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アフリカカップサッカー2019はエジプト開催へ〜開催地をめぐるゴタゴタ(3)

2019-01-10 06:00:00 | アフリカサッカー・スポーツ
『ぶら★アフ』でも繰り返し記事にしてきた、今年6月に開かれるアフリカカップサッカー(CAN2019)の「開催地問題」。

アフリカカップサッカー2019、カメルーン開催を断念〜ホスト国をめぐるごたごた
アフリアカップサッカーは泥仕合の中〜開催地をめぐるゴタゴタ(2)

本来ならホスト国はカメルーンのはずであったが、アフリカサッカー連盟(CAF)は2018年11月の理事会で「準備未了」として開催権を剥奪。第三国に対し、ホストの立候補を呼びかけていた。

本命と見られたのが南アフリカ、エジプト、モロッコの三ヶ国。しかしモロッコがはやばやと辞退を表明したところ、実質的には2カ国でのチョイスとなってきたが、7日、CAFは最終的にエジプトでの開催を決定。過去4回の開催実績、5回優勝の古豪。これで開催地問題は一件落着した。やれやれ、、、。

・・・では終わらない。カメルーンからの開催地剥奪は二つの大きな問題を残し続けている。

一つは次回以降の開催地問題。すでに2014年、CAFは2021年の開催国をコートジボワール、2023年をギニアと決定している。しかしカメルーンは、今回開催できない代わりとして、2021年のスライド開催を要求。そして事もあろうにCAF は、コートジボワールとも、ギニアとも相談しないで、このカメルーンの提案に乗ることを実質決定してしまったという。

黙っていないのはこの二カ国。それぞれの国にはそれぞれの事情があり、特に開催近づくコートジボワールは、その準備に相当額の投資をしている。回収までの金利を含め、どうしてくれるのか?スポーツ仲裁裁判所(ribunal arbitral du sport: TAS)への提訴も辞さない構えだ。

他方、CAFにしても苦しい事情がある。カメルーン開催を前提とした債務が多く残存し、簡単にカメルーンから開催権を剥奪すれば済むという話ではないという。

そんな中、7日、アフリカメディアはギニアが2025年へのスライド開催を受け入れる決定をした、と報じた。梯子を外された格好のコートジボワール、さてどうするのか?


もう一つは本戦への出場権の話。この件も前回の記事で書いたが、相次ぐ準備不足による開催見送りに業を煮やしたCAF、憲章の第96条に「開催国の責務を果たせなかった協会は、当該大会を辞退」することを規約にもうけている。今回、CAFはこのことを問題として取り上げていない。どうもいろいろカメルーンに有利な裁定、これがピッチ上の話なら、ゲームは荒れることだろう。

そんな中、コモロサッカー協会は、この問題をCAFに提起している。明文化された重要規定がきちんと適用されないのは、オフサイドによるゴールを認めるような話。おかしいではないか。・・・というのも、コモロは現在、モロッコ、マラウィとともに本戦をかけた最終予選B組で戦っている。そして3月には、アウェーのヤウンデで、カメルーンと最終戦で対戦することが決まっている。引き分け以下なら予選敗退決定、しかしまともにいけば、勝てる相手ではない。もし規定どおり、カメルーンが出場資格なし、となれば、コモロの出場に大きく有利に働く。そんな事情もあるのだ。

(仏スポーツ専門紙'L'équipe'より)



開催地をめぐるドタバタ、2019年のホストこそきまったが、ルーズボールはまだピッチ上を転々としている。

(つづく)

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