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奈良の未来

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ようやく移設が決定 平城宮跡内の近鉄奈良線

2021-03-25 22:31:35 | その他
奈良県・奈良市・近鉄とで協議が進められていた「近鉄奈良線移設」「大和西大寺駅高架化」がようやく決定されました。概ね県の移設案に沿った計画で、改良計画を求めていた国に県・市・近鉄合意の報告がなされたみたいです。「開かずの踏切」等の対策を国から求められる中、期限ギリギリで近鉄が譲歩したということでしょうね。とりあえず、やっと「近鉄奈良線移設」が現実の計画になりました。


日本経済新聞Web 2021.03.25 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB243HF0U1A320C2000000/


以下引用


平城宮跡貫く近鉄奈良線移設へ 2060年度完成目指す

奈良県と奈良市、近畿日本鉄道は25日、近鉄奈良線が横断する世界遺産「平城宮跡」の周辺の渋滞対策で、近鉄奈良線の線路移設を盛り込んだ「踏切改良計画」を策定し、国土交通省に提出した。昨年7月に県の移設案をもとに協議入りした3者は、近鉄奈良線の高架化、地下化を含めた移設で合意。総事業費はおよそ2000億円を想定し、2041年度に着工、60年度の完成を見込む。
計画によると、移設先として朱雀門の南を東西に走る大宮通りを想定。平城宮跡南側は地上に線路を敷設するが、宮跡東側は地下化する。同時に京都線や橿原線も乗り入れる大和西大寺駅を立体交差化する。


      
        
             日本経済新聞Webより引用


近鉄は移設に難色を示してきたが、20年7月に国を含めた県市との合同会議で譲歩し、県の移設案を前提にした改良計画を策定することで一致していた。近鉄は高架化区間のうち、大和西大寺駅寄りの一部で事業費の約7%を負担。残りの高架化区間はすべて行政側が負担することで、県の移設案に合意した。地上部と地下化区間の近鉄分の負担については、今後協議を続けるとした。

国交省は、遮断時間が長い「開かずの踏切」や、遮断機や警報器がなく事故が多い踏切道について、改正踏切道改良促進法に基づき、自治体や鉄道会社に改良を求めている。平城宮跡周辺の4つの踏切道と大和西大寺駅周辺の4つの踏切道についても、渋滞などを理由に近鉄と県、市は20年度中に改良計画を提出することを求められていた。

25日に記者会見した奈良県の荒井正吾知事は、「危険な踏切改良のメドがついて良かった。平城宮跡という文化財保存を第一に、線路の移設を進めていきたい」と話した。県では平城宮跡の南側に朱雀大路駅(仮称)、新大宮駅と近鉄奈良駅の間に油阪駅(仮称)を計画しているが「これら新駅については近鉄と別途協議をしていく」とした。




この移設・高架化は、「改正踏切道改良促進法」に基づき国が自治体や鉄道会社に求めている「平城宮跡周辺」「大和西大寺駅周辺」の八か所の踏切改良に対する答えです。
奈良県・奈良市としては一括してこの問題を解決したいという思いがあるのでしょうが、それ以上に荒井知事のこの問題への並々ならぬ「執念」を感じますよね(笑)
昔からの懸案に何とか結論を出したかった知事の思いがよく分かります。

私は奈良の「まちづくり」の観点から今回の決定に賛成しています。
近鉄線により南北分断されていた奈良市街地の発展がちょっと見えてきたように思います。
これから40年かけて奈良の「まちづくり」が進んでいくことを期待します。

正直、「近鉄奈良線移設」「大和西大寺駅高架化」なんて夢物語だと思っていました。
私はこのプロジェクトの完成形は見ることが出来ないと思っています(40年後は・・・)
でも奈良という都市が変わっていくプロセスが見れるのは大いに楽しみですね。
まだまだ先は長いですが、確実に進んでいくのを期待したいです。

私にとって荒井知事の任期切れまでの期待はこの「近鉄奈良線移設」でした。
いちよう計画は進んでいくと思われるので「荒井知事さんお疲れさまでした」ですかね(笑)

奈良県・奈良市・近鉄 近鉄奈良線の移設で合意

2020-07-16 22:10:38 | その他
ビックリするようなニュースが出ました。
今まで乗り気でなかった「近鉄奈良線移設」に、近鉄が合意したとのこと。
よくよくみると協議にはいる「合意」をしただけで「決定」されたわけではないのですが、近鉄が移設の協議にはいるというのは少しどころか かなり前進したように思います。
奈良市の「まちづくり」にとって重要な「合意」になるように荒井知事には頑張ってもらいたいですね(笑)


NHK奈良ニュース 2020.7.16 https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20200716/2050004845.html

以下引用


近鉄奈良線 移設で合意

世界遺産の奈良市の平城宮跡を横切る形で通っている近鉄奈良線について、奈良県は遺跡の外へ移設する方向で、奈良市や近鉄と合意したことを明らかにしました。
今後は県が示した案をもとに、具体的な計画や事業費の負担割合などを協議することにしています。

これは16日、奈良県の荒井知事が記者会見をして明らかにしました。
国営公園となっている奈良市の平城宮跡には近鉄奈良線が横切る形で通っていますが、奈良県は、景観への影響を減らすとともに周辺の踏切で発生している渋滞を改善しようと、3年前(平成29年)から線路の移設について奈良市や近鉄と協議してきました。
そして、県は16日の会合で線路を遺跡の外へ移設する案を示し、この案を基本に協議することで合意したということです。
県の案では、平城宮跡の西側にある大和西大寺駅から近鉄奈良駅までの線路を平城宮跡の南にずらして、「大宮通り」に沿うようにう回させます。
また、大和西大寺駅の周辺は高架にするほか、平城宮跡の南側から先は地下にすることで踏切を減らすことにしていて、近鉄奈良駅までの間に3つの駅を設けるとしています。
一方、近鉄からは事業費の負担が生じないようにしてほしいなどの要望があったということで、今後、具体的な計画や負担の割合などについて協議することにしています。
荒井知事は「まだ決定とまでは言えないが、長らく協議を進めてきて移設の方向で合意が得られ、議論を前に進めることができるようになった。早期に計画を作りたい」と話しています。

【近鉄コメント】
これについて近鉄は「大和西大寺駅から東の迂回区間は行政側の負担とすることなどの前提条件のもとで、奈良県の案を基本に協議を進めることに合意しましたが具体的な計画は今後の協議となります。また途中駅の配置については全くの白紙でこれからの協議事項であると考えています」などとするコメントを出しました。




県の案では3つの駅は「(仮称)朱雀大路駅」「新大宮駅」「(仮称)油坂駅」になるみたいです。
NHKの報道によると「(仮称)朱雀大路駅」は朱雀門南、「新大宮駅」は今より少し市役所寄り、「(仮称)油坂駅」はJR線との交差地点。「新大宮駅」と「(仮称)油坂駅」は地下駅になると思われます。
以前より希望をしていた油阪付近に駅が出来るのはいいですね。JRとの結節が出来ますし、この地域の再開発が期待できます。

まだ合意がなされただけで、正式に移設が決まったわけではありません。しかしこの動きは明らかに前とは違います。
近鉄が移設に関し前向きな姿勢をみせるということは、近鉄にとっても解決しなければならない問題と認識してるのでしょうね。
国交省から「開かずの踏切問題」の解決策を求められている中、奈良県案にのるしかないように判断したように思います。
ただ事業費の負担がないようにとの条件をつけてます。全く負担がないというのはあり得ないと思いますが、どういった話し合いになるのか注目していきたいですね。

コロナ禍の中、奈良の未来の「まちづくり」の為に荒井知事には何としても「近鉄線移設」を実現してもらいたいですね。
私は荒井知事には最後の花道としてこれをやり遂げてもらいたいと思っています。
道筋をつけてもらって後の「まちづくり」は若い人に任せましょう(笑)

奈良公園バスターミナルが開業

2019-04-14 18:21:02 | その他
奈良公園入口(登大路)にバスターミナルが出来ました。
「渋滞の緩和」と「新たな観光拠点」を目指した大型のバスターミナルです。
屋上からの景色も良く、商業施設を備えたあたらしい観光拠点としては期待できそうです。
もう一つの渋滞緩和に関してはどうでしょうね。これはゴールデンウイークなど繁忙期を過ぎないと効果はわかりません。
一年たってからの評価ですね。



毎日新聞 2019.4.14 https://mainichi.jp/articles/20190414/k00/00m/040/037000c

以下引用


奈良公園バスターミナルが開業 若草山が一望できる芝生広場も整備

県が奈良市の奈良県庁東側に整備した「奈良公園バスターミナル」が13日、オープンした。施設内には、自分の検索結果を集めたフルカラーの散策マップを作れるコーナーや300人収容のホールなどもあり、市中心部の渋滞緩和効果だけでなく、新たな観光拠点として期待されている。




次々と来場する観光バス=奈良市登大路町の奈良公園バスターミナルで2019年4月13日、稲生陽撮影 (毎日新聞より借用)


施設部分は大半ガラス張りの東西の建物を渡り廊下で結んだ2階建てで、延べ約5900平方メートル。棟をまたぐ屋上には、若草山や奈良公園などが一望できる芝生広場も整備した。バスターミナルとしては予備も含め16台分の乗降場を用意している。店舗部分にはレンタル着物店や飲食店、土産物店などがあり、観光客以外も楽しめる品ぞろえという。
 13日は来場者を歓迎する楽器演奏などでにぎわい、観光バスは約120台が来場した。近くのカフェの位置を散策マップにしていた同県生駒市の教員、松尾浩希さん(30)は「マップを作るタブレットも使いやすい。使い慣れていない人でも簡単に調べられるはず」と笑顔。米国籍で東京から来たというユアン・ドゥネルさん(35)は「どこも旅行者が多いので、ローカルな場所を調べて訪れてみたい」と話していた。【稲生陽】

2階には奈良テイストのスタバも
 バスターミナル2階には、大手コーヒーチェーン「スターバックスコーヒー」の店もオープンした。奈良らしく、柿渋染めののれんや木彫りのシカが客を出迎える。

佐藤朋子店長(39)は「奈良に来た人が最初に立ち寄る場所。奈良を感じ、ほっとしてもらえる場所になれば」と話す。座席はテラス席を含めて62席。営業時間は午前7時~午後8時(不定休)。【佐藤英里奈】




近鉄奈良駅から東大寺方面まで歩いていくとコンビニを除いて商業施設らしいものはほとんどありませんでした。
この場所に商業施設があるとちょっとした休憩場所にもなりますし、屋上からの景色で奈良公園の雰囲気を味わうことができます。
奈良公園の新しい観光拠点として頑張ってもらいたいです。

休憩の件で言えば夏のシーズンの熱中症対策にもなるかもしれません。今までは暑くても逃げるところがあまりなかったですよね(苦笑) やっと観光地として対策が出来つつあります。

「バスターミナル」ということなので本来の目的は観光バスなどの乗降です。
奈良観光というは奈良公園がメインになるので、実質奈良観光の「最初の訪問地」になります。
やっぱりバスから降りて綺麗な施設で迎えてくれるというのは気持ちがいいものでしょうね。
この施設が奈良観光の「格」を上げてくれるよう期待したいですね(笑)

大和北道路(京奈和自動車道)の工事始まる

2019-03-11 20:51:06 | その他
大和北道路(京奈和自動車道)の南半分、(仮称)奈良インターチェンジ(IC)-郡山下ツ道ジャンクション(JCT)の工事が始まるみたいです。
やっと奈良の重要なインフラが動き出しましたね。


産経新聞ニュース 2019.3.11 https://www.sankei.com/region/news/190311/rgn1903110009-n1.html

以下引用

京奈和道「大和北道路」が起工 奈良IC-郡山下ツ道JCT 国道24号の渋滞解消期待

京都、奈良、和歌山を結ぶ京奈和自動車道の未開通区間「大和北道路」の起工式が10日、大和郡山市の平和小学校で行われ、関係者など約200人が参加した。今月中に工事が始まる。
 京奈和自動車道は、3府県を結ぶ総延長約120キロの幹線道路。全線開通すれば主要都市へのアクセス性が向上し、観光客誘致や地域振興への効果が見込まれている。
 大和北道路(奈良市-大和郡山市、12・4キロ)のうち、工事が始まるのは(仮称)奈良インターチェンジ(IC)-郡山下ツ道ジャンクション(JCT)間の約6・3キロ。同区間と並行する国道24号は、朝夕のピーク時を中心に慢性的な渋滞が発生しており、開通すると木津IC-郡山下ツ道JCT間が27分から18分に短縮される。

工事は大和郡山市の下三橋町と横田町の2カ所から開始し、まずは橋梁(きょうりょう)を設置するための24号の拡幅が行われる。奈良IC-郡山下ツ道JCT間の用地買収の進捗(しんちょく)状況は2月末時点で約6割で、今後は買収と並行して工事を進めていくことになる。
 大和北道路の残りの(仮称)奈良北IC-奈良IC間(約6・1キロ)は大部分が地下トンネル構造になる予定で、現在は平城宮跡から出土する木簡などへの影響を最小限にするための検証が行われている。
 起工式で近畿地方整備局の黒川純一良局長が「県内の交通の背骨として、安全な交通を目指し、開通に取り組む」とあいさつ。近隣の小学校の児童や事業者からのメッセージビデオが上映された後、くわ入れ式が行われた。




進展が待たれていた京奈和自動車道の一部である大和北道路の工事が始まりました。
大和北道路に関しては南半分が一歩進んだということになります。
残りの北半分の「(仮称)奈良北IC-奈良IC」はほとんどトンネルになるので、平城宮跡の木簡の保存問題が出てきます。
ようするに地下水の流れに変化があるか、ということだと思います。
これに関し、国土交通省でも検討がなされているようです。


奈良新聞 2019.2.5
涵養試験の現場公開 - 文化財保全へ効果検証 京奈和自動車道「大和北道路」地下トンネル建設向け/平城宮跡の地下水
https://www.nara-np.co.jp/news/20190205092102.html


影響を見ながら徐々に進めていくということですかね。
インフラと文化財。どちらも重要ですので慎重にかつ大胆に進めていって欲しいですね(笑)

近鉄、大和西大寺駅高架化に前向き?

2018-08-25 16:17:12 | その他
荒井奈良県知事が定例記者会見で、「近鉄から大和西大寺駅の立体化について前向きに検討するとの意思を確認した」と表明したみたいです。
今まで近鉄は「大和西大寺駅の立体化」「近鉄線の移設」に慎重な態度であったはずですが、もしこれが本当なら近鉄にとって大きな軌道修正になると思います。
ただ奈良の「まちづくり」で重要な「近鉄線の移設」には触れていないみたいなので、この先の協議がどうなっていくか注目したいですね。


日本経済新聞 2018.8.25 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3456973024082018LKA000/

以下引用

「近鉄、高架化に前向き」 大和西大寺駅で奈良県知事

荒井正吾奈良県知事は24日、近鉄線の大和西大寺駅(奈良市)の立体交差化について、「近鉄から前向きに検討するとの意思を確認している」と表明した。同駅は奈良線と京都線・橿原線が平面で交差し、「開かずの踏切」が深刻な交通渋滞を引き起こしている。
 奈良県と奈良市、近鉄は2017年4月にまちづくりに関する連携協定を締結し、世界遺産の平城宮跡を横断する近鉄奈良線の移設を含めて協議を重ねている。荒井知事は「西大寺駅の高架化が実現すれば、今後の移設の話についても弾みが付くのでは、と期待している」と話した。



国土交通省から近鉄奈良線の踏切対策(交通渋滞解消)を取るよう命じられている近鉄にとって動かざるを得なかった、ということでしょうね。
もっと早くに協議が始まっていれば今頃は何らかの方向性がでていたのかもしれません。
近鉄には真摯に協議に参加してもらい、より良い案を早急に策定してもらいたいですね。


奈良新聞8月25日付の紙面に近鉄のコメントが載ってます。
「大和西大寺駅の立体交差化 近鉄一転、前向き」記事一部引用

大和西大寺駅の立体交差化について近鉄は取材に応じ、「同駅周辺の線路と道路の立体交差化が重要な課題であることは認識している。駅の立体交差化については、乗り換えの利便性や技術的な観点から、積極的に検討していく」(広報部)とコメントした。

大和西大寺駅の立体交差化については積極的に検討してくれるみたいですね(笑)。ただこのあとの奈良新聞の記事は

ただ、近鉄側は奈良線の移設には全く触れておらず、県の構想が具体化するかどうかはまだ見通せていない。

で締めくくっています。
あくまで奈良県(荒井知事)の構想は「大和西大寺駅の立体交差化」と「近鉄線の移設」がセット。
まだ紆余曲折がありそうですね(笑)
僕はどちらかといえば「近鉄線の移設」を何とかして欲しいと思っているのですが・・・。