ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

大都会ダカール~セネガル物語(2)

2014-04-05 07:30:50 | アフリカ情勢
独立記念日を記念してシリーズでお届けしているセネガル特集。前回は「偉大なる平和な国」と称して、セネガルの国土、トラディショナルな姿を概観した。しかしセネガルにはもう一つの大事な側面がある。極西アフリカ随一の大都会、ダカールだ。

(ダカールの街並とポンコツタクシーたち)



アフリカの都市に関しては、実態に近い公式な数字を知ることはむずかい。報じられるところによれば、セネガルの人口約1373万人のうち、ダカールに居住する人口は、すでに250万人、いやすでに300万人は超えているとの話も耳にする。もしそうであれば、この国で暮らす実人口の1/4~1/3近くがダカールに暮らすこととなる。え?数学的に合わないって?いや、これでおおよそ合っている。それはいつかお話ししよう。


ダカールはアフリカ大陸の最西端、大西洋に突き出した小さな半島に所狭しと都市機能や住居が密集する。飛行機で見下ろすと、いかに人が狭いエリアで暮らしているかがわかる。

町の中心はプラトー地区といわれるエリア。中心に独立広場が位置し、大統領府、首相府、国会、政府庁舎、商工会議所、民間企業の本社。そして市場や商業施設などが立ち並ぶ。

目抜き通りのポンピドゥー通りは、路上の物売り(バナバナ)、物乞い、そしてスリのメッカ。ンボテの同僚K氏は、「セネガルはすごいいいところだぞ。ポンピドゥー通りはパリのジャンゼリゼ同然だよ!!」と騙されてこの地に来たという。ご愁傷である。笑


さて、ダカールの中心部から、少し散策をしてみよう。中心街のプラトーから東の海岸に向かうと、そこは取扱貨物量が増加の一途をたどるダカール港。向かいにはマリ・バマコに通じる鉄道の起点、ダカール中央駅がある。そして海岸線に沿って上がっていくと工業地帯。ビール飲料、食品、石鹸、材木などの工場が建ち並ぶ。

セネガル全土を網の目のように結ぶポンコツ公共?交通機関、カール(乗合バス)やセットプラス(7人乗りのワゴンサービス)の発着ターミナル、ガラージュ・ポンピエもこの界隈。移設の話がありつつ、前回訪問時もいまだ変わらずだった。

(ダカールの公共交通、カーラピッド)



そしてその先、動植物園、国の森林局や給水局などもここに位置する。ンボテもよくここに通った。


逆に、プラトーから西のに向け、通称コルニッシュといわれる海岸線を上がってみよう。そこには豪奢な住宅街、大使公邸などが建ち並ぶ、セレブなエリアがつづく。ダカール大学(シェイク・アンタ・ディオップ大学)をはさみ、フランス人学校、米軍基地、お土産でおなじみのスンベジウム、最近できた大きなショッピングモールもある。

そして最近建設された素敵なホテルも建ち並ぶゾーン。アフリカン基調のインテリアに、降り注ぐ太陽。夜はシックなイルミネーションで演出する。アフリカにいることを忘れるような空間だ。最近、西アフリカ随一の都会を誇ったはずのコートジボワール・アビジャンからダカールに遊びに来た知人。ダカールの発展ぶりにあまりに驚いていた。一帯いつ、ダカールはここまで、、、

(ダカール、アフリカン・リゾート!)




そういえばこの界隈には、西アフリカ唯一?!の遊園地、マジックランドがある。ここはバカにできない。乗せられた円盤が高速で回転しつつ、垂直になって行く乗り物、なんと言っただろうか?重力系アトラクションとして十分であるのみならず、いまにも壊れそうなきしみ音のスリルまで味わえる。ダカールのデートスポットだ。


さて、その先を進むと高台のオーシャンビューが開ける。そこはワカム湾。ひときわ目立つ大きなモスクがそびえ立つ。そしてその先はマメル(乳房)といわれるこんもりとした岬。灯台と軍の駐留地がある。



ここを超えるといよいよアフリカ大陸最西端、アルマジ岬に通じる。沈む夕陽は絶景。潮風を浴びながら、魚や甲殻類、貝などを味わうことができる。ここで食べられる牡蠣は、その昔、日本の青年海外協力隊がセネガル人に養殖技術をもたらしたことにその端を発する。


岬を回るとちょうどダカール国際空港の北側に当たる北海岸。ンゴール海岸、ヨフ海岸といわれる、これまた一大リゾート地だ。沖に浮かぶンゴール島は船で渡れる観光スポット。セネガルの江ノ島と言ったところか。笑

ここはホットなサーフスポットとして有名。1965年、ブルースブラウン監督作のサーフフィルム「エンドレスサマー」。二人のカリフォルニアのサーファーが、あまりに寒い西海岸を飛び出し、世界の終わりなき夏を求めて旅に出る物語。ンボテはビデオが擦り切れるまで、大げさでなく軽く500回以上は見た。

そのふたりが夏を求めて最初に訪れるのがダカール、ンゴール海岸だ。いまではンゴール・レフトといわれるポイントで波乗りをする。フィルムにはいまでも現存のンゴール・ディアラマホテルが、そのままの姿で収められている。

(エンドレスサマー)


あれ?これまで人々の暮らしがあまり出てこないではないか!Dakarois(ダカロワ=ダカール市民)はどこに暮らしているのか?次は庶民事情を紹介しよう。

(つづく)


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