中島美嘉のライブの僅か2日後が11月最後のライブでLarge House Satisfactionとthe twentiesのツーマンライブ。
LHSは夏のワンマンに行った後も10月、11/21にも対バンで福岡に来ていたんですが全て行けませんでした。
20'sもニガミツアー以来でMCT2017で何と野外ステージやっていたのに行けなかった...。
でも去年のONTAQ以来主催ライブは欠かさず行っているのでこれからも行くような気がします。
後々になってthe twentiesもファーストアルバムを発売して自らのリリースツアーという形で2マンライブという、去年のダブルインパクトⅣの続きのような夜になったわけです。
当日は会場をVoodoo Loungeに向かったのですが、何故かB-BOYみたいな人が受付でチケット予約したはずなのに名前もないし金額も高くておかしいなと思い入場。するとステージ上でターンテーブルとラッパーがいて既にライブしていたのであれ?と思いながらよくよく見てみるとなんと会場が「UTERO」と思いっきり書かれていました。この時点で午後18時45分でした。そして金曜の夜なので大渋滞していましたがタクシーに乗り込みやかましく指示を飛ばし、19時10分頃に無事に入場しました。
先行はthe twenties
「GLIMMER」が意表を突かれたので、どうセットリストを組んでいくのか気になっていました。アルバムが序盤はアップテンポな曲で飛ばしながら、「園の子」という曲からは一転してミディアムテンポ~バラードの曲が続くという、動と静を極端にコンパイルした内容になっていたので。
入場すると「園の子」の演奏が始まっていました。養護施設に預けられていた心境を歌った曲ですが、内容の割に重すぎないような演奏と淡々と紡がれている曲調が逆に痛かったです。序盤は「Day out」「下坂部」「にじのうた」「201」「BABY BLUE」とアルバムに収録されている新曲の中から聞かせるタイプの曲を連発していく流れでした。「にじのうた」の前はMCがあって、音楽することしかできないけど色んな場所で音楽を通して出会った人達にから何か僅かでも光をさせれる様になれれば...みたいなMCを噛んだりうまく言えないまま20分位かけて喋ってました。これを口述のLHSのMCであいつ20分も喋って時間押させやがってと言われていました。アルバムインタビュー読んで思ってたのは、音楽以外に表現が苦手な繊細な人って印象で、あまり家から出ないような..寂しさみたいな部分を凄く感じたんですよね。そこから何かを求めて手を伸ばす姿っていうのがアルバムの歌詞から共通して感じたイメージでした。曲がライブで表現されることでCDでは分かりにくかった曲毎の表情が、輪郭がくっきりと見えたように感じたのも印象的でした。ハイライトは「追憶ダンス」かな。最初のサビまでタカイさんのギター弾き語りで歌って、中盤からバンドサウンドが入るというアレンジに変わってました。この曲は前にニガミ17才の時も印象に残っていた曲ですが、このバンドで今のところ一番好きな曲ですね。徐々にギアが入ったようにライブは荒々しい今までの20'sのライブに変わっていきました。
タカイさんはあっという間にカーディガンとTシャツを脱ぎ捨てて上半身裸になって「Gulity」「Come!!」「keiki happy」等を演奏。「Guilty」は過去のどんな曲よりもライブで熱く激しく盛り上がれる曲。「keiki~」では下手のスピーカーの上に登って客席を煽りまくっていました。しかも前髪長いし顔も下向けているのでどんな顔していたのか分からないんですけど、刺青も入りまくっていてさながら狂気のロックスターのような姿でした。フロアは小さなライブハウスにも関わらずモッシュが発生しており、盛り上がりも熱いものに。
最後は「fire」「LET IT DIE」の代表曲で熱くぶち上げて終了。「LET IT DIE」は最後のサビ前に一瞬静かになるセクションがあって、タカイさんが何言ってたか忘れたけど最後まで飛ばしていこうぜ的な静かなMCからレットイットダーアアイー!!とシャウトする場面が最高に熱かった。
後続はLarge House Satisfaction
SE
1.sHELLy
2.Phantom
3.BREACH
4.ニヤ
5.トワイライト
6.暗室
7.STAND
8.ケモノガレ
9.Traffic
10.尖端
11.2000V放電
12.GLAMAROUS
ENCOLE
13.Monkey
14.Bang Bang Bang
僕の中で昔ブランキーやミッシェルに感じていた、渋くて荒々しいギターボーカルがいるバンドという90年代位に持っていたイメージ像を今も彷彿させるバンドです。youziさん髪伸びたな...。ケンジギャラガー太ったな...。「sHELLy」~「Phantom」~「BREACH」とLHS風のロックンロールを序盤からかまして進行しますが、ロングセットなだけに多彩な表情を魅せていきました。ブレイク後は「ニヤ」という最新ミニアルバムからリードトラックになった曲を演奏。ライブで聞くとすごく冬の寂しいイメージが浮かんで、これまでLHSで聞かなかった曲調だと改めて感じました。そこから「トワイライト」「暗室」とミドルテンポですが雰囲気の異なる曲を連発。曲の落差のようなものに驚きつつも流れが良いんでしょうね、まったく勢いが途切れることなく「暗室」ではコーラスが響き渡る等盛り上がりが冷めませんでした。
今回のLHSのハイライトは「STAND」だったと思います。この曲が「自主レーベル作って明日のことも自分たちで何とかしないといけなくなったけど、こうやってあんた達がいるからやれるって思う」的な発言をしてました。アコースティックギターの音色から始まり、ブルースのような序盤からバンドサウンドが入り、最期は全員でコーラスと響く壮大な1曲で、ライブの雰囲気や空気感を変えてしまう位の大きなパワーを持った曲でした。
ブレイクで田中さんが自らがデザインしたTシャツが売れていないのでなんで売れていないんだみんな買ってくれー!!と圧巻のドラムソロを披露しながら販促し、「とばすぞー!!」からの「ケモノガレ」~「Traffic」では「九州シリーズで一番楽しいぜ!!」と言わせるくらいの盛り上がりに。「尖端」ではyouziとケンジギャラガーが柵を踏み台に立ち上がり汗だくで叫んで煽るなど見せ場もあり、「2000V放電」では包み込むようなメロディーに満ちた歌で会場中が一体となり、アルバムの世界観を締めくくる「GLAMAROUS」で本編が終了しました。
鳴りやまないアンコールに応えて登場した3人「もうちょっと遊ぼうか。お前ら全員に猿になれるかー!!」からの「Monkey」。そしてラストは「Bang Bang Bang」でこのライブという宴を喝采するようにして終了しました。
たぶん、福岡に抜けた牙はなかったと思うぞ。隠し持っていた人達は多くいたと思うけど。
こうして2マンライブは終演しました。20'sはバラードで攻めたりPVの作りも多彩な表情を見せるようになっていて、バンドとして転換期を迎えているのかなと感じました。逆にLHSは自分たちのスタイルを崩さず、これまでのスタイルに肉付けをしていったような印象でした。対照的なライブで昨年のダブルインパクトよりはるかに楽しめました。
また、どこかのライブハウスで会えたらなと。