摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

【ネタバレ注意】映画「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」

2009-10-30 23:46:31 | 行ってきました
ニュースでの報道を見て、我慢できなくなったので、
もう見てきちゃいました。
マイケル・ジャクソンの"THIS IS IT"です。

客席で泣いている観客が多かったようなことを
テレビのニュースでやっていたので、
すぐ涙腺が弱くなる私は、
「ちょっとヤバイかも?」と思ってたけど、
その心配はあたりませんでした。
感動しなかったというのではなく、
私にとって涙が出てきてしまう感動ではなかったのです。

涙で現れなかった感動は、
MJの才能とこの舞台にささげる情熱への尊敬であり、
まわりのスタッフからあふれていた
この稀代の芸術家と働く幸福感への共感だったように思います。
そして、作りものみたくなった顔を見るたび、
彼が胸の奥に抱えていた痛みが感じられるようで、
切なくもありました。


MJは普段、神秘的なイメージを保つために、
ごく少数の人の前でしかリハーサルをしなかったそうです。
なのに、今回の映画はほとんどが
幻のロンドンツアー「THIS IS IT」のリハーサル風景でした。
そこには、音楽からダンス、映像、舞台演出まで
すべてを自分の感性で作り上げようとする
アーティストの姿が映っています。

音の指示も、「ベッドから這い出るような感じ」とか
「月の下の静寂」のような比喩で話したりするので、
ミュージシャンは少し戸惑っているような印象を受けました。
そんな表現から、MJの感性の細やかさを感じます。
時々、まわりのスタッフが少し冗談を言ってる感じの時も
MJは真剣そのものだったりで、
根がまじめな人なんだろうなぁと思いました。


映画の中で、最も印象的だったシーンは2つあります。
1つは、"I'll Be There"の終わりに
Jackson5で一緒に活動していた兄弟たちと両親の名前を呼んで
"I love you."というところです。
母と子どもたち以外の親族には
まったく遺産を分け与えない遺志を残していたMJだから、
ここで兄弟や父の名前を呼んだ時は、
私にはちょっと白々しく見えてしまいましたが、
一体どんな思いだったのでしょうか。
"I'll Be There"という言葉が繰り返された時、
ここでの"There"は、それまでの家族との確執を乗り越えた
和解と愛の境地なのかなって感じられました。

もう1つ印象的だったシーンは、
リハーサルに参加したスタッフと大きな輪を作って、
「一番大切なのは愛だ。世界に愛を思い出させよう。我々は1つだ」
とMJが語りかけるところです。
これは、スピリチュアルな分野でよく耳にすることでもありますから。
日本人なら、こっぱずかしくてなかなか言えないようなことを
本当に真剣に言っていたMJは、
やはり味わいきれなかった少年時代の夢の中に
まだ住んでいたような感じもしました。

最後は、私の大好きな"Man in the Mirror"でした。
「世界をもっといいところにするためには、
まず自分から変わろう」というこの歌のメッセージは、
そのまま私のモットーでもあります。


ここまで献身的に作り上げられていた舞台が
本番を迎えられなかったのは、
残念としか言いようがありません。
今ごろMJは、天国で何をしてるのかな?
ヘミシンクであっちの世界へ行って、
元気に歌い踊るMJを見たいわ~、と
本気で思いました。

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