思索の海辺

壮年部・那由他楽人の個人的思索を書き付けておくブログです。
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法華経「常不軽菩薩品第二十」

2008-05-23 00:26:38 | 思索の断片
思うところあって、岩波文庫の坂本幸男・岩本裕訳注『法華経』上・中・下(「妙法蓮華経」本文及び読み下し・サンスクリット語和訳を並列して収録)を読み進めている。

その中で非常に興味深かったのが、「常不軽菩薩品第二十」である。
そのサンスクリット語でのタイトルを見て驚いた。

「常に軽蔑された男」とあったからである。

羅什訳『妙法蓮華経』の品名を見る限りでは「常に軽んじなかった」という意味にとれるが、原典では異なる意味となる(ちなみに竺法護訳『正法華経』では「常被軽慢品」といい、サンスクリット語の通りの意味である)。

内容を読めば、どちらも正解となるように思う。
常に軽蔑された男(いわゆる常不軽)は、どのような迫害・軽蔑を受けようとも、誰に対しても怒りや悪意を持つ事なく、「あなたを軽蔑しません」と言い続けたからである(羅什訳では「礼拝を行ずる」となる)。

ただ、大事な点は「どれだけ迫害・軽蔑を受けようとも」という部分であるように思う。
忘れてはならない姿勢ではないだろうか。

2 コメント

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不軽菩薩 (小野不一)
2008-08-01 07:31:47
 私のところに指導をアップしてます。

 http://d.hatena.ne.jp/sokaodo/19891220/p1
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小野様、ありがとうございます (那由他 楽人)
2008-08-01 22:34:13
拝見いたしました。
1989年(平成元年)の、非常に重みを感じる指導だと思いました。

いつも勉強させていただいております。
大変ありがとうございます。
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