こんばんは。
1996年に書き起こした作品ですが、高校2年生の時に起きました。
自分の視えているものが人にも同じように視えているんだとわかって安心し、尚且つ、とても不思議に思った話です。
***************************************
それは、某Mハンバーガ屋でおきました。
当時高校生だった私とその友達5人は、たまに時間があうと学校の帰りにいつものハンバーガー屋に行っていました。
「朋ちゃん、いつもがつがつ、よくおなかすくねぇ。」
みんなに笑われながら、行くMは私にとってとても面白い場所でした。
いつも3時間以上も平気で、よくあんなにしゃべることがあったなと思うほどしゃべっていました。
ある日も、同じように行きました。いつもは6人座れるのですが、その日は珍しく満員でした。
「あっ?席がちょうど開いてないよー。」
「開くまで、3人3人で別れていよう。」
わたしたちは、3人ずつ別れ、入り口の両端をはさむように座りました。
それから何時間位しゃべったところでしょうか。私は、ふと店の中が気になって店を見渡してみました。
・・・・・・・・・すると、店には妙な人達がいるのです。なんというか妙なんです。私は、ふと向かいの別れた席の方に座っている愛ちゃんに声をかけようとしました。
すると、愛ちゃんはもうこっちを向いていて、
「しー。」
とひとさし指で黙るようにというのです。
「愛ちゃん、気づいてる?。」
「もち。」
声にならない声で二人が会話しているのを見たみんなが、何だろうと騒ぎはじめました。
「何々?どうしたの?」
「なんでもないんだけど、妙な人達がいるの。」
「えー。いないよぉ。」
「どこが妙なの?」
「言えないよ。」
「じゃ、紙に書いて。」
と、友達の一人が、私と愛ちゃんにノートを差し出しました。
「それなら。」
と私と愛ちゃんは離れた席で、その妙な人達がどこにいてどう妙なのかをノートのきれっぱしに書きました。
「ひぇー。」
いきなり友だちから奇声があがりました。
私と愛ちゃんの書いた絵は、下手こそあれ、同じだったのです。
「頭が半分崩れて、口から血をだらだら流している、着物を引きずった老婆」が、「作業着の男の人」にもたれて笑っている、「ゆがんだ顔の学生服の男の子達」がハンバーガーをほおばっている、ジュース飲んでいる「サラリーマンの足がちぎれている」・・・・・・・・
その日は本当にそんな人ばかりがお店のほとんどをしめていたのです。
「やばい、長居しちゃいけない。」
と、わたしたちは、飲みかけ食べかけもそこそこ、慌てて出ていきました。
**********************************
今でもたまに店の中で、変な人を見かけますよ。でも、じっと座っているだけだったりして。目が合ったりすると、一瞬その存在が非常にクリアに視えるのです。
そういった場合はやばいですね。
ではこの話はこの辺でよろしくお願いします。
tomo
1996年に書き起こした作品ですが、高校2年生の時に起きました。
自分の視えているものが人にも同じように視えているんだとわかって安心し、尚且つ、とても不思議に思った話です。
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それは、某Mハンバーガ屋でおきました。
当時高校生だった私とその友達5人は、たまに時間があうと学校の帰りにいつものハンバーガー屋に行っていました。
「朋ちゃん、いつもがつがつ、よくおなかすくねぇ。」
みんなに笑われながら、行くMは私にとってとても面白い場所でした。
いつも3時間以上も平気で、よくあんなにしゃべることがあったなと思うほどしゃべっていました。
ある日も、同じように行きました。いつもは6人座れるのですが、その日は珍しく満員でした。
「あっ?席がちょうど開いてないよー。」
「開くまで、3人3人で別れていよう。」
わたしたちは、3人ずつ別れ、入り口の両端をはさむように座りました。
それから何時間位しゃべったところでしょうか。私は、ふと店の中が気になって店を見渡してみました。
・・・・・・・・・すると、店には妙な人達がいるのです。なんというか妙なんです。私は、ふと向かいの別れた席の方に座っている愛ちゃんに声をかけようとしました。
すると、愛ちゃんはもうこっちを向いていて、
「しー。」
とひとさし指で黙るようにというのです。
「愛ちゃん、気づいてる?。」
「もち。」
声にならない声で二人が会話しているのを見たみんなが、何だろうと騒ぎはじめました。
「何々?どうしたの?」
「なんでもないんだけど、妙な人達がいるの。」
「えー。いないよぉ。」
「どこが妙なの?」
「言えないよ。」
「じゃ、紙に書いて。」
と、友達の一人が、私と愛ちゃんにノートを差し出しました。
「それなら。」
と私と愛ちゃんは離れた席で、その妙な人達がどこにいてどう妙なのかをノートのきれっぱしに書きました。
「ひぇー。」
いきなり友だちから奇声があがりました。
私と愛ちゃんの書いた絵は、下手こそあれ、同じだったのです。
「頭が半分崩れて、口から血をだらだら流している、着物を引きずった老婆」が、「作業着の男の人」にもたれて笑っている、「ゆがんだ顔の学生服の男の子達」がハンバーガーをほおばっている、ジュース飲んでいる「サラリーマンの足がちぎれている」・・・・・・・・
その日は本当にそんな人ばかりがお店のほとんどをしめていたのです。
「やばい、長居しちゃいけない。」
と、わたしたちは、飲みかけ食べかけもそこそこ、慌てて出ていきました。
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今でもたまに店の中で、変な人を見かけますよ。でも、じっと座っているだけだったりして。目が合ったりすると、一瞬その存在が非常にクリアに視えるのです。
そういった場合はやばいですね。
ではこの話はこの辺でよろしくお願いします。
tomo
