彼女の発言にちょっと驚きました。日本国家のものではなく琉球・沖縄独自のものでしょう、との発言に~。彼女の発言、時に「なるほどこんな視点もあるのか」と驚きます。日本の中の沖縄県ではなく、独自の沖縄の意識が高いということになるのでしょうけれど、どこか1879年のいわゆる琉球処分なり廃藩置県なり廃琉置県などの名称がある、転換期、が明治政府による沖縄併合であって、意図せずむりやり組み入れられたのだという無意識・意識的に拒絶感を持っているインテリ層がいることを示しています。それは戦後75年目の現況ヘの不満であり、怒りであり、不合理で不条理だと思う意識と重なるのでしょう。国家とは何か?多文化、多人種、多宗教国家のインドネシアやトルコやインドやアメリカ、その他カナダにしても、一色ではありません。中国も一色ではないはずですが、一党支配で一色にしょうとしているのでしょうか?しかし人々は簡単に一色に染まらないという現実が眼の前にあります。どんなに抑圧しても抑圧できないものが残っています。それが固有の文化の核なのかもしれません。
この文化財指定に関して、わたしは彼女のような思いは起こらず、単純に重文指定は保護の上でいいねと思っていました。豊見山先生の「当時の歴史認識を知る上で重要なものだ」「うのみにするのではなく、反対の側面から捉え直すことも必要」の発言は素直にうなずけました。歴史は強者(時の為政者)の視点で書かれているゆえに、そこからこぼれおちている真実がないと、断定はできないと考えるゆえです。琉球王府時代なり沖縄の独自性として、保存がしっかりなされていくことはいい事かと思います。多文化、多宗教、多人種の日本でしょうから~。決して単一な文化や言語体系ではないですね。
国家はいずれ消滅するのだろうと予測できるかと思うのですが、EUを見ていると、ーーゆるやかな統合地域ができていくのだろうと予想できます。その中で文化や歴史の独自性は貴重なものでありつづけるかと思うのですが~、つまり全く機械的で合理性による同じ記号的な社会や文化は味気ないですよね。モノトーンの魅力はあるかもしれないのですが、まったくの一色は精神を疲弊させそうです。全くの白の世界も、不気味です。
多様な文化圏の中で切磋琢磨生きてきた彼女の発言に驚いたのですが、意外と同じように考えているウチナンチュがいるのかもしれません~。中国に対する香港や台湾のようなスタンスでしょうか?