りかかりました。
ちょっとした小高い丘になっているその場所の駐車場にふっと、弟は車を入れながら弟は、「そういえば、姉さん、僕ね」と高校のころ、ここで何度も肝だめしをした昔話を弟が話し始めました。
私はあまり気乗りがしませんでした。




・・・・・・・・・・・・・なぜなら、駐車場には車が1台もないのに、丘の上はお祭りのように人影が沢山いたからです。
「やめて帰ろう。」と言うと、弟は名残惜しそうに、駐車場をぐるっとまわって、家路に着きました。

それから弟は、その駐車場を出て、だんだんハイになってきました。
「姉さん、あのさ」「姉さん、だから」とひとりで泣き笑いしながら、話しが止まりません。


私は、家につけばなんとかなると思っていたので、そのとき起こっていることを何も話しませんでした。
帰って、台所でおにぎりを食べていると、弟が入ってきました。

私は弟に深夜だから、台所のドアを締めるように言いました。弟はドアを締めました。
それから、弟は泣き笑いが止まらないらしくて、独りでしゃべっています。

私は、やっとおにぎりを食べて、落ち着いてきたので、弟に正直に話すことにしました。
「あのね、城山の駐車場から、あんたは変でしょ」

「うん。姉さん、僕、騒いでないとなんだか恐くてしかたないんだ。なんでかな。」

「それはね」

    私は庭に出るベランダのカーテンをざっと開けました。





「ここにへばりついている人、みんな、あんたが連れてきたからよ。」






そこには、やっと弟の目にも映るたくさんの憎悪の目をした青白い人がたくさんへばりついていました。


弟は、城山から車にたくさんの人をへばりつかせて、帰ったのです。恐かったことは、たくさんありましたが、城山にまもう二度と近づかなくなりました。

1996年位作
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tomo

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