昭和記念公園にて
一昨年8月より群馬で休みなく働いてきましたが、これは約束とは全く異なる現場での長時間労働でした。
スクラッチベーカリーを立ち上げたい、そこで店作りと技術指導をお願いしますと話を頂き出向いた訳です。しかしそんな夢のような話を実現する前に、破綻した組織の修復と他部門の強化が先決でした。そんな会社に見切りをつけ本来の仕事に復帰しました。
大変なブラック企業の再建に加担してきた1年半、その間に溜まった疲れを癒すための二ヶ月でしたが、毎日写真三昧の日々で3000枚ほど撮り溜め、今その整理の最中です。
本題:ベーカリー機材の選択、これは素人には分からない事が多過ぎます。
まずオーブン、形はどこも殆ど同じ、しかしその性能は?
1、気密性、焼成には蒸気が必要です。蒸気?なぜ?とお思いでしょうが、オーブンの中でパンが大きく膨らむ、綺麗な焼き色がつく、そして美味しそうに見える、皮が薄く柔らかい。これらは全てオーブン内に蒸気が十分有って初めて可能になる事なのです。
機密性が悪いと蒸気が逃げ出し、ボリュームの無い、焼き色が付かない硬いバサバサのパンになります。
機密性は消費電力にも影響します。機密性が悪いと熱も逃げます。となると、ヒーターには常に電気が流れ、加熱状態です。
この機密性、オーブンの作りで決まります。オーブンは鉄またはセラミックの箱ですが、合わせた所に隙間があれば機密性は保たれません。また漏れた蒸気は箱の外側に在る断熱材に溜まり、残念な事にこの断熱効果を下げてしまいます。
良いオーブンの条件:機密性が高くて蒸気が漏れない。断熱材がしっかり入っていて、外に熱が逃げない。
このようなオーブンを作る企業、意外と少ないのです。